シニア層の9割がマイバッグ・マイボトル活用、約4割が不用品買取に関心あり―コスモラボ調査

シニア専門のマーケティングプラットホーム コスモラボ(会社名:コスモヘルス株式会社、本社:東京都港区、代表取締役社長 小塚 崇史)が、50代以上のシニア層を対象とした『不用品買取』に関するアンケートリサーチのレポートを発表しました。このレポートでは、ごみ削減やリサイクル、不用品買取の行動実態について調査し、シニア層の環境意識の傾向と今後の示唆についてまとめられています。

調査トピックス

◆約9割がマイバッグ・マイボトルを活用
普段の生活で89.1%のシニア層がマイバッグ・マイボトルを持ち歩いており、環境配慮行動として最も定着しています。実行しやすく、日常生活の一部となっている様子がうかがえます。

◆不用品の再利用は"譲る"が最多
使わなくなった品物の処分方法として「家族や友人に譲った」(47.4%)が最も多く、信頼関係を重視した処分傾向が見られます。物を活かすという価値観が行動に表れています。

◆約4割が買取サービス利用に関心あり
買取サービスはすでにシニアの生活に浸透しており、半数以上の方が利用経験があります。未経験でも関心を持つ層が約4割存在し、今後の適切な働きかけによって新規利用者の拡大が期待できます。

1:普段の生活で行っている「ごみを減らす工夫」について

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

「マイバッグ・マイボトルを持ち歩く」(89.1%)が最も多く、次いで「詰替商品(シャンプーなど)を使う」(77.6%)、「必要以上のものは買わない」(55.3%)という結果でした。買い物時の行動において、ごみを減らす工夫が浸透している様子が見られます。また「使い捨ての食器やカトラリーを使わない」(43.8%)や「エコ包装(食品トレイなど)の商品を選ぶ」(32.7%)も多く、商品選択の段階で環境負荷を考慮している傾向が示されています。

2:使わなくなった衣類や日用品などの再利用経験について

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

最も多かったのは「家族や友人に譲った」(47.4%)で、次いで「古着回収ボックス(自治体・店舗など)に入れた」(39.4%)、「リサイクルショップ・フリマアプリ・ネットオークションで売った」(37.9%)という結果となりました。信頼関係に基づく譲渡や、自治体・販売システムを活用した手放し方が主流であり、シニア層の中で再利用行動が広く浸透していることがわかります。

3:洋服や日用品を買うときに意識していることについて

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

「長く使えるものを選ぶ」(68.6%)が最も多く、耐久性が購買行動の判断基準になっていることがわかりました。「詰替用があるか確認する」(51.8%)や「エコや環境に配慮した商品を選ぶ」(32.7%)も多く、購入段階から環境配慮を意識した行動が見られます。「リユース品(中古品)を買う」(19.7%)や「修理できるものを選ぶ」(16.6%)といった選択肢もあり、無駄を減らす志向が読み取れます。

4:ご家庭で分別・リサイクルしているものについて

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

「ペットボトル・空き缶・空き瓶」(94.5%)、「古紙(新聞・雑誌・段ボールなど)」(88.3%)と、基本的な資源ごみの分別がほぼ定着していることがわかりました。「使用済み乾電池」(62.9%)、「衣類(古着)」(47.6%)など、扱いの難しい資源でも高い実施率が見られ、「生ごみ(堆肥化など)」(40.7%)も比較的多く、家庭内でのリサイクル活動の多様化が進んでいると評価できます。

5:リサイクルの際に意識していることについて

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

「指定された曜日・時間を守って出す」(88.9%)、「指定の分別ルールに従う」(84.9%)、「きれいに洗ってから出す」(83.9%)の順に高い比率となりました。これは地域社会のルールや衛生意識が高いことを示しており、行動面での自律性がうかがえます。また「なるべく小さくまとめて出す(つぶす、たたむなど)」(59.5%)や、「家の中で分別用のごみ箱を使う」(55.8%)など、家庭内のごみ管理体制も整備されている様子が見られました。

6:今後、「環境のためにやってみたいこと」について

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

最も多かったのは「マイボトルやマイバッグの使用を増やす」(77.8%)で、すでに実施している行動をさらに意識的に増やしたいと考える層が多いことがわかります。次に「ごみをなるべく出さない」(51.6%)や、「古着のリサイクルに協力する」(42.6%)など、自発的かつ負荷の少ない取り組みへの関心が強い傾向が見られます。「コンポスト(生ごみの堆肥化)を始める」(21.4%)などの中〜高ハードルの行動にも一定の支持があり、環境意識の高さがうかがえます。

7:使わなくなった洋服や雑貨などの「買取サービス」利用経験について

(有効回答者数:477名)

「試したことはないが興味はある」(38.8%)が最も多く、利用経験はなくとも今後使いたいと考える潜在層が多いことが明らかになりました。「何度も利用している」(19.5%)と、「1〜2回利用したことがある」(32.7%)を合わせると、半数以上が一度は利用したことがあることがわかります。

8:不用品買取サービスを利用したいと思う理由について

(複数回答可)(有効回答者数:468名)

「家が片付くから」(69.0%)や、「捨てるのがもったいないから」(61.3%)、「誰かの役に立つと思うから」(53.8%)といった回答が多く、感情的・社会的満足が主な動機となっていることがわかりました。金銭的メリットとしての「お金になるのが嬉しいから」(34.0%)、「環境に良いことをしたいから」(32.1%)も一定の支持があり、多面的な価値が評価されていることが読み取れます。

9:利用しやすい「不用品買取サービス」の方法について

(複数回答可)(有効回答者数:477名)

「店舗に持ち込みができる」(63.5%)が最も多く、対面での安心感が重視されている傾向が見られます。次に「自宅から箱で送るだけの仕組み」(32.9%)、「買取金額がわかりやすい」(26.4%)と続き、利便性と透明性も求められていることがわかります。一方、「LINEで申込や手続きができる」(12.2%)や「ポップアップ会場などで直接相談できる」(5.9%)など、デジタルやイベント型のアプローチも一部支持されており、多様な接点の整備が必要であることが示唆されています。

総評

今回の調査から、シニア層における環境配慮や資源再利用の実践率が非常に高いことが明らかになりました。特に「マイバッグ・マイボトルの活用」や「詰替商品の利用」など、負担の少ない行動が日常に根付いています。また、ごみ削減や資源の再利用においては、信頼できる人への譲渡や、地域社会のルール遵守など、社会性の高さも特徴的です。

シニア層の消費行動では「長く使えるものを選ぶ」という耐久性重視の傾向が強く、購入時点から廃棄までを見据えた選択をしていることがわかります。リサイクル行動においては、曜日・時間の遵守や分別ルールへの忠実さなど、地域社会との協調性が際立っています。

不用品の買取サービスについては、「試したことはないが興味はある」とする回答が多く、潜在的なニーズが存在します。利用動機は「家が片付くから」「捨てるのがもったいないから」「誰かの役に立つと思うから」といった非経済的要因が主であり、金銭価値以上の心理的・社会的意義が重視されていることがうかがえます。利用方法としては店舗持込型が最も支持されており、対面での安心感を求める傾向が強いと言えるでしょう。

今後は、こうした意識を受け止める形で、シニアがより手軽に参加できるリサイクル・買取のサービス整備が求められます。対面での信頼関係構築を基盤としつつ、身体的負担の少ない利用方法や、透明性の高い取引システムの提供が、シニア層の環境配慮行動をさらに促進する鍵となるでしょう。

調査概要

◾️調査方法:ネットリサーチ
◾️調査地域:全国
◾️対象者 :「コスモラボ」のアンケートモニター
◾️回答総数:477
◾️調査対象期間:2025年4月30日

コスモラボについて

コスモラボは、シニアに特化したマーケティングサービス全般を提供しています。

主に60歳以上の約20万人のシニア会員を対象に、広告、アンケートリサーチ、インタビュー調査、ホームユーステストなど、多彩な調査手法で企業のマーケティング活動を支援しています。

会社概要

◾社名 :コスモヘルス株式会社
◾代表者:代表取締役社長 小塚 崇史
◾本社 :東京都港区新橋1-12-9-10F
◾設立 :1984年7月1日
◾資本金:1億円

出典元: コスモヘルス株式会社 プレスリリース

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