
株式会社ロイヤリティ マーケティングは、LINEヤフー株式会社が提供するLINEデータクリーンルーム for Client(LDCR)上で利用可能な「LINE Data Clean Room -Pontaデータ分析サービス-」の販売を2025年12月10日より開始しました。このサービスは、Pontaの購買データをLDCRに連携することで、広告主企業が自らLINE上での各施策による購買効果を分析できるようになります。
同社は2024年11月から「Ponta Ads LINE分析機能」を提供しており、Pontaデータと企業のLINE公式アカウントおよびLINE広告の接触データを組み合わせた広告効果分析をサポートしてきました。従来は同社がレポートを作成・納品していましたが、広告主企業からは「より手軽に、よりセキュアに、よりスピーディーに広告効果を確認したい」というニーズが寄せられていたとのことです。
今回のサービス開始は、こうした要望に応えるものです。同社が保有するPontaの購買データのうち、対象商品の購買データを個人を特定しない形でセキュアにLINEヤフー社のLDCR上で連携します。LINEヤフー社を介して、広告主企業のLDCRにPontaデータを連携することで、広告主企業自らがLINEを活用したプロモーションの購買効果を分析できる仕組みを実現しています。
本サービスを利用することで、広告主企業はLINE公式アカウントのメッセージやLINE広告がどれだけ購買に結びついたかを分析することができます。具体的には、配信接触者と非接触者の配信前後における購買行動の比較や、配信セグメント別の購買効果の比較が可能になります。これにより効果的な施策を把握し、次のプロモーションに生かすことができます。
同社は本サービスの販売および1億人超のPonta会員のデータ分析を通じて、企業のマーケティングにおける課題解決を目指し、今後もマーケティング支援の強化を図っていく方針です。
なお、本サービスでは個人情報を特定しない形でデータを連携しています。Ponta会員規約および個人情報保護法、その他の法令・ガイドラインに則り、データ分析を行っているとのことです。また、LDCRに連携したPontaデータは、個人を特定しない形でセキュアにデータ統合・分析され、一定の期間経過後、連携したPontaデータはLDCR上から破棄されます。
この記事の目次
LINE Data Clean Room -Pontaデータ分析サービス- 概要
多くのユーザー接点を持つLINEは、企業にとって重要なコミュニケーションチャネルとなっています。一方、プロモーションの購買効果を分析する際、特に小売店に流通する商品などの場合、企業が保有する自社データのみでは実店舗での購買につながったかどうかを把握することが難しいケースがあります。「LINE Data Clean Room -Pontaデータ分析サービス-」は、1億人超のPontaの購買データを活用して、LINEを利用した施策の購買効果の分析を可能にします。
同社が広告主企業に提供するデータを活用することで、配信接触者と非接触者の「配信前後」における購買行動を比較できます。また、同一プロモーションにおいて異なるセグメントに配信した場合、それぞれの購買効果の比較も実現できます。
本サービスを使った分析イメージ

本サービスの活用事例
飲料メーカーA社のアルコール飲料αのプロモーションにおいて、本サービスが活用されました。A社のLINE公式アカウントの友だちをⅠ~Ⅴの5つのセグメントに分け、それぞれに対してメッセージを配信。その後、配信効果をPontaの購買データを用いて分析しています。
【分析内容】
配信媒体 :飲料メーカーA社のLINE公式アカウント
(20歳以上のユーザーのみを対象とするアカウント)
配信内容 :アルコール飲料αを含む複数商品を紹介する動画
配信対象者 :A社LINE公式アカウントの友だち(5つのセグメントに分類)
購買集計対象 :アルコール飲料αの購買者

【分析結果】
本プロモーションにおける各セグメントのメッセージ接触者(開封した人)と非接触者について、メッセージ配信期間の前後2週間ずつのアルコール飲料αの実店舗での購買率を可視化しました。メッセージ配信後のアルコール飲料αの購買率は、メッセージ非接触者において108%に上昇しています。これと比較して、セグメントⅠは111%、Ⅱは116%、Ⅳは118%となり、より高い購買率の上昇が見られました。一方で、セグメントⅢとⅤでは上昇幅が比較的小さく、購買行動への影響が限定的だったと考えられます。

本サービスを活用することにより、配信セグメントごとの購買効果を定量的に把握し、実店舗での購買に貢献するターゲット層を可視化することができます。これにより、効果の高いセグメントに重点的に広告予算を投下する、配荷計画を最適化するなど、マーケティング戦略全体の高度化につなげるサポートが可能になります。
本サービスを利用したLINE上でのPDCAイメージ
同社は、マーケティングサービス「Ponta Ads」のコネクティッドメディアの一つとして、LINE公式アカウントおよびLINE広告をラインアップしています。広告主企業のLINE公式アカウントやLINE広告で、Pontaデータを活用したターゲティングが可能なサービスを提供しています。今回「LINE Data Clean Room -Pontaデータ分析サービス-」の開始により、広告主企業はLINEのプラットフォーム上でPontaデータを活用し、ターゲティング配信から購買分析までPDCAを実行することが可能になりました。

今後のサービス拡張について
今後は連携するPontaデータの種類を増やし、広告主企業のLDCRでさまざまな分析を実現できるよう開発を進めていく予定だと同社は発表しています。将来的には、広告主企業がLDCR上で自らLINE公式アカウントの友だちの属性をメッセージ配信前に分析したり、プロモーション実施後に配信セグメントとは異なる切り口で広告への反応の良いセグメントを分析したりすることが可能になる見込みです。
参考:「Ponta Ads LINE分析機能」(2024年11月提供開始)について
「Ponta Ads LINE分析機能」では、Pontaのさまざまなデータを活用した精緻な分析が可能です。同社が専用の分析環境を構築した上で、広告主企業のLINE広告・LINE公式アカウントについて、Pontaのデモグラフィックデータ・購買データ・アンケートデータなどを用いて分析し、レポートを提供しています。LINE公式アカウントの友だち分析に基づくプランニングや、購買にとどまらないプロモーションの効果分析など、PDCAサイクルの実現をサポートしています。

ご参考:LINE 公式アカウントについて
コミュニケーションアプリ「LINE」のトーク画面から、店舗や企業のアカウントの友だちになったユーザーに対して、メッセージを届けることができるサービスです。「圧倒的なリーチ力」と、コミュニケーションアプリの特徴を生かした「One to One コミュニケーション」により、効率良くユーザーとの深いつながりを実現することが可能です。
出典元:株式会社ロイヤリティ マーケティング プレスリリースより












