ストアレコード、自然言語で経営データ分析が可能な「ストアレコード AI」β版をリリース

ストアレコード株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:樋口 幸太郎)は、経営データ一元管理SaaSである「ストアレコード」の新機能として、自然言語による対話を通じて経営データの分析・可視化を実現する「ストアレコード AI」のβ版を、2026年4月22日から提供開始したことを発表しました。

この新機能の導入により、ストアレコードを利用している小売・EC事業者は、専門的なSQLやダッシュボード操作に関する知識を持たずとも、チャット形式で質問を投げかけるだけで、売上・在庫・仕入・費用などの自社経営データを瞬時に分析し、可視化できるようになるとのことです。

ストアレコード AI分析の画面

ストアレコード AI分析の画面

開発背景について

小売企業の現場においては、経営判断に必要となるデータがストアレコードに一元化された後にも、「希望する切り口でデータを確認するには、ダッシュボードの設定を調整したり、CSVファイルをダウンロードしてExcelで再び集計したりする必要がある」という新しい課題が浮上していたそうです。特に、ブランド・カテゴリー・チャネルをまたいだ分析や、仮説を検証するための多角的な深掘り分析においては、データの抽出から集計に至るまで一定の時間を要するケースが多く見られ、迅速な意思決定の障壁となっていたといいます。

このような課題を解決するため、同社は生成AIを活用した分析機能である「ストアレコード AI」を開発しました。経営者や現場の担当者が、社内のデータアナリストに問いかける感覚で、自然な日本語で質問を投げかけるだけで、自社の経営データに基づいた回答と可視化を得ることができるということです。

主な機能について

自然言語による経営データ分析機能

「直近30日で販売実績がなく在庫数量が多い品番を抽出して」や「ブランド別の限界利益率を前年同月と比較して」といった自然な日本語での質問に対して、AIが自社のデータベースから必要なデータを抽出し、回答を提供します。SQLや関数に関する知識は一切必要なく、経営者・MD・EC担当者など誰もが、自分自身の手でデータ分析を完結させることが可能とのことです。

推奨される使用方法について

「ストアレコード AI」が実際にどのような分析を行えるのか、代表的な活用事例が紹介されています。

経営成績の深掘り分析

売上総利益の増減要因を、対話を繰り返すことで構造的に解明していく活用事例です。

問いかけの流れ例:

  • 「売上総利益の前年比を出して分析して」
  • 「売上総利益率の前年比について、値引き・仕入原価・その他の要因に分けて分析して」
  • 「ブランド別で大きく売上総利益の増減が発生した要因を分析して」

一度の質問で完結させるのではなく、AIとの対話を重ねながら仮説を深めていくことで、経営会議や月次レビューで議論すべき論点を短時間で抽出することができるとしています。

ダッシュボードにはない切り口でのデータ抽出

ストアレコードのダッシュボードには標準で搭載されていないものの、蓄積されたデータから算出可能な指標を、AIに直接問い合わせて取得する活用事例です。

問いかけの例:

  • 「新規に発注した商品の中で、2回目の発注につながった商品の比率(リピート発注率)を出して」
  • 「1年間の顧客LTVを出して」
  • 「返品率の高い商品をカテゴリ別に分類して分析して」
  • 「エントリー商品として企画した商品が実際に意図通りに機能しているか、初回購入者のリピート率を他の商品と比較して」

ダッシュボードの開発を待つことなく、現場が必要とする独自のKPIを即座に取得できるため、施策の検証や新しい経営指標の検討を柔軟に進めることが可能になるということです。

在庫・値下げ判断の高速化

在庫の見直しや値下げ判断など、小売業の現場で日々発生する意思決定を、AIとの対話で一気通貫に支援する活用事例です。問題となる品番の特定から具体的なアクション検討まで、ダッシュボードでの絞り込み作業を経ることなく短時間で完結できるとしています。

問いかけの例:

  • 「在庫日数が長い品番を、売上影響度の大きい順に教えて」
  • 「先月から在庫日数が急増した品番と、その要因を教えて」
  • 「値下げ候補として優先すべき品番トップ10を、在庫金額と過去の販売トレンドから提案して」

自社で設定した目標在庫日数や値下げ開始の目安をAIが参照し、一般論ではなく自社基準に沿った評価・提案を得られます。在庫管理会議や商品会議の事前準備を削減しながら、個別SKUに対する具体的なアクションまで素早く引き出すことが可能だということです。

企業プロファイル設定画面

企業プロファイル設定画面、仕入方法・目標消化率、目標在庫日数などの登録が可能

Amazon Bedrock × Claudeによる堅牢なセキュリティ体制

「ストアレコード AI」は、AWS上で稼働するAmazon Bedrock経由でAnthropic社の大規模言語モデル「Claude」を利用しています。

顧客データはAI学習に利用されない仕組み

Amazon Bedrockを経由することで、顧客のデータがAnthropic社をはじめとする第三者のAI学習に利用されることは一切ないとのことです。データはAWSの閉じた環境内で処理され、外部に送信されることなくAI分析が完結する仕組みとなっています。

データベースへのアクセスは読み取り専用に制限

AIがアクセスするデータベースは読み取り専用権限に限定されており、AIが誤ってデータを書き換えたり削除したりするリスクはないとしています。

提供価格について

「ストアレコード AI」は現在β版として提供されており、ストアレコードの既存プランを契約している顧客に対し、一定の条件下で利用できるようになっています。

正式版のリリース時には、ベーシックプランではAI分析機能を含まず、プレミアムプランにてAI分析機能およびMCPサーバーの提供を行う構成を想定しており、プラン構成の見直しに伴い追加料金が発生する可能性があるとしています。詳細が決まり次第、改めて案内される予定です。

今後の展望について

同社は「すべての小売企業に良質な経営を提供する」というビジョンを掲げ、「ストアレコード AI」を起点に、定型レポートの自動生成・異常値検知・アクション提案など、生成AIを活用した経営意思決定支援機能をさらに拡充していく方針です。

また、MCPサーバーの提供を通じて、顧客自身の業務環境からストアレコードのデータへ直接アクセスし、データ集計・分析を自動化するための基盤を提供していくとしています。加えて、MCPサーバーを実際に活用するためのClaudeをはじめとする生成AIツールの導入支援、ストアレコードとの接続設定、さらに各企業が定期的に確認したいレポートや分析資料の自動生成フローの構築まで、個別の要望に応じた導入支援も展開していく計画だということです。

単なるデータの一元管理に留まらず、「AI時代の小売経営のインフラ」として、小売業の経営品質向上に貢献していくとしています。

経営データ一元管理SaaS「ストアレコード」について

「ストアレコード」は、小売企業の経営に必要な売上・費用・仕入・在庫といったデータを、EC・モール・POS・OMSなど各チャネルからAPI・RPA連携により自動で収集・統合するSaaSです。収集したデータをもとに、商品別の限界利益やOTB管理、チャネル別KPIをダッシュボードで一元的に可視化します。「Excel集計からの脱却」による現場の業務効率化と、データに基づく経営の意思決定の迅速化を同時に実現するサービスとなっています。

会社概要

  • 会社名:ストアレコード株式会社
  • 創業:2022年12月
  • 代表者:代表取締役 樋口 幸太郎
  • 所在地:〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-13 末よしビル本館4B

代表者プロフィール

樋口 幸太郎氏は、慶應義塾大学卒業後、2008年に伊藤忠商事株式会社に入社しました。2011年に退社し、Unistyle株式会社を共同創業、代表取締役COOに就任しました。2016年に同社の全株式を人材系ベンチャー企業に売却し、2017年に代表を退任しました。2019年1月には、子供服D2Cブランド「pairmanon」を運営する株式会社オープンアンドナチュラルに入社し、取締役COOに就任しました。同職にてPL・BS責任を負いながら、モール・自社サイト運営、Web広告、物流、カスタマーサポート、財務・人事・経理などを統括し、売上20億円・営業利益1.7億円規模へと成長させた後、アダストリアグループに全株式を売却しました。2022年12月にストアレコード株式会社を設立し、代表取締役に就任しています。

出典元:ストアレコード株式会社

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