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高校生のメディアへの信頼度はどのくらい？
6月27日は"メディア・リテラシーの日"です。メディア・リテラシーとは、報道される情報を正しく読み解き、活用する能力のことを指します。この記念日は、1994年6月27日に長野県松本市で発生した殺人事件において、現場近くに住んでいた無実の男性がマスコミによって犯人扱いされるという報道被害が起きたことをきっかけに制定されました。株式会社テレビ信州が、報道機関のコンプライアンスの重要性を見直す機会として設けたものです。
この「メディア・リテラシーの日」に関連して、YOUTH TIME JAPAN project（YTJP）が全国の高校生を対象に、新聞・テレビ・SNSなど7つの媒体に対する「メディアの信頼度」についてアンケート調査を実施しました。今回はその調査結果をご紹介します。
新聞に対する高校生の信頼度
まず「新聞に掲載されているニュース」の信頼度についての調査結果です。
調査結果によると、新聞を読んでいる高校生のうち、男子は"少し信頼している"と回答した割合が多く、女子は"信頼している"と回答した割合が多いことがわかりました。しかし、"見ていない"も含めた全回答者で見ると、最も多かったのは男女ともに"見ていない"という回答でした。具体的には、男子の約6割、女子の約7割が新聞を「見ていない」と答えており、今回調査した7つの媒体の中で最も「見ていない」割合が高い結果となっています。
テレビの報道番組に対する高校生の信頼度
続いて「テレビの報道番組で取り上げられるニュース」の信頼度についての調査結果です。
テレビの報道番組で取り上げられるニュースを視聴している高校生の中では、男女共通で"信頼している"という回答が最も多い結果となりました。調査対象となった7つの媒体の中で、信頼しているという回答の割合が最も高く、男子では75.0%、女子では84.9%に達しています。また、"見ていない"という回答も含めた全体で見ても、"見ていない"と回答した割合は最も低いことがわかりました。このことから、テレビは高校生にとって最も接触率が高く、かつ信頼されているメディアであることが示されています。
ニュースサイトに対する高校生の信頼度
次に「ニュースサイトに掲載されているニュース」の信頼度についての調査結果です。
ニュースサイトに掲載されているニュースを閲覧している高校生の中では、男女ともに"少し信頼している"という回答が最も多く、次いで"あまり信頼していない"という回答が多い結果となりました。全回答者の中で"見ていない"と回答した割合は、男女共通で約3割でした。これは、デジタルメディアの利用が広がっているものの、その信頼性については中程度の評価にとどまっていることを示しています。
ニュースアプリに対する高校生の信頼度
続いて「ニュースアプリから届くニュース」の信頼度についての調査結果です。
ニュースアプリから届くニュースを利用している高校生の中では、女子の約5割が"少し信頼している"と回答しています。一方、全回答者の中で"見ていない"と回答した女子は約半数に達し、今回調査した7つの媒体の中で2番目に「見ていない」割合が高い結果となりました。ニュースアプリは、特に女子高校生の間で利用率が低い傾向が見られます。
X（旧Twitter）のトレンドに対する高校生の信頼度
続いて「Xのトレンドに上がっているニュース」の信頼度についての調査結果です。
Xのトレンドに上がっているニュースを閲覧している高校生の中では、男女ともに"少し信頼している"という回答が"あまり信頼していない"という回答をわずかに上回る結果となりました。"とても信頼している"、"信頼している"、"少し信頼している"を合わせた割合で見ると、男子は52.6%、女子は51.6%と、男女ともに約半数が何らかの形で信頼していることがわかります。全回答者の中で"見ていない"と回答した割合は、男女ともに約4割でした。
有名人のSNS投稿に対する高校生の信頼度
続いて「有名な人がSNSでシェアしているニュース」の信頼度についての調査結果です。
有名人がSNSでシェアしているニュースを閲覧している高校生の中では、男女ともに"少し信頼している"という回答が最も多く、次いで"あまり信頼していない"という回答が多い結果となりました。全回答者の中では、男女ともに"見ていない"という回答が最も多いことがわかりました。このことから、有名人のSNS投稿は高校生の間でそれほど広く閲覧されておらず、閲覧している層でも信頼度は中程度にとどまっていることが示されています。
フォローしている人のSNS投稿に対する高校生の信頼度
最後に「SNSでフォローしている人がシェアしているニュース」の信頼度についての調査結果です。
SNSでフォローしている人がシェアしているニュースを閲覧している高校生の中では、男女ともに約4割が"少し信頼している"と回答しています。全回答者の中で"見ていない"と回答した割合は、男女ともに約3割でした。身近な人からの情報共有は、ある程度の信頼を得ていることがわかります。
調査結果の総括
全体的な傾向を見ると、高校生に最も閲覧されているメディアはテレビであり、高校生からの信頼度も高い結果となりました。一方、最も閲覧されていないメディアは新聞でしたが、新聞を閲覧している高校生からの信頼度は高いことがわかりました。
この調査結果は、高校生のメディア接触傾向と各メディアへの信頼度を明らかにしており、高校生向けの情報発信や教育において参考になる知見と言えるでしょう。
調査概要
■調査方法：
①Googleフォームにて入力
②YTJP参加校宛にFAXにて送付した用紙に直接記入
■調査期間：2025年5月9日（金）〜2025年5月23日（金）
■対象者：YTJP参加校の高校生
■回答者男女内訳：男子1,326名、女子1,690名 計3,016名
YOUTH TIME JAPAN projectとは
YOUTH TIME JAPAN projectは、全国の高校の放送部・生徒会を中心としたクラブ・委員会ネットワークです。1998年の発足以来、「メディア教育」「キャリア教育」の支援・応援を理念に、未来を担う高校生を対象とした様々なプログラムを提供しています。
自社メディアYTJP webでは、全国の高校生約1,000人を対象にしたアンケート結果を発表する"高校生調査"をはじめ、高校生の活動の様子をレポートする"全国高校生NEWS"など、高校生にまつわる様々な情報を発信しています。
＜主なプログラム内容＞
- 学校内設置のフリーペーパー『YOUTH TIME JAPAN』（年8回発行）を全国約2,100校に配布
- 校内放送支援として、楽曲・プロモーション情報を収録したCDを全国約650校に配布
- 商品・ノベルティの学内サンプリング
- 高校生向けキャンペーンのポスター・チラシ提供
出典元：YOUTH TIME JAPAN project
