
株式会社NTTドコモのマーケティング分野における新規事業型子会社である株式会社DearOne(本社:東京都港区、代表取締役:河野 恭久)は、同社が提供するリテールメディアプラットフォーム「ARUTANA(アルタナ)」において、MAU(Monthly Active Users)が2025年5月に4,000万人を突破し、4,050万人に到達したことを発表しました。
ARUTANAはリテール企業の公式アプリをアドネットワーク化し、横断的に広告配信できるプラットフォームです。現在、全国34社、約48,000店舗での導入が進み、月間広告表示回数は最大約3億690万回に達しています。
ARUTANAの概要
ARUTANAは、複数のリテール企業が運営する公式アプリをアドネットワーク化し、それらを横断して広告配信できるリテール公式アプリアドネットワークとして機能しています。
広告主は、ARUTANAへの出稿により、ドラッグストア、スーパーマーケット、ホームセンターなど、さまざまな業態のリテール公式アプリに対して一斉に広告配信することが可能です。
同プラットフォームの最大の特長は、公式アプリの利用特性にあります。ユーザーが能動的にアプリを起動する点に加え、全体の約75%が店舗内でアプリを利用していることから、広告の視認性が非常に高いとされています。この特性により、購買意欲の高いタイミングで消費者に直接訴求できるため、高いコンバージョン率と投資対効果が期待できます。
リテール企業への導入拡大によりMAUが4,000万人を突破
ARUTANAは、サービス提供開始以降、着実な成長を続けてきました。2025年5月時点において、全国34社のリテール企業に導入され、対象店舗数は約48,000店舗に達しています。この導入拡大により、MAUは4,000万人を突破し、4,050万人に到達したと同社は発表しています。
この成果は、ARUTANAが広告媒体としての価値を市場で認知されつつあることを示す指標となっています。また、広告表示回数(imp)に換算すると月間最大約3億690万回に相当し、多くのリテールアプリ利用者に広告主のキャンペーン情報を効果的に届けることに貢献しています。
ARUTANAにおける販促施策と認知施策の優位性
ARUTANAの仕組みは、リテールアプリ利用者に対してメリットのあるキャンペーンを配信することで、リテール企業には広告収益をもたらし、広告主には購買売上獲得の機会を提供するという三者にとって有益な関係を構築しています。
このプラットフォームは主に販促施策として活用されることが多いものの、認知施策においても高い効果を発揮することが報告されています。リテール公式アプリの約75%が店舗内で起動されるという特性を活かし、ARUTANAは商品認知の面でも優れた成果を上げています。
店舗内でのアプリ起動というタイミングは、ユーザーに商品の認知を促進し、購買行動を効果的に支援する重要な瞬間となります。さらに、テレビCMなど他のメディアで使用しているクリエイティブと連動させることで、ユーザーに商品やサービスを想起させ、より高い認知効果が期待できる点も強みとなっています。
認知施策の成功事例として、ARUTANAで実施された食品系のLINE応募キャンペーンでは、クリエイティブと訴求内容の最適化により、CTR(クリック率)7.78%という高い数値を記録しています。これは一般的な広告のクリック率と比較しても顕著に高い結果と言えます。
今後の展望
DearOneでは、ARUTANAの今後の展開として、ID-POSデータなどの様々なデータとの連携を進めていく方針です。これにより顧客IDを活用した購買までのフルファネルアプローチが実現され、ARUTANAに参画するリテール企業と広告主の双方にとって、さらなる収益向上や購買売上増加に貢献することを目指しています。
同社は今後も媒体としての進化と価値向上に取り組み、リテールメディアプラットフォームとしての機能を強化していく考えです。
出典元:株式会社DearOne プレスリリース