
株式会社mitorizが、消費者購買行動データサービス「Point of Buy®」の会員2,993名を対象に「食品と日用品の買い物に関する調査」を実施しました。この調査は2025年12月4日に公開された第1弾に続くもので、食品や日用品の購買実態について、物価高騰による買い物スタイルの変化、買い物時の衝動買いをする理由、つい購入してしまう商品などについて詳しく調査されています。
この記事の目次
調査結果のサマリー
今回の調査から明らかになった主なポイントは以下の通りです。
- 物価高騰の長期化により、8割以上の消費者が買い物スタイルの変化を実感しています
- 買い物スタイルの変化として、ポイント還元やキャッシュレス決済キャンペーンの活用が最多で4割超となりました
- 通常の買い物において「衝動買いをする」人が55.8%、「まとめ買いをする」人は76.0%です
- 衝動買いの要因は「期間限定・数量限定」が4割超で最も多くなっています
- 衝動買いしやすい商品カテゴリーは「お菓子類」が58.0%で最多、日配スイーツや惣菜が後に続いています
物価高騰の影響で8割超が買い物スタイルの変化を実感
「買い物スタイルの変化」に関する調査では、83.4%の回答者が「変化あり」と答えており、物価高騰などの影響により、買い物のスタイルに何らかの変化が生じている消費者が大多数を占める結果となりました。年代別で見ると、30代が84.8%で最も高い割合を示していますが、年代間での大きな差異は見られませんでした。
ポイント還元やキャッシュレス決済のキャンペーン活用が4割超で最多

買い物スタイルに「変化あり」と答えた2,496名を対象に「変化した買い物時の行動」について調査したところ、最も多かったのは「ポイント還元やキャッシュレス決済のキャンペーンを活用するようになった」で40.8%でした。現金値引きに限定せず、ポイント付与や決済手段限定のキャンペーンなど、仕組みを上手に活用してお得感を高める節約行動が定着してきている様子が見受けられます。
次いで「より価格の安い商品やPB商品を選ぶようになった」が38.4%、「セールや特売日のまとめ買いを意識するようになった」が36.0%と続き、価格を重視した商品選択や購入タイミングの工夫も行われていることが分かります。また「必要最低限の買い物に抑えるようになった」が31.3%、「一部の商品を買わなくなった、または購入頻度を減らした」が25.8%といった回答も一定数見られ、購入量そのものを見直す動きも広がっていることが明らかになりました。
年代別に見ると、60代以上では「必要最低限の買い物に抑える」の割合が他の年代よりやや高く、支出だけでなく購入量そのものを見直す慎重な買い物スタイルが特徴的です。一方、20代以下では「より価格の安い店に切り替えた」「計画的に買い物をする」といった項目の数値が相対的に高く、行動範囲や買い方を柔軟に変えながら支出をコントロールする姿勢が特徴的といえます。
通常の買い物で衝動買いをする人は55.8%、まとめ買いをする人は76.0%

「衝動買い・まとめ買いをするか」について調査したところ、衝動買いは「よくする」が10.6%、「たまにする」が45.2%で、合わせると過半数が日常的に衝動買いを経験していることが分かりました。一方、まとめ買いについては「なるべくまとめ買いをする」が22.0%、「必要なときにだけまとめ買いをする」が54.0%で、合計すると約8割に達し、多くの消費者が状況に応じてまとめ買いを取り入れている様子が見受けられます。
衝動買いの理由は期間限定や数量限定に惹かれたからが4割超で最多

衝動買いを「よくする」「たまにする」と回答した1,672名を対象に「衝動買いをする理由」を調査しました。最も多かったのは「期間限定や数量限定に惹かれたから」で40.9%、次いで「陳列されていた商品が目に留まり、つい欲しくなったから」が40.3%で続きました。いずれも4割を超えており、「今しか買えない」という希少性や、売場での視認性の高さが衝動買いを強く後押ししている様子が見受けられます。
続いて「店頭POPなどの販促物が目を引いたから」が22.5%、「気分転換やストレス発散のため」が17.3%となり、価格訴求だけでなく、売場での演出や感情的な要因も衝動買いのきっかけとなっていることが分かります。また「パッケージデザインに惹かれたから」が13.0%、「テレビや雑誌で紹介されていたから」が12.4%といった回答も一定数見られ、視覚的な魅力に惹かれて購入に至るケースに加え、事前に接触したメディア情報が記憶に残り、売場での意思決定を後押ししている様子も見受けられます。
衝動買いしやすい商品はお菓子類が58.0%で最多

衝動買いをすることがある1,672名を対象に「衝動買いをしてしまう商品」について調査したところ、最も多かったのは「お菓子類(チョコ、グミ、キャンディ、スナックなど)」で58.0%と、6割近くに上りました。次いで「日配スイーツ(プリン、ヨーグルト、生菓子など)」が40.4%、「惣菜・おにぎり・パンなどの軽食」が29.2%と続いており、その場ですぐに食べられる「小さなご褒美」や「ついで買いしやすい商品」が衝動買いの中心になっている様子が見受けられます。
また「飲料」が23.1%、「インスタント食品」が21.5%、「季節商品」が20.5%も2割程度で続いており、日常的に消費頻度が高い商品や、売場で目に留まりやすい商品が選ばれやすい傾向が見られました。年代別に見ると「日配スイーツ」や「季節商品」は20代以下や30代で相対的に割合が高く、若年層ほど衝動買いにつながりやすいことが見受けられます。
調査概要
調査期間は2025年10月21日から10月24日まで実施されました。調査対象はmitorizの消費者購買行動レポートデータサービス「Point of Buy®」の登録会員(POB会員、平均年齢50.8歳)で、インターネットによる自社調査として有効回答数2,993件を得ています。
出典元:株式会社mitoriz「食品と日用品の買い物に関する調査」プレスリリース












