Z世代の9割以上がプレゼント選びに悩み、約4割がサステナギフトに関心 - デカボLabの意識調査結果

生活者の声をもとに脱炭素関連商品・サービスや事業の開発を目指す生活者共創型プラットフォームを展開するEarth hacks株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:関根澄人)は、LINEヤフー株式会社、株式会社seamint.と共同で設立した「デカボLab」において、Z世代のサステナギフトに対する意識調査を実施し、その結果を発表しました。

調査の結果、Z世代の9割以上が「プレゼント選びに悩んだことがある」と回答。また、約4割が「サステナブルなプレゼントに関心がある」と答えています。この調査では、調査結果および専門家のコメントをもとに、Z世代がサステナギフトに惹かれる背景を分析しています。

調査結果まとめ

・9割以上が「プレゼント選びで悩んだ経験あり」
調査では、92%の人が「プレゼント選びで悩んだことがある」と回答しています。
中でも、「相手にとって特別なものを贈りたい」というニーズが強く、サステナブルな商品への期待がうかがえます。

・約4割が「サステナブルなプレゼントに関心あり」
「もらったことはないが、もらってみたい」「もらって嬉しかった」と回答した人を合わせると、全体の37%になります。
さらに44.6%が「サステナブルな商品であることが魅力を高める」と回答しています。

・「サステナギフト」は"特別感"や"思いやり"を伝える手段として支持
Z世代の座談会では、「長く使えることで思い出が重なる」「相手のことを考えてくれたと感じる」といった声が多数ありました。
サステナブルな商品は、環境配慮だけでなく気持ちが伝わる点で選ばれているようです。

・Z世代がサステナギフトに価値を見出す背景には、教育や価値観の影響も
専門家の山内萌斗さんによると、Z世代は環境問題や社会の多様性に触れる機会が多く、商品に込められた背景やストーリーに特別な意味を感じやすい世代とのことです。
今後、購買力のある世代として"サステナギフト"が広がる可能性があるとされています。

より詳細を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

9割以上がプレゼント選びで悩んだ経験アリ

大切な人への贈り物において、「何を贈れば本当に喜んでもらえるのか」と悩んだ経験のある人は少なくありません。今回、デカボLabが実施した調査では、実に92%の人が「プレゼント選びに悩んだことがある」と回答しています。

「ありきたりなものは避けたいが、奇抜すぎるものも選びにくい。」「相手に喜んでもらえ、できれば長く大切にしてもらえるものが良い。」大切な人への贈り物だからこそ、そうした視点で選ぶ人も少なくありません。

こうしたニーズに応える新たな選択肢として、近年注目されているのが「サステナギフト」です。「サステナブル」と聞くとやや難解な印象を受けることもありますが、サステナギフトには、贈る側のセンスや配慮が伝わる要素が詰まっています。

「実は気になる」サステナギフトへの潜在的な期待

調査結果によると、サステナブルな商品を普段あまり購入しないと回答した人は62.7%と多数を占めました。一方で、プレゼントという特別な場面においては、この傾向に一定の変化が見られます。

「サステナブルな商品をプレゼントとしてもらったことがありますか」という問いに対して、「もらったことはないが、もらってみたい」と回答した人と、「もらったことがある」と回答した人を合わせると、全体の約37%にのぼりました。

実際の購入経験はまだ限定的であるものの、サステナブルな商品に対して関心を持ち、「贈られたら嬉しい」と感じている人が一定数存在することがわかります。

「サステナブルな商品であることをアピールすることで、プレゼントの魅力が増すと思いますか」という質問に対しては、「とてもそう思う」「そう思う」と回答した人が44.6%にのぼり、全体のほぼ半数を占めました。

この結果から、サステナブルな商品が単なる環境配慮にとどまらず、「丁寧に選ばれた特別な贈り物」として価値を見出されている可能性があることがうかがえます。

Z世代の声から見える、サステナギフトの魅力とは?

実際にサステナギフトについてどのように感じているか、3名のZ世代の方にお話を伺った結果が紹介されています。そこからは、いくつかの興味深い視点や価値の感じ方が浮かび上がってきました。

会話のきっかけにもなる、"ちょっと特別"な贈り物

「ありきたりなプレゼントでは、少し印象に残りにくいかもしれない」。そんな中で、サステナギフトは他とは違う特別感を演出できる一つの手段としても注目されているようです。

座談会に参加した大学生の山根さんは、親戚から「何度も使えるストロー」をプレゼントされた経験を話しています。

山根さん(20歳・大学3年生)

早朝のアルバイトでコーヒーを飲む際に、親戚からもらった繰り返し使えるストローを使用しています。

以前はプラスチック製のストローを使っていたことを思い出し「少し環境に配慮できているかな」と感じられることや、長く使える商品だからこそ使うたびにプレゼントとしてもらった時の嬉しい気持ちを思い出せるのが良いと感じています。

相手との距離が少し近づくようなきっかけになることも、サステナギフトならではの価値のひとつかもしれません。

「長く使えることで、思い出も深まる」という期待

「サステナブルな商品は、比較的長く使えるものが多いという印象があります。」そう話すのは、座談会に参加した石田さんです。

石田さん(20歳・大学2年生)

繰り返し使えるストローのように、継続して使用するものであれば、その間に様々な出来事が起こります。

そのため、プレゼントと共に思い出も積み重なっていくように感じます。

続いて山根さんも、こんな意見を共有しています。

山根さん(20歳・大学3年生)

たとえば焼き菓子のように消費して終わるものとは異なり、長く使えるものには自然と愛着が湧いてきます。

贈ってくれた方の人生に少し寄り添えるような感覚もあって、それが一般的なプレゼントとは異なる魅力だと感じています。

「長く愛用できる」ということは、「贈ってくれた人のことを、長く思い出すきっかけになる」ということにもつながっていくようです。

「自分のことを考えてくれた」と感じられる"想い"の伝達

調査では、「サステナブルな商品をプレゼントでもらったら嬉しい」と回答した人のうち、最も多かった理由が「相手が自分のことを思って選んでくれたと感じるから」(22.6%)というものでした。

サステナギフトは、環境に配慮された商品という側面だけでなく、「相手を大切に思い、丁寧に選んだ」という気持ちを届ける手段としても捉えられています。

また、商品の背景にあるストーリーや作り手の想いに触れることで、心を動かされるという声も見られました。こうした想いを込めて選ばれた贈り物は、受け取った人の記憶にも長く残る可能性があります。

専門家に聞く、サステナギフトが持つ可能性

Z世代がサステナギフトに魅力を感じる理由について、エシカルアイテム専門店などを紹介する「エシカルな暮らし」を運営する、株式会社Gab代表の山内萌斗さんにお話を伺った内容が紹介されています。

エシカルな商品はギフトとの相性が良い

山内さんは、エシカルな商品とギフトは非常に相性が良いと話しています。その背景には、エシカル商品特有の価格帯とストーリー性があるそうです。

素材や製法にこだわって作られた商品は、日常使いにはやや高価に感じられることもありますが、「プレゼントは少し良いものを贈りたい、というニーズと重なり、選ばれやすい傾向がある」と解説しています。

また、商品の背景にある作り手の想いや製造工程などが、ギフトの文脈の中で選んだ理由として自然に語れる点も魅力で、受け取る側にも気持ちが伝わりやすいといいます。

Z世代は"思いやり"と"社会性"の両立を求める

Z世代がサステナブルなギフトに魅力を感じる背景には、教育や時代的な価値観の影響があると山内さんは見ています。

学校教育などを通じて環境問題や社会課題に触れる機会が多く、サステナブルな価値観に対して感度が高い傾向があるそうです。実際に山内さんの店舗でも、お菓子や雑貨といった手に取りやすい価格帯の商品をきっかけに興味を持つZ世代の来店者が多く見られるといいます。

※今回の調査結果からも、日用品・食品・雑貨といったカテゴリに対する関心の高さが明らかになっています。

一方で、「アップルレザー(廃棄りんごを活用した新素材)を使った2〜3万円台のリュックのように、自分へのご褒美としてやや高価格帯の商品を選ぶ方もいます」とのことです。

特に、ご家族やお子さんの未来を意識するライフステージにあるZ世代の間では、サステナギフトを自分ごととして捉える傾向がより顕著だそうです。

実用性と背景のある商品が選ばれている

ギフトとしてのサステナブルアイテムには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

山内さんによれば、たとえばスニーカーブランド「オールバーズ」は、"世界一履き心地の良いスニーカー"として機能面でも支持されている一方で、カーボンフットプリントを極限まで削減した素材選びや製造工程が特徴的で、ギフトとしても人気があるそうです。

このほか、フェアトレードのチョコレートやオーガニックコスメ、リサイクル素材を用いた雑貨など、ジャンルを問わずさまざまな選択肢が広がっているといいます。

パッケージデザインは"手に取るきっかけ"に

ギフトとしての魅力を左右する要素の一つが、パッケージデザインです。

山内さんは「エシカルな文脈では簡易包装が推奨されることもありますが、ギフトの場合は"ときめき"や"華やかさ"も大切」と話しています。実際に、店舗でもパッケージの見た目に惹かれて商品に興味を持つケースが増えているとのことです。

※今回の調査でも、Z世代を中心に「パッケージデザインへの関心が高い」という傾向が見られました。

また、「サステナブルな商品が持つポジティブな影響と、包装資材の環境負荷を天秤にかけたとき、"手に取ってもらうことで広がる良い循環"のほうが大きくなるよう、企業も工夫を重ねている」と語り、パッケージの持つ役割と可能性にも言及しています。

今回の調査により、Z世代とサステナギフトの親和性が非常に高いことが明らかになりました。約9割が「プレゼント選びで悩んだ経験がある」と回答する中で、背景やストーリーのあるサステナブルな商品は、気持ちが伝わるきっかけにつながっていることが伺えます。

そしてその選択が、地球や社会にとっても優しい一歩になるかもしれません。今後のプレゼント選びの選択肢のひとつとして、サステナギフトを検討してみてはいかがでしょうか。

Z世代とサステナブルな未来をつなぐ「デカボLab」

デカボLabは、Z世代の生活者に焦点を当て、彼らのサステナブルな取り組みや行動、トレンドに関する深いインサイトを提供する情報発信のプラットフォームです。

デカボLabでは、Z世代が持続可能な未来に向けて、実際にアクションを起こすためのきっかけを提供し、彼らが楽しく取り組めるような内容を発信していくとのことです。

<調査概要>

調査主体  :Earth hacks株式会社、株式会社seamint.

調査方法  :LINEリサーチ プラットフォーム利用による調査

調査対象者 :東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県在住の18歳~29歳

有効回答数 :300名

調査期間  :2025年4月10日~4月11日

その他、座談会を開催し、Z世代3名から意見を収集

※Z世代とは=1996年〜2012年生まれの世代

なお、今回の調査では1996年生まれから2007年生まれのZ世代を対象として実施されました。

出典元:Earth hacks株式会社 プレスリリース

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