
AI画像一括トリミングSaaS「スマートトリミングAI」を開発・運営する株式会社セントラルオフィス(東京都台東区)が、アパレル消費者の購買チャネル選択と購入時の不安が行動に与える影響を解明するため、全国の20代から50代以上の男女300名を対象として「アパレル購買行動に関する消費者実態調査」を実施しました。
調査の結果、88%の消費者が「試着のため」に実店舗で購入すると回答した一方で、オンラインショッピングで不安を覚えた際に「結局買うのを諦める」と答えた消費者が25%に達することが明らかになりました。不安を抱きながらもオンラインで購入に踏み切る消費者はわずか18%に留まっており、EC事業者にとって見過ごせない「不安による機会損失」の実態が浮き彫りになりました。
この記事の目次
調査結果の主なポイント
今回の調査から得られた主な結果は以下の通りです。
- 88%の消費者が実店舗で購入する理由として「試着して、サイズ感や素材を確かめたい」と回答しています
- オンラインで不安を感じた際、4人に1人にあたる25%が「結局買うのを諦める」と回答しています
- 不安があっても「とりあえずオンラインで買ってみる」消費者はわずか18%です
- 50代以上では「返品前提で買ってみる」が26%で全年代最多となり、年齢によって対処行動が大きく異なることが判明しました
調査実施の背景
経済産業省が2025年8月に発表した「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の日本のBtoC-EC市場規模は26兆1,000億円に到達し、前年比5.1%の成長を継続しています。その中でも「衣類・服装雑貨等」は市場規模2兆7,980億円、EC化率23.38%と、物販系分野における主要カテゴリの一つに成長しました。
しかしながら、衣類は「着用してみないと分からない」商品の代表格であり、実店舗のように実物を手に取って確認することができないオンラインでの購入には、依然として特有の不安が付きまとっています。市場規模の拡大やテクノロジーの進化が進んでいる中でも、消費者が実際にどのような不安を抱き、それがどのような行動に結びついているのかは、統計数値だけでは見えてきません。
本調査は、消費者がアパレル商品の購入チャネルをどのように選択し、オンライン購入時にどのような不安を感じ、その不安に対してどのような行動を取るのかを定量的に把握することを目的として実施されました。
調査概要
- 調査名:商品画像と購買行動に関する意識調査
- 調査方法:インターネット調査(クラウドソーシングサービス「Lancers」を利用したタスク形式アンケート)
- 調査期間:2026年4月
- 調査対象:服(アパレル商品)を購入する20代から50代以上の男女
- 有効回答数:300名(男性144名/女性155名/回答しない1名)
- 年齢構成:20代4%/30代26%/40代36%/50代以上34%
- 調査企画:株式会社セントラルオフィス
88%が「試着のため」に実店舗へ、オンラインが超えられない試着の壁

「店舗で服を購入する最も大きな理由は何ですか?」という質問に対して、88%が「試着して、自分に似合うか・サイズ感や素材を確かめたい」と回答しました。2位の「すぐに着たい・お店を回る買い物体験自体が好き」(7%)を大きく引き離しており、「試着」が実店舗に行く理由のほぼすべてであることが明確になりました。

一方、オンラインで購入する最も大きな理由としては「24時間いつでも買えて、移動の手間がかからない」が42%でトップとなりました。「たくさんの商品をスマホ上で簡単に比較できる」(22%)、「ポイント還元やWEB限定クーポンなどでお得だから」(18%)と続いています。
消費者はオンラインの「利便性」を十分に認識している一方で、実店舗の「試着」という体験に代わるものがオンラインにはないと感じていることが読み取れます。
不安を感じた6割がオンライン購入を回避、4人に1人は購入自体を断念

「気になる服を見つけたがサイズや素材に不安がある場合、どうしますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「在庫があるか分からないが、とりあえず近くの店舗に行ってみる」(34%)でした。
次いで「お店に行くのが面倒になり、結局買うのを諦める」(25%)、「ECサイト上で店舗の在庫状況を確認してから、お店に行く」(21%)と続き、「返品や交換ができるか確認して、とりあえずオンラインで買ってみる」は18%に留まりました。「店舗に行く」(34%)と「諦める」(25%)を合わせると、不安を感じた消費者の約6割がオンラインでの購入を回避していることになります。
EC事業者の視点から見ると、商品ページまで到達した消費者の4人に1人を「不安を解消できなかった」という理由で失っていることになります。これはアクセスはあるのにCVRが上がらない原因の一つと言えるでしょう。
50代は「返品前提で買う」が26%、年齢で大きく異なる不安への対処法

不安を感じた際の行動を年齢別に見ると、顕著な差が浮かび上がってきました。
40代では「買うのを諦める」が32%と全年代で最も高い結果となりました。30代(22%)や50代以上(20%)と比較して10ポイント以上の差があります。仕事や育児で多忙な世代にとって、不安を抱えたまま購入するリスクも、わざわざ実店舗に足を運ぶ時間的コストも見合わず、「買わない」という選択が最も合理的になっている可能性があります。

一方、50代以上では「返品や交換ができるか確認して、とりあえず買ってみる」が26%と全年代最多でした。ECの返品制度を理解し、「まず試して、合わなければ返品する」という合理的な行動を取っていることがうかがえます。
30代では「とりあえず近くの店舗に行く」が36%で最も高く、オンラインで気になる商品を見つけて実店舗で実物を確認するという、チャネルを横断した購買行動が特徴的です。
EC事業者にとって特に注目すべきは、購買力のある40代の離脱率が最も高いという事実です。この層の不安を解消できれば、売上への直接的なインパクトが期待できます。
調査から得られた示唆
本調査の結果は、アパレルEC事業者にとって3つの重要な示唆を含んでいます。
試着の壁は依然として最大の障壁
88%が試着を理由に実店舗に行くという事実は、オンライン購入の不安が「試着できないこと」にほぼ集約されていることを意味しています。
サイズ表記の充実はもちろんのこと、さまざまな体型のスタッフによる着用スナップや、生地感が伝わる詳細な画像の提供など、「試着に代わる情報体験」の構築が急務となっています。
購入を断念した25%は取り戻せる売上
この層は「欲しくなかった」のではなく、「不安を解消する情報がなかった」だけです。
商品ページの画像や情報を充実させることで、離脱していた消費者の一部をコンバージョンに転換できる可能性があります。
年齢別のアプローチが有効
40代には不安を先回りして解消する「情報の充実」が、50代には「返品のしやすさ」を明示することが効果的です。また30代のオムニチャネル行動に対応するため、オンラインと実店舗で一貫した画像・商品情報を提供することも重要です。
こうした課題を解決するうえで鍵となるのは、消費者の「試着したい」というニーズに応えうる、高品質で統一された商品画像を十分な枚数揃えて提供することです。ただし、商品1点あたり複数枚・複数サイズにわたる画像加工・トリミング作業の負担は、多くのアパレルEC事業者にとって大きなボトルネックとなっています。
職人技をAIが再現、ブランド価値を高める一括トリミングの新常識

その答えの一つとして同社が提案するのは、撮影後のトリミング工程をAIで自動化し、誰が作業しても一定の構図に仕上がる仕組みの構築です。
このコンセプトから生まれたのが、同社が開発・運営するアパレルEC向け画像一括トリミングSaaS「スマートトリミングAI」です。本ツールは、AIが画像内の人物を自動検出し、全身のシルエットが正確に伝わる統一された構図で一括処理を行います。これにより、手作業では数時間を要していた画像加工を、わずか数クリックで完結させることが可能になります。
「画像の枚数を増やしたいが、加工の手間がボトルネックになっている」アパレルEC事業者の課題を解消し、消費者が求める画像体験の実現を支援していくとのことです。
出典元: 株式会社セントラルオフィス













