
株式会社ヴィンクス(本社:大阪府大阪市、代表取締役 社長執行役員:渋谷 正樹)が、流通・小売業における店舗と本部の業務生産性を向上させる生成AIプラットフォーム「Retail Brain™(リテールブレイン)」の提供を開始しました。
同プラットフォームは、同社が独自に展開するソリューション(ANY‑CUBE®(POS)、MDware®(基幹)、Satisfa CRM®(CRM))や各企業の業務データと、Microsoftが提供する最新の生成AI技術を組み合わせて活用可能な基盤となっています。今後は、業務に特化したAIエージェントをアドオン形式で順次展開していく予定とのことです。
この記事の目次
開発に至った経緯
小売業の現場では、原価の高騰や人手不足の深刻化、オペレーションの複雑化といった課題が継続的に存在しています。Retail Brain™は、店舗、本部、消費者のそれぞれの接点で生成されるデータを連携させ、"判断のスピード化"と"現場の自律化"を促進するための拡張性の高いAI基盤として開発されました。現段階ではプラットフォームとしての提供となっており、今後はデータの整備やエージェントの追加を通じて、より高度な業務代行や意思決定支援へと段階的に機能を拡張していく計画です。
提供するAIエージェントの詳細
流通・小売業向けAIプラットフォーム「Retail Brain™」では、以下のエージェントを提供する予定です。各エージェントのリリース時期については、同社のWebサイトで順次案内されます。
店舗向け:チーフ支援エージェント
チーフ業務における1日の業務を生成AIやAIエージェントがサポートします。主な特徴は以下の通りです。
1)データ分析と傾向把握により、日常業務の負担を軽減し判断を迅速化します
2)店舗状況の可視化を通じて、店舗在庫のロス低減をサポートします
3)チーフの業務負担を軽減することで、従業員へのケアやお客様への接客時間を確保します
主な機能として、作業確認支援、売上分析支援、売上メンテナンス(棚割・欠品)、入庫管理支援、品出し・補充支援、見切り・廃棄業務支援(ダイナミックプライシング)などが用意されています。
店舗向け:従業員支援エージェント
店舗の状況や知識、ノウハウをもとに生成AIやAIエージェントが業務を支援します。主な特徴は以下の通りです。
1)AIが従業員の自律的な行動(タスク、入庫情報、陳列、POP作成)を支援します
2)不明点やお客様からの問い合わせに対してAIがサポートします
3)AIによる業務負担の軽減により、お客様への接客時間に集中できる環境を整備します
主な機能として、作業確認支援、店舗在庫確認支援、棚割・陳列支援、POP作成支援、お客様問合せ対応支援、POS操作支援、業務オペレーション支援などが搭載されています。
お客様個別AIエージェント(カスタマイズ)
お客様が保有するデータや他システムのデータを活用したエージェントサービスを提供します。
プラットフォームの料金体系
Retail Brain™の料金体系は以下の通りです。
・Retail Brain™ 初期導入費:個別見積
・Retail Brain™ サービス利用料:50万円/月(税別)~
※お客様個別AIサービス(カスタマイズ)については個別見積となります
ヴィンクスは、Microsoftが提供する生成AI技術を活用し、消費者に向けた新しい買い物体験の提供や、流通・小売業における生産性の向上、迅速な意思決定につながるサービスを提供していくとしています。
日本マイクロソフトからのコメント
日本マイクロソフト株式会社は、株式会社ヴィンクスによる流通・小売業向けAIプラットフォーム「Retail Brain」の発売開始を歓迎するとしています。
同ソリューションは、流通・小売業界が直面している人手不足や食品ロスといった現場の課題に対し、Microsoftの生成AI技術とヴィンクス独自の業務データを融合することで、店舗運営の効率化と迅速な意思決定を実現します。特に、店舗チーフや従業員の業務負担軽減、在庫ロスの低減、消費者へのサービス向上など、現場で働く方々とエンドユーザーの双方に具体的なメリットをもたらすことが期待されています。
今後も日本マイクロソフトは、株式会社ヴィンクスとの協働を通じて、AI技術による業界の価値向上と顧客の課題解決に貢献していくとしています。
日本マイクロソフト株式会社 執行役員常務 パートナー事業本部長 浅野 智氏
株式会社エムアンドシーシステムからのコメント
株式会社エムアンドシーシステム 代表取締役社長 海老原 健氏は、以下のようにコメントしています。
小売業の変革において、AIは業務効率を高め、顧客体験をより豊かにする重要な役割を担っています。小売業界の発展に向けて必要な取り組みであり、今後もAIの力を活かして多様な選択肢を提供されることを期待しているとしています。
アークランズ株式会社からのコメント
アークランズ株式会社 情報システム部 部長 善波 理一郎氏は、以下のようにコメントしています。
ヴィンクス社のAIプラットフォーム「Retail Brain」のリリースを歓迎するとし、同社が基幹システムとして活用している「MDware」とこの最新AIがシームレスに連携することで、発注や在庫管理といった基幹業務の自動化・高度化が一段と進むことを確信しています。基幹業務以外でも様々な機能が用意されており、店舗運営の効率化のみならず、お客様へのサービス向上につながる業務改善がさらに加速することを期待しているとしています。
株式会社キリン堂からのコメント
株式会社キリン堂 システム・物流本部 DX推進部 部長 平山 圭一氏は、以下のようにコメントしています。
小売業界では人手不足や業務の複雑化、顧客体験の向上など多様な課題への対応が求められています。同社の小売業向け生成AIサービスは、現場業務や店舗運営の標準化や生産性の向上に寄与する可能性を感じているとし、今後も同社におかれては、サービスのさらなる充実と進化を通じて、小売業の現場がより良くなるよう牽引いただくことを期待しているとしています。
出典元:株式会社ヴィンクス プレスリリース












