
総合マーケティングリサーチを手がける日本インフォメーション株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:斎藤啓太氏)が、花粉症が春の消費行動に与える影響について調査を実施しました。全国の16歳から69歳までの男女1,175名を対象に、2026年3月4日から3月5日の期間でインターネット調査を行い、詳細な実態を明らかにしています。
調査から明らかになった主な発見事項
花粉症患者は全体の約半数、30~40代男性で特に高い割合
調査の結果、自身を「花粉症」と回答した方は全体の45.6%と約半数に上ることが分かりました。特に30~40代の男性では全体平均を大きく上回る割合となっています。花粉症を発症する平均年齢は20代前半と若く、10~20代での発症が多い傾向にある一方で、30代以降でも新たに発症するケースが見られます。
花粉症対策にかける予算は平均で約3,300円程度となっており、症状の重さによって予算が変動する傾向があります。花粉症重症者では、約半数が19歳以下から発症していることも明らかになりました。
身体的症状だけでなく精神的・行動面でも大きな負担
花粉症患者の多くは「鼻水・鼻づまり」や「目のかゆみ」といった身体的な症状に加えて、「花粉症症状に強いストレスを感じる」「集中力やパフォーマンスが低下する」といった精神的・行動面での負担を抱えていることが分かりました。
対策方法としては、マスクの着用や目薬の使用、高機能ティッシュの常備など日常的な対策が広く実施されています。しかし、満足度が高いのは医師による処方薬など一部の対策に限られており、「花粉症重症者」では対策への満足度が低い傾向にあることが明らかになりました。
花粉症重症者は春先のFMCG市場の需要構造を変化させる重要なセグメント
「花粉症重症者」は春先のFMCG(日常的に消費される商品:食品・飲料・化粧品・日用品など)市場において、需要構造を変化させる重要な生活者セグメントであることが示唆されました。
「花粉症重症者」は春先にティッシュ、清涼飲料水、飲料水などを中心に、飲料・日用品など複数のFMCGカテゴリで購入頻度が増加する傾向にあります。また、ECサイトの使用頻度が増加する傾向も見られ、花粉症の症状が購買チャネルや購買内容に影響を与えている可能性が高いことが分かりました。さらに、「花粉症重症者」は春先に外出頻度の低下や屋外行動の回避といった生活行動の変化が見られることも明らかになりました。
詳細な調査結果
花粉症の有無について
花粉症患者の割合は全体で45.6%となっており、男性では47.6%、女性では43.7%という結果になりました。30代男性、40代男性では全体と比較して10ポイント以上高い傾向が見られました。
花粉症の発症時期について
花粉症を発症した平均年齢は全体では23.8歳となりました。各属性別に見ると、花粉症重症者では約半数が19歳以下から発症しています。また、年代別に見ると年齢に関わらず常に発症リスクがあることが伺えます。
本調査では以下の集計軸が使用されています。
- 「花粉症なし」:花粉症有無の質問で「いいえ」と回答した方
- 「花粉症軽症者」:花粉症の悩みに関する質問で「花粉症の症状が非常に重くて辛い」でTOP2以外を選択した方
- 「花粉症重症者」:花粉症の悩みに関する質問で「花粉症の症状が非常に重くて辛い」でTOP2を選択した方
花粉症対策にかける費用について
花粉症対策にかける費用については、全体の約7割が「3,000円未満」に集中しており、平均では3,319円となりました。男女別で大きな違いは見られませんでしたが、花粉症の症状別に見ると、「花粉症軽症者」では1,000円未満が半数程度なのに対し、「花粉症重症者」では24.4%に留まり、3,000円以上の割合は約2倍となっています。「花粉症重症者」の方が対策により多くの費用をかけている傾向にあることが伺えます。
花粉症の悩みについて
全体では「鼻水や鼻づまりが辛い」、「目の充血や目のかゆみが辛い」、「花粉症の症状にとても強いストレスを感じる」、「集中力やパフォーマンスが低下する」が花粉症症状がある方の半数以上に選択されました。男女別に見ると、花粉症による悩みでは男性よりも女性の方が花粉症の症状を悩みとして捉えている傾向にあることが伺えます。
花粉症対策の実施内容について
全体で見ると「マスクを着用している」、「目薬(抗アレルギー・保湿)を使用している」、「ティッシュや鼻セレブなど高機能ティッシュを常備している」が上位に並びました。属性別に見ると、「花粉症重症者」は「花粉症軽症者」と比較して、全体的に対策の実施割合が多い傾向が伺えます。特に、「目薬(抗アレルギー・保湿)を使用している」では20ポイント以上の差があります。また、男女別では女性の方が「マスクを着用している」や「洗濯物の室内干し・乾燥機使用を増やしている」の選択率が高い傾向が伺えます。
実施している対策の満足度(全体)
横軸に花粉症対策の実施割合、縦軸に花粉症対策の満足度(TOP2選択率)の分布を見ると、「医師の処方薬(抗アレルギー薬・ステロイド等)を使用している」の満足度が最も高い様子が見られます。次いで「空気清浄機や加湿器を使用している」と「鼻スプレー(ステロイド・抗アレルギー)を使用している」が高く、満足度は70%以上となりました。
実施している対策の満足度(花粉症重症者)
花粉症重症者のみで満足度を見ると、「医師の処方薬(抗アレルギー薬・ステロイド等)を使用している」が最も高く、「空気清浄機や加湿器を使用している」、「ティッシュや鼻セレブなど高機能ティッシュを常備している」、「鼻スプレー(ステロイド・抗アレルギー)を使用している」が次いで満足度が高い結果となりました。全体ベースと比較すると、アベレージの交点が右下側によっており、「花粉症重症者」は対策実施割合は高いものの、満足度は低い様子が伺えます。
春の行動の変化(増える・やや増える)属性別
属性別に見ると、「花粉症重症者」は「花粉症なし」と比べ、「早く寝るなど、規則正しい生活習慣を意識した行動」、「普段とは違う商品を購入する頻度」、「自宅で過ごす時間」、「通販やネットスーパーなどECサイトの使用頻度」、「お酒を飲む頻度」がいずれも10ポイント差以上上回りました。今回の調査目的の一つであった、「花粉症が購買行動に影響を与えるか」という仮説に対して、花粉症重症者は「通販やネットスーパーなどECサイトの使用頻度」の選択率から購買チャネルが変化している傾向があり、また、「普段とは違う商品を購入する頻度」の選択率から、花粉症が購買行動に影響を及ぼしている可能性が推察されます。
春の購買活動の変化(増える・やや増える)属性別
春に購入頻度が増加しているものを見ると、全体では「清涼飲料水、ソフトドリンク類」、「菓子・スイーツ・デザート類(ケーキ、アイス、スナック菓子等)」、「ティッシュ類(ティッシュ、トイレットペーパー、キッチンペーパー)」、「飲料水、ミネラルウォーター類」が飲料を中心として上位に上がりました。
属性別に見ると「花粉症重症者」は「花粉症なし」と比較して「ティッシュ類(ティッシュ、トイレットペーパー、キッチンペーパー)」の選択率が4倍以上高く、「清涼飲料水、ソフトドリンク類」、「飲料水、ミネラルウォーター類」、「コーヒー、紅茶、お茶類」、「衣類用洗剤、柔軟剤」、「スキンケアアイテム(化粧水、乳液、パック等)」、「機能性乳飲料(R-1、ラブレ等)」、「栄養ドリンク・栄養補助飲料(ドリンク剤・ビタミンドリンクなど)」が5ポイント以上高くなりました。FMCG市場では上記のジャンルが花粉症の影響で購入頻度が増加傾向となっている可能性が推察されます。
調査のまとめ
本調査では、国民の約2人に1人程度が患っている花粉症は、「花粉症の症状が非常に辛い」と感じている層を中心に、外出回避や洗濯物の部屋干しによる行動変化や、「ECサイトの使用増加」による購買経路の変化、「普段購入しない商品」など購買活動の変化、FMCG市場における購入頻度の変化から、春先の市場を活性化させている可能性があることを明らかにしました。同社は今後も、マーケターが無視できない、市場に影響を与える様々な要因の実態を明らかにしていくとしています。
調査概要
- 調査地域:日本全国
- 調査対象:16~69歳 男女
- サンプルサイズ:1,175サンプル
- 調査実施期間:2026年3月4日~3月5日
- 調査手法:インターネットリサーチ
会社概要
- 会社名:日本インフォメーション株式会社
- 所在地:東京都中央区銀座3丁目15-10 JRE銀座三丁目ビル4F
- 代表取締役社長:斎藤啓太
- 資本金:5,500万円
- 設立:1969年12月1日
- 事業内容:マーケティング・リサーチ事業、マーケティングコンサルティング 他
出典元:日本インフォメーション株式会社













