
共働き世帯向けの共有家計簿アプリを提供する株式会社OsidOriが、「家族のお金と少子化における課題調査」を実施し、その結果を発表しました。本調査では、現代の少子化における課題を明らかにするため、20代から40代の子育て世代を対象に、出産・育児における資金面の悩みや、国の支援制度への期待などについて詳しく調査されています。
この記事の目次
調査実施の背景について
近年では児童手当の拡充や、2026年からスタートする高校授業料無償化など、公的な支援制度が拡大している状況にあります。しかしながら、同社が日々顧客の声を聞く中で、依然として多くの方々が子育てにおける資金面での課題を抱えている実態が明らかになってきました。今回の調査では、出産前の世代や子育て世代が、これらの制度変化をどのように捉えているのか、また少子化対策に何を求めているのかについて、そのインサイトを明らかにすることを目的としています。
調査の実施概要
本調査は、2025年11月27日から12月5日にかけて実施されました。調査対象は、共有家計簿アプリOsidOri(オシドリ)を利用している顧客で、本アンケートでは20代から40代の方々を対象としています。有効回答数は325名となっています。
調査結果のポイント
今回の調査から明らかになった主要なポイントは以下の通りです。
まず、出産への高い意欲がある一方で、「資金」と「年齢」という2つの大きな壁が立ちはだかっている実態が浮き彫りになりました。20代では100%、30代では86.4%が出産を希望していますが、20代の89.5%が「資金面」を最大の課題として挙げています。30代以降になると、資金面に加えて「年齢・健康」に関する悩みも急増しており、二重の障壁となっているようです。
また、30代で資産形成の目的が大きく変化することも明らかになりました。20代では旅行や趣味を目的とした貯蓄が中心となっていますが、30代以降は「子供の教育資金」と「老後資金」が急増します。40代では老後資金への備えが64%に達しており、将来への不安が顕著に表れている結果となっています。
高校無償化への反応については、20代の約7割がポジティブに評価しています。所得制限撤廃を含む高校授業料無償化について、20代の69.7%、30代の57.9%が「前向き」と回答しており、若年層ほど家計負担の軽減に強い期待を寄せていることが分かりました。
さらに、家庭内のコミュニケーションは活発に行われており、既婚者の8割以上が定期的にお金の話を共有していることも明らかになりました。既婚者の81.4%が月1回以上の頻度でお金について話し合っており、家庭内での「お金のタブー感」がなくなりつつあることが分かっています。

夫婦やカップル間のお金のコミュニケーション状況
夫婦やカップルにおけるお金のコミュニケーション頻度について調査したところ、20代から30代の4割以上が「よくある(月1回以上)」と回答しました。さらに「たまにある(半年に1回程度)」を含めると、20代で76.3%、30代で84.1%という高い比率に達しています。一方、40代では68%に減少する傾向が見られました。
調査対象を既婚者に限定した場合、「月1回以上」が42.2%、「半年に1回程度」が39%となり、合計81.4%に達しています。家庭内においてお金の話は決してタブーではなく、将来に向けて高い頻度で情報共有が行われている実態が明らかになりました。

貯金や資産形成の実施状況
カップルや夫婦による「共同の貯金・資産形成」については、全体の75%以上が「実施している」と回答しました。多くのペアが、将来のライフイベントに向けて協力体制を築いていることが分かります。
しかしながら、資産形成の目的は年代ごとに大きく変化しています。20代では「旅行・趣味・娯楽」や「結婚・新婚旅行」など、直近のライフステージに沿った資金計画が中心となっています。一方、30代以降になると、「子供の教育資金」と「老後資金」へ明確に焦点が絞られるようになります。
具体的には、「教育資金」を目的とする割合は30代で66.7%、40代で54%に達しており、「老後資金」も30代で68.9%、40代で64%と、他の項目を大きく上回る高い比率となっています。


世代ごとのお金の課題と悩み
本調査の自由回答から得られた、世代ごとの「お金の悩み」について定性的にまとめられています。20代から40代にかけて、悩みの対象が「自身の新生活」から「家族・教育・老後」へと深刻化していく実態が見て取れます。
20代の短期的な悩みとしては、貯蓄が少ない中で結婚式や引越し、車・住宅購入といった高額な支出が集中している点が挙げられます。同時にパートナーの育休による収入減も重なり、資金面の不安定さに直面しています。長期的な悩みとしては、教育資金や住宅ローン、老後資金といった「人生の3大支出」に対する漠然とした強い不安を抱えている状況です。
30代の短期的な悩みは、第2子の出産、育児、引越し、住宅購入などが同時期に発生することです。これら多額の出費を管理しながら、資産形成を両立させるという複合的な課題に直面しています。長期的な悩みとしては、子供の進路や留学など、将来的な教育費の総額が見えない不安が際立っています。また、住宅価格の高騰やローンの金利変動といった住居コストの増大も大きな懸念材料となっています。
40代の短期的な悩みは、子供の成長に伴う進学費用などの教育費負担が最大化し、「貯金ができない」「お金が貯まらない」という切実な状況にあることです。長期的な悩みとしては、住宅ローンの金利上昇への対応や繰上返済に加え、目前に迫る老後資金の確保が急務となっています。
出産の希望と課題の実態
出産の希望有無に関する調査では、20代で100%、30代でも86.4%が「出産を希望する」と回答しました。しかしながら、その内訳を見ると「持ちたいが悩んでいる」「持ちたいが持てない」という層が20代で27.6%、30代で28.8%に達しています。出産を望みながらも、何らかの課題によって踏み切れない実態が浮き彫りとなりました。

出産・育児における障壁
出産希望者が抱える課題は、年代によって明確に変化しています。20代では89.5%が「資金面(出産、育児、教育費等)」を最大の課題として回答しました。30代では資金面(63.6%)への懸念が依然として高い一方で、「年齢・健康(高齢出産、不妊治療等)」が43.9%と急激に上昇しています。経済的な余裕を待つ間に年齢の問題が浮上するという、時間的な猶予のなさが伺える結果となりました。

特筆すべき点として、出産を希望しながらも「持てない」「悩んでいる」と回答した層の分析結果があります。20代では資金面を課題に挙げた割合が100%に達しました。また、キャリア形成(66.7%)に関する悩みも大きく、経済面と仕事の両立が深刻な壁となっています。30代では資金面(84.2%)に加え、年齢・健康(55.3%)の2点が大きな障壁となり、出産の決断を極めて困難なものにしています。

高校授業料無償化への反応
2026年度から開始される、私立高校を含めた授業料無償化や所得制限の撤廃について調査したところ、20代の69.7%、30代の57.9%が「前向き」「少し前向き」と回答し、ポジティブな受け止めが主流となっています。一方で、年齢層が上がるにつれて「年齢・健康面」など資金以外の課題が顕在化するため、前向きな反応はやや後退する傾向も見られました。

国に求める少子化対策
国に求める少子化対策(上位3つを選択)では、「教育費の負担軽減」と「税制の改善(扶養控除の拡充等)」が共に63.0%で最多となりました。次いで「産休・育休の取りやすさ(53.7%)」、「現金給付(51.0%)」と続きます。
かつて社会問題となった「待機児童問題」は37.7%まで低下しており、国による待機児童解消施策や男性の育休促進といった取り組みが一定の成果を上げ、ニーズが「制度の有無」から「経済的負担の軽減」へと移行していることが推察されます。

子育て世代のリアルな声
自由回答では、現在の支援制度と実生活の乖離を指摘する多くのコメントが寄せられました。
キャリアと育児の両立については、女性のキャリア形成への影響を懸念する声が多く、労働の短時間化・フレキシブル化、転勤の配慮などを求める意見が目立っています。
出産・育児支援の拡充については、出産の保険適用、不妊治療に伴う休業支援、0歳から2歳児の保育無償化、育休手当の給付上限引き上げなどが切望されています。
税制優遇と給付タイミングについては、一時的な給付金よりも継続的な税制優遇を求める声が大きく、手当の給付タイミングの改善も課題として挙げられました。
子育て世代の格差については、「子供を持つと生活レベルを下げざるを得ない」という経済的諦念や、住む自治体によって支援内容に差が出る「居住地による不公平感」を指摘する声も届いています。
調査結果に対する同社の見解
今回の調査を通じて、20代の若年層において「出産への意欲は100%」である一方、同時に「資金面の課題もほぼ100%」という、極めてシビアな現実が浮き彫りとなりました。30代以降も、教育費や老後資金といった将来の「大きな出費」への備えが重くのしかかり、子供を授かることが生活レベルの低下に直結しかねないという、ある種の「経済的なあきらめ」が多くの家庭に広がっています。
国による高校無償化や児童手当の拡充などは一歩前進と捉えられていますが、子育て世代が真に求めているのは、一時的な給付だけではなく、将来にわたる教育負担の軽減や税制の改善、そしてキャリアと育児が共立できる柔軟な社会構造です。
同社は、「家族のお金」をめぐる不安をテクノロジーと対話の力で解消したいと考えています。家計の可視化やコミュニケーションの活性化を通じて、カップルや夫婦が「お金を理由に未来をあきらめない」こと、そしてふたりの理想とするライフプランを、共に歩みながら実現していける社会を、アプリやサービスを通じて支援し続けていくとしています。
サービスについて
株式会社OsidOriは、共働き世帯のお金の管理や資産形成を支援する共有家計簿アプリ「OsidOri」を中心に、ライフイベントの支出をサポートする「プラスPOINT」などの各種サービスを展開しています。「ふたりのお金をしっかりと管理し、理想の人生を過ごせるように」という願いのもと、世の中のカップルやご夫婦が抱えるお金の課題をテクノロジーで解決していきます。

共有家計簿OsidOri(オシドリ)
個人のお金も、家族のお金も1つのアプリでスマートに管理できる、ペアリング専用の家計簿アプリです。現在、80万人を超える顧客に利用されています。
家計・資産の一元管理により、自分と家族の資産をこれ一つで把握可能となっています。ペアリング機能では、支払い分担の管理や便利な割り勘機能を搭載しています。高度な利便性として、1,200以上の金融機関等との連携や、AIレシート読み取り機能を完備しています。将来設計をサポートするため、目標貯金機能やライフプラン作成により、将来の設計も可能となっています。

プラスPOINT
日々の決済を未来の資産に変える、これまでにないポイントサービスです。
いつもの決済に5%上乗せされ、お持ちのクレジットカードを紐づけるだけで、決済額の5%を「プラスPOINT」として付与されます。クレジットカード自体のポイントはそのままに、追加でポイントが貯まる仕組みです。貯まったポイントは「1ポイント=1円」として、住宅購入や結婚式などの大きな支出に利用可能です。国内主要カード会社を含む140社以上と連携しています。

会社概要
株式会社OsidOriは、家族の共有管理アプリ「OsidOri」を軸とした、家族向けソリューションサービスを通じて、家族のお金の問題解決を目指しています。家族の未来を構築するゴールベースアプローチの「ライフプラン」や目標貯金サービス「Goal」、住宅購入支援サービス「理想の住まい探し」、顧客のお金の総合相談窓口「家族のお金相談」、金融機関向けEmbedded Financeサービスの「OsidOri for Bank」などの提供及び運営実績があります。

会社名:株式会社OsidOri(英語名:OsidOri Inc.)
代表者:代表取締役 宮本敬史
設立:2018年6月18日
所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-5-12
資本金:80,585,750円(2025年12月1日現在)
事業内容:夫婦のお金の管理・貯金アプリ「OsidOri(オシドリ)」の開発、運営
加入協会:一般社団法人FinTech協会
出典元:株式会社OsidOri プレスリリース












