
TikTok for Businessは2025年11月27日(木)に広告主や広告代理店などのパートナー企業向けの年末カンファレンス「TikTok Year End Summit 2025」を開催したことを発表しました。『New Chapter Unlocking(新章の幕開け)』をキーメッセージとして掲げ、2025年の振り返りとともに2026年に向けたTikTok for Businessのビジョン、フルファネル戦略、事業機会、最新の広告ソリューションのアップデートが発表されました。
イベントではTikTokで人気を集めるモデル・タレントのゆうちゃみやTikTokクリエイターのしんのすけによるパネルセッションも実施されました。参加者はTikTokの多様なカルチャーとビジネス成長における新たな可能性を体験する機会となりました。
基調講演では、TikTok for Business Global Business Solutions, Japan General ManagerのArjun Sarwal(アージュン・サーワル)氏らが登壇し、2026年に向けたビジョンや新たなビジネス機会の創出、プラットフォームの成長戦略について詳しく説明しました。
この記事の目次
利用者拡大とTikTokが担う価値
同社によると、日本国内においては、TikTokとTikTok Liteを合わせた月間利用者数が4,200万人を超え※、日本の人口の約3人に1人が利用するプラットフォームへと成長しているとのことです。また、日本でTikTokに広告を配信している広告主の総数は48万を超え、多くの企業や団体がマーケティング活動の重要な起点としてTikTokを活用するようになっていることが報告されています。
このようなユーザー・企業・クリエイターの支援により、TikTokでは多様なカルチャーとトレンドが生まれ、ビジネス成長に貢献するプラットフォームとして、その存在価値をさらに高めているようです。
※自社調べ。ユーザー数はTikTokとTikTok Liteのユーザー数(重複を除く)。

TikTokのフルファネル戦略
2025年は、イベントのキーメッセージである「New Chapter Unlocking」が示す通り、TikTokが日本のユーザーの日常に溶け込むプラットフォームとなるべく、様々なソリューションの提供やアップデートを進めてきたとのことです。これにより、ユーザー・企業・クリエイターがそれぞれの目標を達成できる"新章"が本格的に始動した一年となったと発表されています。
こうした取り組みは、認知から検討、購買までを一貫して最適化するTikTokのフルファネル戦略を強力に推進する役割を果たしているようです。
TikTok Shopのローンチ
2025年の大きなトピックの一つとして、"ディスカバリー Eコマース"という新たな購買体験をもたらす「TikTok Shop」の日本での導入が挙げられています。
同社の発表によると、"TikTok売れ"という言葉が表すように、TikTokで商品を知り、そこから購入に至るという消費行動が日本の消費者の間にここ数年で広く浸透しているとのことです。TikTok Shopの導入によって、商品の発見から購入・決済までをアプリ内で完結できる新しい購買体験が拡がりをみせています。
TikTok Shopの売上は特に好調で、月次で200%以上の成長を記録したケースも報告されています。特にコスメやアパレル、電気製品など、動画やLIVE配信コンテンツとの相性が良いカテゴリが人気を集めており、TikTokが購買決定の重要な起点として活用されるフェーズが本格化しているとのことです。

TikTok クリエイターエコシステム(TikTok One)の拡充
発表によれば、TikTokを通じて創作活動を行うクリエイターは全国で約226万人と推計され、その経済規模は推計収益で約1,197億円に達しているとのことです※。企業が活用できるクリエイタープラットフォーム「TikTok One」には約10万人が登録しており、フォロワー数10万人を超えるクリエイターも1万人以上存在していると報告されています。
企業はこうしたクリエイターの発信力を活かし、ブランドとユーザーを効果的に結びつけるマーケティング施策を展開することが可能になっています。
※「TikTok Socio-Economic Impact Report〜日本における経済的・社会的影響〜」(2025年6月発行)
検討フェーズでの購買予測と高速PDCAを実現する新ソリューション「TikTok Market Scope」「Brand Consideration」のローンチ
同社によると、「TikTok Market Scope(以下、TTMS)」は、高い購買意欲を持つオーディエンスの成長をリアルタイムで可視化するTikTok独自の測定・分析プラットフォームとのことです。ファネル全体を通じた効果測定が可能で、検討フェーズにおける浸透度のベンチマークや成果が期待できる新たなオーディエンス層の特定、クリエイターや広告出稿への成果分析など、多角的なインサイトを提供します。
TikTok ShopにTTMSを組み合わせることで、ユーザー理解を深めながら、より精度の高い販促戦略の設計が実現可能となるようです。

「Brand Consideration」は、"購買意欲の高いユーザー"の拡大を支援する広告ソリューションであり、TTMSとの併用により、検討フェーズにおける購買意欲の高いユーザーの獲得やコンバージョン効率の向上が期待できるとのことです。ミドルファネルでエンゲージから購買までを予測し、素早くPDCAを回すことができるため、すでに活用している企業からは成果向上の声が多く寄せられているとのことです。さらに、オンラインおよびオフラインの両チャネルにおいて、ブランドリフトおよびセールスリフトの向上が確認されています。

これらのソリューションの導入およびアップデートにより、TikTok for Businessは認知から検討、購買までを一貫して最適化するフルファネル戦略をさらに強化し、ユーザー・企業・クリエイターそれぞれの価値創出を支援しているとのことです。
2026年の成長におけるTikTokの戦略的役割
発表によれば、2026年に向けて、TikTok for Businessはブランディング、リード獲得、アプリ、eコマースという4つの戦略軸を中心に、クライアントのさらなるビジネス成長を支援する新たなソリューションを順次提供していく予定とのことです。また、メジャーメント領域(効果測定)においては、データクリーンルームなどを活用した測定精度の向上にも積極的に取り組んでいくことが示されています。

1. ブランディング:
- Brand Consideration:検討フェーズを強化し、ブランド成長を加速させる新メニューです。
- Content Suite:AIによる音声・テキスト・映像認識を活用して、自社ブランドに言及しているUGC動画を発見できる機能です。オーガニック動画の発見・活用もサポートします。
- Brand Auction Reach:日本市場においてブランドオークションリーチ目的でコスト効率の最適化を実施し、メディアプランニングで安定したCPMを実現しているとのことです。また、広告の表示頻度をコントロールできる新機能「ターゲットフリークエンシー」によって、ブランドリフト効果を最大化する設計が可能になります。これにより、ブランドオークションリーチキャンペーンのコントロール性が一層向上するそうです。

2. リード獲得 :
- TikTok Form:TikTok上で作成したフォームを用いて、直接申し込みを促進し、リードの質改善にも貢献するソリューションです。
- TikTok Message:TikTokダイレクトメッセージ(TTDM)を通じて、サービス利用意欲が高い見込み顧客の情報を獲得できるソリューションです。

3. アプリ:
発表によれば、TikTokは、AEO(アプリイベント最適化)/VBO(バリューベース最適化)を活用し、アプリクライアントとのデータ連携を強化することで、データポストバックを用いた広告効果の測定・最適化・リターゲティングを可能にしているとのことです。これによって、アプリ広告クライアントはより深いファネルにおける最適化を実現できるようになるそうです。
4. eコマース:
TikTok ShopにおけるGMV(流通取引総額)の拡大を実現する広告ソリューション「GMV Max」に加え、Open Loop(外部ECサイトへの遷移型広告)においては、機械学習と予測AIの機能を活用した「Smart+」およびカタログ広告により、高いパフォーマンスを創出し、成果最大化を実現するとのことです。
同社の発表によれば、2026年もTikTok for Businessは、ユーザー・企業・クリエイターに価値を届けるプラットフォームとして、あらゆるステークホルダーの成長機会の創出と拡大に貢献していく方針だということです。
TikTok for Businessについて
TikTok、Pangleなど広告配信サービスを提供しているTikTok for Businessは、認知拡大から顧客獲得まで、様々なファネルにおけるビジネス課題解決に貢献しています。TikTokはエンターテインメントで溢れるプラットフォームとして、オープンマインドなオーディエンスと企業/ブランドが自然と出会うことで生まれる顧客とのエンゲージメントにより、ビジネスにインパクトをもたらします。
出典元:TikTok for Business












