
株式会社ナレッジホールディングス(本社:東京都港区)が、インターネット利用者405名を対象に「検索エンジンとAI検索(ChatGPT)の使い分け実態」に関する独自調査を実施しました。
今回の調査により、検索エンジンが日常的な情報収集の基盤としての地位を維持する一方で、AI検索(ChatGPT)が単なる情報取得のツールを超えて、「意思決定を支援するツール」として急速に重要性を増している実態が明らかになりました。特に注目すべき点として、AI検索を活用するユーザーの約72%が「意思決定までの時間が短縮した」と回答しており、検索行動が「探す」から「決める」へと構造的に変化しつつある状況が確認されました。
この記事の目次
調査概要
調査名
検索エンジンとAI検索(ChatGPT)の使い分けに関する実態調査
調査対象
インターネットを利用する一般ユーザー
有効回答数
405名
調査時期
2026年4月
調査方法
オンラインアンケート(単純集計)
調査主体
株式会社ナレッジホールディングス
※本リリース内のデータを引用される際は、出典として「株式会社ナレッジホールディングス調べ」と明記いただけますようお願いいたします。
※構成比は小数第2位を四捨五入して表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
調査背景
近年、「検索離れ」「AIシフト」といった言説が先行している一方で、実際の利用者が検索エンジンとAI検索をどのように使い分けているのかという定量的な実態は十分に明らかになっていませんでした。
同社は、企業のSEO・LLMO(AI検索最適化)支援を行う立場から、利用者側の行動変化を正確に把握することが、今後の情報発信戦略の前提として不可欠であると判断し、本調査を実施したとのことです。
検索エンジンは依然として「日常インフラ」
調査の結果、検索エンジンを「ほぼ毎日利用する」と回答した人は65.4%に達し、「週に数回」(26.4%)を合わせると9割以上が定期的に利用していることが分かりました。

検索エンジンの強みは、ニュース、公式情報、口コミ、比較記事などあらゆる情報への網羅的なアクセス性にあります。「何が正しいかまだ分からない段階」でまず検索エンジンに当たるという行動が、依然として多くの利用者に定着していることが確認されました。
ChatGPTは「意思決定ツール」へと進化
一方、AI検索の利用も着実に広がっています。「ほぼ毎日利用」が32.1%、「週に数回」が31.6%と、定期利用層は合計63.7%に達しました。

意思決定時間の短縮を実感する層が約72%
本調査で最も注目すべき結果は、AI検索の利用が意思決定のスピードに直接的な影響を与えている点です。AI検索を使うことで「意思決定までの時間が短縮した」と答えた人は、「大幅に短縮」24.7%+「やや短縮」47.7%=約72.4%に達しました。

検索エンジンが「情報を探すツール」であるのに対し、AI検索は「答えをまとめるツール」として機能しており、利用者は整理・要約をAIに委ね、自身は最終判断に集中する行動様式へと移行しつつあります。
「最初に使うのはどちら」で見える主導権
調べ物の最初に使うツールは、検索エンジンが55.3%、AI検索が24.7%、「内容によって使い分け」が20.0%という結果となり、入口は依然として検索エンジンが握っていることが確認されました。

一方でAI検索は「問いが明確なとき」に強みを発揮しており、検索エンジンで問題を発見し、AI検索で解決するという流れが自然に形成されつつあります。
利用シーン別に見る明確な役割分担
利用シーンごとに、検索エンジンとAI検索の役割は明確に分かれていることが分かりました。

商品購入や飲食店探し、口コミ確認といった「複数情報を横断的に確認したい」場面では検索エンジンが圧倒的に優勢である一方、専門知識の調査ではAI検索(38.3%)と検索エンジン(40.7%)が拮抗しています。即答性が求められる場面ではAI検索が逆転(41.7%)しており、用途別に明確な役割分担が成立しています。


「検索→AI」という新しい行動フロー
AI検索と検索エンジンを併用する場合の流れを尋ねたところ、「検索エンジン→AI」が48.4%で最多となり、逆方向の「AI→検索」(17.8%)を大きく上回りました。

これは、利用者がまず検索エンジンで情報を集め、その後AIで整理・要約するという新しい行動フローが形成されていることを示しています。AIが完全に入口を置き換える段階には至っておらず、両者は補完関係にあることが確認できます。
情報過多のストレスがAI検索を後押し
従来検索の課題として、約76.3%(頻繁にある20.5%+たまにある55.8%)の利用者が「情報が多すぎて負担を感じる」と回答しました。

負担を感じる主な理由(複数回答)

これらの負担に対する解決策として、複数の情報を統合し結論を提示するAI検索が機能している構造が見て取れます。AI検索の普及は、単なる技術進化ではなく「情報疲労」という社会的課題への適応として捉えるべき現象であると言えます。
AIによって「調べ方」そのものが変化
AI検索を使うようになって「複数サイトを見比べる行動」がどう変わったかを尋ねたところ、「ほとんどしなくなった」12.8%+「減った」43.2%=約56.0%の利用者が従来型の比較行動を減らしたと回答しました。

これまでの検索行動は「複数の情報を比較して自分で判断する」ものでしたが、現在は「AIに整理させた上で判断する」スタイルへと移行しつつあります。この変化は、コンテンツ制作およびSEO戦略のあり方そのものに影響を及ぼすものと考えられます。
考察:競争ではなく「役割分担」の時代へ
本調査の結果から、Google検索とChatGPTは競合関係ではなく、明確な役割分担に向かっていることが確認されました。検索エンジンは網羅的な情報収集を、AI検索は情報の整理と意思決定支援を担うという構造です。
重要なのは、利用者の行動がすでに「検索→AI」という流れに最適化され始めている点です。この構造を理解しないままでは、今後のマーケティングや情報発信は実態とのズレを抱え続けることになります。
これからの時代に求められるのは、「検索される情報」だけでなく「AIに要約・引用される情報」の設計です。評価される単位が"ページ"から"意味のある情報単位"へと移行する中、企業の情報戦略にも構造的な見直しが必要となります。
出典元:株式会社ナレッジホールディングス











