
紀尾井町戦略研究所株式会社(KSI、本社:東京都港区、代表取締役社長:別所直哉氏)が、循環型社会と自治体の取り組みに関する意識調査を実施しました。同社は月2回程度、時事関係のトピックを中心にオンライン調査を展開しており、今回の調査では循環型社会への市民の意識や、自治体による不用品販売への関心などが明らかになりました。
この記事の目次
調査実施の背景
循環型社会形成推進基本法に基づき、政府は「循環型社会形成推進基本計画」を策定しています。2024年8月に発表された第五次計画では、循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行を、環境問題を含む社会的課題の解決と、経済成長やウェルビーイングを実現するための重要なツールと位置付けています。また、関係者が一丸となって取り組むべき重要な政策課題であるとしています。このような背景のもと、循環型社会および自治体の取り組みに対する市民の意識を把握するため、2026年1月5日に全国の18歳以上1,000人を対象としたオンライン調査が実施されました。
循環型社会への意識は7割超が認識
ごみを減らす(リデュース)、繰り返し使う(リユース)、再生利用する(リサイクル)の「3R」を適正に推進することで、天然資源の消費や廃棄物の発生を最小限に抑え、環境への負荷をできる限り低減する社会が「循環型社会」と定義されています。循環型社会の形成に向けて、国や地方自治体、企業、団体、個人がさまざまな活動を行っていますが、日常生活において循環型社会を「常に意識をしている」「わりと意識をしている」と回答した人は合計で72.0%に達しました。一方、「あまり意識していない」「全く意識していない」と回答した人は合計28.0%という結果になっています。
年代別に「常に意識をしている」「わりと意識をしている」と回答した人の割合を見ると、20代は5割台、30代と40代は6割台、50代は7割台、60代以上は8割台となっており、おおよそ年代が上がるにつれて意識が高まる傾向が見られました。

中古品購入への抵抗感は約4割
循環型社会の実現に向けた取り組みの一つとして、物を繰り返し使う「リユース」があります。中古品の購入や利用について尋ねたところ、「全く抵抗がない」「ほぼ抵抗がない」と回答した人は合計で57.1%となり、半数以上が中古品に対して抵抗感がないことが分かりました。一方、「抵抗がある」「やや抵抗がある」と答えた人は合計42.9%でした。
中古品を購入する際に気になる点を複数回答で聞いた質問では、上位3位は「商品に不具合の可能性がある」が65.7%、「商品の傷や汚れ」が59.4%、「商品に不具合があっても保証がない」が56.2%となりました。次いで、「ブランド品や美術品などは偽物の可能性がある」が31.4%、「販売元に不安がある」が26.9%という結果になっています。
また、中古品を利用する場合に気になる点についても複数回答で尋ねたところ、「商品の不具合や耐久性」が75.2%で最も多く、「商品の傷や汚れ」が60.9%、「以前の利用者」が32.5%の順となりました。
この1年間で中古品を扱う施設やお店、サービス(インターネットサービスを含む)などを「利用した」と答えた人は60.5%、「利用していない」人は37.4%でした。「利用した」と答えた人を年代別に見ると、20代以下では7割台以上であるのに対し、30代から50代は6割台、60代は5割台、70代以上は4割台となっており、おおよそ年代が上がるにつれて利用率が減少する傾向が見られました。
この1年間で購入したことのある中古品を複数回答で聞いた質問では、上位5位は「書籍」が25.6%、「衣類や服飾品」が24.0%、「パソコン・スマートフォン」が13.9%、「玩具類(おもちゃ・ゲームなど)」が12.7%、「家電製品」が11.7%という結果になりました。
自治体による不用品販売の認知度は5割超
循環型社会の実現に向けた取り組みとして、ごみを減らす「リデュース」や、繰り返し使う「リユース」があります。その一環として、自治体が使わなくなったもの(不用品)や、自治体が回収した粗大ごみを修理したものなどを販売していることを「知っていた」と答えた人は53.4%、「知らなかった」と答えた人は46.6%でした。

自治体が不用品などを出品している施設やお店、サービス(インターネットサービスを含む)のうち、知っているものを複数回答で聞いたところ、自治体が運営しているところでは、「自治体のリサイクルセンターや展示場」が35.7%、「自治体が庁舎内等で展示・販売」が16.7%、「自治体が庁舎内等で行っている入札」が11.5%の順となりました。自治体の運営箇所以外では、「メルカリ」が43.5%、「ジモティー」が35.4%、「官公庁オークション」が29.9%の順となっています。
これらの場所で、自治体が販売する不用品の購入の検討や、実際に不用品を購入したことがあるかを尋ねたところ、「検討したことも、購入したこともない」が55.1%、「検討したことがあるが、購入したことはない」が30.5%、「検討したことも、購入したこともある」が10.7%という結果になりました。
購入したい自治体の不用品トップは家具
自治体が不用品などを販売しているとしたら、どのようなものを購入したいと思うかを複数回答で聞いたところ、上位は「家具」が31.0%で最も多く、「書籍」が27.6%、「家電製品」が27.0%、「パソコン・スマートフォン」が22.5%、「自転車」が18.5%、「衣類や服飾品」が18.2%という結果になりました。

自治体の不用品販売を74%が支持
一部の自治体では、自治体の不用品などを販売し、その売り上げを歳入(収入)に充てています。例えば、以前は乗らなくなった公用車は費用をかけて廃棄処分等をしていましたが、現在はリユースできるものは販売しているケースがあります。自身が住んでいる自治体に不用品を「販売してほしいと思う」と答えた人は74.2%に達し、高い支持を得ました。一方、「販売してほしいとは思わない」と答えた人は8.3%でした。「わからない」と回答した人が17.5%となっています。

紀尾井町戦略研究所について
紀尾井町戦略研究所株式会社(KSI)は、パブリックアフェアーズ(ロビイング、政策渉外)領域で総合的なコンサルティングを行っています。また、クレーシスマネジメント支援、官公庁オークション、地方創生やデジタル化支援、シンクタンク活動、調査事業、政策関連のメディア事業などを通じ、社会の新たな可能性を切り拓く取り組みを続けています。
出典元:紀尾井町戦略研究所株式会社 プレスリリース












