
株式会社アドウェイズの子会社であるUNICORN株式会社は、株式会社インティメート・マージャーが提供するデータマネジメントプラットフォーム「IM-DMP」とオーディエンスデータ連携を開始したことが発表されました。この連携により、約10億件のインターネットユーザーの行動履歴や属性などのデータを活用した広告配信が可能となります。
プライバシー保護意識の高まりによるサードパーティCookie利用制限などの課題に対応し、「ターゲティングの精度」と「規模感(配信ボリューム)」を両立させる取り組みとなっています。

市場背景と課題
近年のデジタル広告市場では、世界的なプライバシー保護意識の高まりを受け、サードパーティCookieの利用制限など、従来のターゲティング手法において様々な課題が生じています。このような状況の中、広告主側ではユーザーの興味関心や購買意欲を的確に捉えたターゲティング手法がこれまで以上に求められるようになってきています。
これまでのターゲティング配信においては、リーチ可能なユーザー数が限定されることで、結果的に配信ボリュームが縮小してしまうという課題も存在していました。UNICORN株式会社は、このような市場環境の変化に対応するため、「ターゲティングの精度」と「規模感(配信ボリューム)」を両立させることを目指し、かねてより外部企業との連携強化を進めてきたとのことです。
連携の概要と特徴
株式会社インティメート・マージャーが提供する「IM-DMP」は、約10億件のオーディエンスデータを保有する、日本最大級のデータマネジメントプラットフォームです。このプラットフォームの大きな特長は、年齢・性別・居住地といった基本的な属性情報だけでなく、ユーザーの興味関心やオンライン上での行動データを組み合わせることで、広告主のマーケティング目的に応じた多様なセグメントを構築・活用できる点にあります。
なお、約10億件というのは、一定期間内に計測された重複のないブラウザの数を示しており、多くの場合、ブラウザの識別にはCookieが利用されています。
今回の連携により、UNICORN株式会社は「IM-DMP」が保有する膨大なデータソースを活用したターゲティング配信が可能となります。これにより、これまでUNICORN株式会社が蓄積してきた広告運用データや配信最適化のノウハウと組み合わせることで、配信可能なオーディエンス数を大幅に拡大しながら、生活者の行動パターンや関心事項を的確に捉えたターゲティング配信サービスを提供することが可能になるとしています。
この連携は、近年のデジタル広告市場における重要な課題である「プライバシー保護への配慮」と「効果的な広告配信」の両立を目指す取り組みともいえるでしょう。UNICORN株式会社は、今後もユーザーと広告主の間に最適な広告接点を創出し、人と機械の共生を通して、デジタルマーケティングに関わる全ての人々の可能性を広げるサービス開発に注力していくと発表しています。
株式会社インティメート・マージャーについて
株式会社インティメート・マージャーは、「世の中のさまざまな領域における、データを使った効率化」をミッションに掲げ、国内DMP市場導入シェアNo.1(※1)のデータ活用プラットフォーム「IM-DMP」と「IM-UID」を保有するデータマーケティングカンパニーです。
同社は、約10億のオーディエンスデータ(※2)と高度な分析技術を組み合わせたデータ活用プラットフォーム「IM-DMP」の提供・構築支援、さらにはデータ活用に関する総合的なコンサルティングサービスを提供しています。
また、プライバシー保護に関する取り組みとして、一般社団法人 日本経済団体連合会が提唱する「個人データ適正利用経営宣言」に賛同するなど、データ活用における倫理的側面にも配慮しています。
今後の事業展開としては、Sales TechやFin Tech、Privacy TechなどのX-Tech領域へ事業を拡大し、「データビジネスのプロデューサー集団」を目指しているとのことです。
※1 出典元:「教えてURL Webサービス調査レポート 2024.3」
※2 一定期間内に計測された重複のないブラウザの数を示します。多くの場合、ブラウザの識別にはCookieが利用され、一定期間内に計測された重複のないCookieの数のことを示します。
UNICORN株式会社について
2013年、アドウェイズの100%子会社として、アドテク領域における新サービスの開発をミッションに設立。国内最大級の全自動マーケティングプラットフォーム「UNICORN」の提供を行っている。2024年、モバイル計測プラットフォーム「MetricWorks」を提供するMetricWorks Inc.との合弁会社を設立。
株式会社アドウェイズについて
2001年設立。2006年に東証マザーズ、2020年に東証一部に上場。2022年に東証プライム市場に移行。パーパスに、“全世界に「なにこれ すげー こんなのはじめて」を届け、すべての人の可能性をひろげる「人儲け」を実現する。”を掲げ、アプリ・Webの包括的なマーケティングを支援する広告事業、テクノロジーを駆使し新しい広告表現や広告効果最大化を実現するアドプラットフォーム事業、ライフスタイル事業、DX事業など、領域をまたいだ事業を展開。日本を始め、アジアを中心とした海外への事業展開も行っている。
まとめ
デジタル広告市場では、従来のCookieベースのターゲティングからの転換が進む中、このような企業間連携による新しいソリューションの提供は、市場全体の発展に貢献するものと考えられます。UNICORNのデータ活用技術とインティメート・マージャーの豊富なオーディエンスデータの組み合わせにより、広告主にとってより効果的なマーケティング活動を支援する体制が整ったといえるでしょう。
特に、約10億件という膨大なオーディエンスデータの活用が可能になることで、広告のリーチ拡大と精度の向上を同時に実現できる点は、多くの広告主にとって大きなメリットとなりそうです。また、今後のプライバシー規制強化の流れの中でも、適切なデータ活用方法を模索する先進的な取り組みとして、業界内での注目度も高まることが予想されます。
出典:UNICORN株式会社のプレスリリースより