
ディーエムソリューションズ株式会社が運営するメディア「Collect.(コレクト)」が、近年拡大傾向にあるメンズコスメ市場について、男性300人を対象にしたスキンケア習慣の実態調査を実施しました。この調査では年代・婚姻状況・年収といった属性ごとの「スキンケアの実施度」が明らかになり、若年層ほどスキンケアに積極的であることや、年収が高くなるほど毎日のスキンケア習慣が定着する傾向が確認されています。
この記事の目次
調査概要
この調査は男性300人を対象に、2025年10月にインターネット調査として実施されました。調査媒体にはクラウドワークスが活用されています。
調査背景
メンズコスメ市場は近年、着実に成長を続けています。SNSや動画コンテンツの普及により、男性の身だしなみに対する意識は確実に高まってきています。しかし、実際にどの年代層がどの程度スキンケアを日常的に行っているかについては、これまで十分に可視化されていませんでした。
今回の調査では、年代・婚姻状況・年収といった様々な属性別に「スキンケアの実施度」を詳細に分析し、男性のスキンケア行動の実態と各要素との相関関係を明らかにすることを目的としています。
調査サマリー
- 若年層ほどスキンケアに積極的な傾向が見られ、20代では8割以上が何らかのスキンケアを実施していると回答しています
- 既婚・独身の差はわずかであり、いずれも実施率は69%と同水準でした
- 男性のスキンケア習慣には「年収が上がるほど毎日する割合が増える」という明確な相関関係が確認されています
スキンケアの実施状況

調査結果によると、「毎日している」と「時々している」を合わせると全体の約7割(69%)を占めており、多くの男性が単にスキンケアに関心を持つだけでなく、実際に何らかの形で日常生活に取り入れていることがわかりました。この結果からは、幅広い層の男性にとってスキンケアが日常的な習慣として定着しつつあることが示されています。
年代別スキンケアの実施状況

20代の実施状況(回答数41人)
20代の実施率は82%(毎日49%・時々33%)と全年代の中で最も高く、日常的な習慣として定着している層が目立ちます。この傾向の背景には、SNSや動画コンテンツを通じた情報接触の機会が多いこと、同世代間での見た目に対する比較意識が強いことなどが影響していると考えられています。また、短時間で手軽に始められる製品の普及も、若年層のスキンケア習慣化を後押ししている要因と推測されます。
30代の実施状況(回答数82人)
30代の実施率は75%(毎日40%・時々35%)で、依然として高い水準を維持しています。仕事上の対面機会の増加や社会人としての清潔感へのニーズが継続的なスキンケアを支える一方、仕事や家庭の忙しさから最小限の手間でルーティン化したいという意識も見られます。そのため、オールインワンタイプなどの簡便なアイテムが特に好まれる傾向にあるようです。
40代の実施状況(回答数104人)
40代の実施率は62%(毎日28%・時々34%)と中位の水準にとどまりました。この年代では基本的な洗顔・保湿程度に留まるケースが多く、新しいスキンケア手順や成分に関する情報収集の手間が、新たな製品導入の障壁になっている可能性があります。また、効果を実感するまでの時間や選択肢の多さが迷いを生じさせ、継続的な実践を妨げる要因になっていると考えられます。
50代以上の実施状況(回答数70人)
50代以上の実施率は49%(毎日20%・時々29%)と、他の年代と比較して未実施層の割合が相対的に高い結果となりました。この年代ではスキンケアを必要最低限のものと捉える価値観が根強く、また複雑なケア手順を面倒と感じる傾向が強いことが、実施率の低さにつながっていると推測されています。
婚姻状況別スキンケアの実施状況

既婚者の実施状況(回答数119人)
既婚者の実施率は69%(毎日33%・時々36%)で、独身者と同水準という結果でした。既婚者の場合、家事や育児と両立しながらのスキンケアとなるため、短時間で完結する省手間型の方法が中心になる傾向があります。また、配偶者からのアドバイスや促しにより、最低限のケアが継続されやすい環境にあることも特徴として挙げられています。
独身者の実施状況(回答数181人)
独身者の実施率も69%(毎日38%・時々31%)でしたが、「毎日している」という回答の割合が既婚者よりも高い結果となりました。対人接触の機会や自己投資への意識の高さから、見た目に対する投資効果を重視し、習慣化が進みやすい傾向にあると考えられています。また、情報収集に積極的な姿勢も、スキンケアの継続を支える要因になっていると見受けられます。
年収別スキンケアの実施状況

調査結果から、年収の違いに関わらず「毎日している」または「時々している」と回答した層が7割前後を占めていることがわかりました。しかし、注目すべき点として、年収の増加に伴って「毎日している」と回答する割合に明確な上昇傾向が見られています。特に年収800万円以上の層では「毎日している」の割合が52%と過半数に達しており、経済的な余裕が日常的な美容ケアの継続に影響している可能性が示唆されています。
この傾向からは、スキンケア製品への投資余力が増えることで、より質の高い製品を継続的に使用できるようになり、結果として日常的なケア習慣の定着につながっているという構図が推測されます。また、高収入層では職場での対面機会や社会的なつながりが多い傾向があり、身だしなみへの意識が高まることも要因の一つかもしれません。
調査結果から見えてくるもの
今回の調査結果からは、男性のスキンケア習慣には年代による大きな差異があることが明らかになっています。20代・30代の若年層ではすでに7割以上がスキンケアを実施しており、若い世代を中心に男性の美容意識が確実に浸透していることがわかります。
また、婚姻状況による大きな差は見られなかったものの、独身者の方が「毎日のケア」を実践する割合がやや高い結果となりました。自己投資の時間や関心の向け方に違いがあることが推測されます。
さらに、年収とスキンケア習慣の関連性も明確に表れており、経済的な余裕が美容への投資行動に影響を与えていることが示されました。これは単に製品購入の経済的なハードルだけでなく、ライフスタイルや社会的地位、自己価値観などの複合的な要素が絡み合った結果と考えられます。
この調査結果は、メンズコスメ市場の今後の展開や、各年代・属性に合わせた製品開発・マーケティング戦略を考える上で、貴重な示唆を与えるものとなっています。特に若年層と高収入層をターゲットとしたスキンケア製品の開発や、40代以上の層に向けた簡便で効果的なケア方法の提案など、市場拡大のためのヒントが含まれていると言えるでしょう。
Collect.(コレクト)について
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出典元:Collect.(コレクト)(ディーエムソリューションズ株式会社)プレスリリース












