株式会社ADKホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長:大山 俊哉)は、グループで推進するファングロース戦略とそのグローバル展開を加速させるため、韓国を拠点とするグローバルIP企業KRAFTON Inc.(代表取締役:キム・チャンハン)の資本参加による協業を決定したことを発表しました。この協業は、2025年1月に公表された海外マーケティング事業再編に伴う米国STAGWELLとの提携に続く戦略的パートナーシップとなります。
今回の提携により、ADKホールディングスの株式を保有する株式会社BCJ-31(代表取締役:杉本 勇次)の筆頭株主が、ベインキャピタル・ジャパン・LLCが投資助言を行う投資ファンドが間接的に保有するBCPE Madison Holdings Cayman, L.P.からKRAFTONへと移行することになります。なお、三社は今後もベインキャピタルが出資を継続し、引き続きADKホールディングスの経営支援を行うことについて協議を進めているとのことです。
この記事の目次
背景と狙い
ADKグループは2017年11月、ベインキャピタルの関連会社であるBCJ-31がTOBを実施して株主となり、2018年に非上場化しました。2019年1月から現在のADKホールディングスを持株会社とするホールディングス制に移行しています。その後、各事業会社の特色を前面に出しながら、事業環境の変化や広告を中心とした収益構造の変化に対応してきました。
さらに、デジタル化によって複雑化したクライアントの事業や広告・マーケティングの課題に応えるため、組織構造改革やデジタル部門強化を中心としたプロフェッショナル人材の採用強化、待遇改善、積極的なM&A投資によるグループ会社拡充を実行。これにより競争力を強化し、着実な成長と収益性の向上を実現してきたといいます。
今回、米国STAGWELLに続いて、グローバルIP企業であるKRAFTONという戦略的パートナーを得たことで、中期経営計画の中心に位置づけるファングロース戦略の取り組みを加速させていくとのことです。ADKグループの広告・マーケティング事業や特徴であるアニメ・コンテンツ事業と、KRAFTONが持つグローバルIPやネットワーク、テクノロジーおよび資金力などを活かし、互いの強みを最大限に活用した持続的成長が期待できると考えられています。これにより、事業を次の成長軌道に乗せ、戦略的な開発・投資余力の創出や社員待遇のさらなる改善を目指していくとのことです。
株式異動の対象となる法人
株式会社BCJ-31およびその傘下である株式会社ADKホールディングスを頂点とするグループ会社が対象となります。
KRAFTON社について
KRAFTONは、独自のクリエイティビティを持つグローバルな制作スタジオと、ユニークで魅力溢れるゲームを創作し世界中に届けている企業です。絶え間ない挑戦と新しい技術でゲームの楽しさを追求し、より多くのファンに愛されるよう、プラットフォームとサービスを拡大しています。情熱と志を持った仲間と共に成長し、グローバルな市場においてゲーム会社の最高峰を目指しているとのことです。
会社概要
社名 | KRAFTON Inc. |
代表者 | Changhan Kim |
本社 | Centerfield, 231, Teheran-Ro, Gangnam-Gu, Seoul, Seoul, 06142 |
設立 | 2007年3月 |
事業内容 | ビデオゲーム開発事業 |
※韓国取引所上場 証券コードKRX:259960 (KOSPI50構成銘柄)
各社代表のコメント
ADKホールディングス グループCEO大山俊哉コメント
ADKグループのファングロース戦略は、「広告・マーケティング事業ではクライアントの商品を購入したり、サービスを利用したお客様や、まだ潜在的なお客様、アニメやIPなどのコンテンツビジネスにおいては、何らかの形でそのコンテンツに触れた方々をファン化し、育てる」という考え方です。KRAFTONはゲームを中心としたグローバルIP企業です。両社の強みや培ったノウハウを合わせた戦略的パートナーシップにより、日本市場やグローバルコンテンツ市場での創造的な挑戦と成長が期待できると信じています。
KRAFTON代表キム・チャンハン コメント
ADKは、日本のコンテンツ産業に深い理解を有し、アニメーションの企画・制作、広告、マーケティング、メディア運営など多岐にわたる分野で卓越した専門知識と実行力を備えたパートナーです。ADKとの協業を通じて、KRAFTONはゲームとアニメーションの間の多様な接点を継続的に特定し、両社の強みを有機的に融合させることで、グローバルなコンテンツビジネスにおける新たな機会を創造していきます。
ベインキャピタル・ジャパン・LLC 日本代表 杉本 勇次コメント
日本有数のマーケティング支援事業者であり、強力なIPを活用し、日本発のコンテンツを世界に発信しているユニークネスを持ったADKグループの歩みをサポートしてきたことを誇りに思います。ADKとベインキャピタルが共に強化してきたデジタルマーケティングとコンテンツビジネスを新たに次のステージへと押し上げ、さらなる成長を実現するために、このたび資本参画するKRAFTONは、ADKグループにとって最良のパートナーであると確信しています。
ADKグループについて
ADKグループは、純粋持株会社「ADKホールディングス」の傘下に、専門性の向上を目的とした3つの事業会社「ADKマーケティング・ソリューションズ」「ADKクリエイティブ・ワン」「ADKエモーションズ」を擁しています。事業ビジョンに「ファングロースパートナー」を掲げ、ファンを生み出し、ファンとの絆を深め、ファンと共に新しい価値を生み出すことで、クライアントビジネスの持続的な成長や日本で生まれたIPのグローバルにおける更なる発展に貢献し続けることを目指しているとのことです。
出典元: 株式会社ADKホールディングス プレスリリース