
「データプロダクトを増やす」をビジョンに掲げるRUFU株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:黒岩大輝)は、AIエージェントとBPOを組み合わせたECモール運用効率化・自動化サービス「emma」の提供を開始したことを発表しました。このサービスは、Amazon・楽天などの競争が激しいECモールにおけるマーケティング業務の効率化を支援するものです。
この記事の目次
サービス提供の背景
近年、日本国内のEC市場は著しい成長を続けており、AmazonやZOZOTOWNといった主要プラットフォームでは流通総額が年々増加している状況です。
Amazon.com, Inc.がSEC(米証券取引委員会)に提出した年次報告書「Form10-K」によれば、Amazonの日本における2024年の売上高は前年比5.3%増となる274億100万ドル(約4兆1,100億円)に達しています。また、楽天グループの2025年第1四半期(1-3月期)における国内EC流通総額は、前年同期比3.0%増の1兆4,310億円となり、堅調な成長を維持しています。
このような市場拡大に伴い、プラットフォームへの出品者数も増加傾向にあり、競争環境は一層激化しています。さらに、クーポンや値引きなどの販促施策が多様化していることから、競合他社の動向を迅速に把握し、即座に対応することが求められる時代となっています。
このような環境下では、リアルタイムでの市場分析や競合調査が不可欠であり、出品者は迅速かつ的確な意思決定を求められています。こうした背景を踏まえ、RUFU株式会社は出品者が競合製品の変化に素早く対応し、競争力を維持・強化できるよう支援する新サービス「emma」の提供を開始することを決定したとのことです。
emmaサービスの概要
1. 競合調査をAIエージェントが代行
競合による突然のセールやクーポンなどの販促施策、あるいは価格差の大きい新ブランドの登場など、ECモール運用において重要な競合調査をAIエージェントが代行します。これにより、運用担当者は常に最新の市場状況を把握することが可能になります。

2. 売上変動の要因仮説をAIがレポート
自社の施策と競合の動きを踏まえて、「なぜ売上が変動したのか」という要因の仮説を毎日AIがレポーティングします。これにより、売上変動の原因を素早く特定し、適切な対策を講じることができます。

3. 実施すべきアクションの代行
売上変動の要因から推奨されるアクションをAIに指示するだけで、必要な対応を自動化することができます。これにより、忙しい担当者の業務負荷を軽減し、迅速に次の施策を実行することが可能になります。

サービスの特徴と導入メリット
「emma」サービスの最大の特徴は、AIエージェントとBPOを組み合わせることで、ECモールの運用業務を効率化・自動化する点にあります。具体的には以下のようなメリットが挙げられます:
- 業務効率の大幅な向上:競合調査や市場分析といった時間のかかる作業をAIが自動で行うことで、担当者の工数を削減できます。
- 迅速な意思決定サポート:売上変動の要因分析を日次で行い、対応策までAIが提案することで、素早い意思決定と実行が可能になります。
- 競争力の維持・強化:常に競合の動向を把握し、迅速に対応することで、ECモール内での競争優位性を確保できます。
- 人的リソースの最適化:定型的な業務をAIとBPOに任せることで、マーケティング担当者は戦略立案など、より付加価値の高い業務に集中できます。
これらの特徴により、特にAmazonや楽天などの競争が激しいECモールにおいて、効果的なマーケティング活動を展開することが可能になるとのことです。
導入事例と効果
「emma」の導入によって実際に得られた効果として、以下のような事例が報告されています。
- 競合調査にかかる時間が約70%削減され、その分を商品開発やプロモーション戦略の立案に充てることができるようになった
- 競合の価格変更や販促活動に対して平均反応時間が24時間から2時間に短縮された
- AIによる売上変動分析によって、これまで見落としていた顧客ニーズや市場トレンドを発見できるようになった
- 運用業務の自動化により、少ないスタッフでも複数のECモールを効率的に運営できるようになった
これらの効果は、ECモール出品者が直面する「人的リソースの限界」「競合との激しい競争」「迅速な対応の必要性」といった課題に対する有効な解決策となっているようです。

市場の今後と「emma」の展望
日本のEC市場は今後も拡大が予想されており、それに伴い出品者間の競争も一層激化すると考えられます。このような環境下では、「emma」のようなAIを活用した運用効率化・自動化サービスの需要はますます高まっていくでしょう。
RUFU株式会社では、今後も「emma」の機能拡充を進め、より多くのECモール出品者の業務効率化とビジネス成長をサポートしていく方針とのことです。特に、AIエージェントの分析精度向上や、より多様な業務の自動化に注力していくことが予想されます。
ECモール運営に携わる事業者にとって、「emma」は単なる業務効率化ツールではなく、激化する競争環境で優位性を確保するための戦略的パートナーとなる可能性を秘めています。
RUFU株式会社について
RUFU株式会社は「データプロダクトを増やす」をビジョンに掲げ、生成AI/データ利活用支援事業やECモールのマーケティング支援事業を展開しています。2022年11月に設立され、東京都渋谷区恵比寿に本社を置いています。
同社のサービスは、データ活用やAI技術を通じて、クライアント企業のビジネス成長を支援することを目的としています。「emma」は、同社の強みであるAI技術とECモール運営ノウハウを組み合わせた新サービスとして位置づけられています。
今回提供開始された「emma」について、詳細情報は同社のWebサイトから確認することができます。
出典元:RUFU株式会社 プレスリリース