
Capy株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:岡田満雄)が提供する「生体認証ソリューション(パスキー)」が株式会社ニッセンの公式アプリ「ニッセンショッピングアプリ」およびWebサイトにて本格運用を開始したことが発表されました。この生体認証ソリューションは、BIPROGYが提供するECオムニチャネル事業をオールインワンで実現するSaaS「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER(オムニベース フォー デジタラトリエ)」のオプション機能として導入されています。
この記事の目次
パスワードによる認証の課題とユーザー離脱
従来のID/パスワード方式による認証では、ユーザーがパスワードを忘れてしまったり、入力に手間がかかったりするなどの理由から、ログイン時点での離脱が発生することがあります。こうした離脱は、結果としてビジネス機会の損失につながるケースが少なくありません。
このような課題を受け、株式会社ニッセンではよりスムーズでストレスのないログイン体験を提供するため、FIDO準拠の「パスキー」によるパスワードレス認証の導入を決定しました。セキュリティ面だけでなく、ユーザー体験(UI/UX)を重視しての導入は、FIDO認証としても先進的な取り組みとなっています。
Capyパスキー、国内大手通販サイトでの初導入と短期開発を実現
本プロジェクトは、2023年夏のサービス紹介を皮切りに、同年12月には本格開発がスタートし、わずか数ヶ月という短期間でのスピード導入を実現しています。
Capy株式会社は、日本国内での自社開発体制を活かし、企業ごとのシステム環境や要件に応じた柔軟かつ迅速なカスタマイズ対応を強みとしています。ニッセン側の既存システムにもスムーズに統合され、コスト面・開発効率の両面において高い評価を得ているとのことです。
Capy生体認証ソリューション(パスキー)の特徴
Capy生体認証ソリューション(パスキー)には、以下のような特徴があります:
- パスワードレス認証:従来のパスワード入力を不要とし、スマートフォンの生体認証機能(指紋・顔認証)を活用できます。
- セキュリティの向上:フィッシング詐欺や不正アクセスのリスクを大幅に低減することが可能です。
- 高いユーザビリティ:ワンタップで迅速にログインでき、ストレスのない利用体験を提供します。
- FIDO規格準拠:国際認証標準に適合し、広範なデバイスでの利用が可能です。
Capy株式会社では今後も、セキュリティとユーザビリティの両立を追求し、「パスワードに頼らない社会」の実現を目指していくとしています。また、業界を問わず広く導入いただけるパスワードレス認証基盤として、さらなる成長を目指していくことが発表されています。
株式会社ニッセンについて

会社名:株式会社ニッセン
代表者:代表取締役社長 羽渕 淳
本社所在地:〒601-8412 京都市南区西九条院町26番地
設立:2007年6月21日
株式会社ニッセンは、婦人服・インナーウェアなどを中心とした衣料品やインテリア、雑貨、化粧品、食品など多様な品目を取り扱う総合通販事業と、通販ノウハウを活用したビジネスサポート事業を行っています。
BIPROGY株式会社について

BIPROGY株式会社は、ITサービス、システム開発、デジタルトランスフォーメーションを提供する企業で、ECオムニチャネル事業をオールインワンで実現するOMOプラットフォーム『Omni-Base for DIGITAL'ATELIER』を開発・運営しています。
同サービスは、高度なセキュリティ機能を備え、EC事業者向けに最適化された認証・決済システムを提供しています。BIPROGYグループは、日本初の商用コンピューターによって今日の情報社会を切り拓き、60年以上にわたりシステムインテグレーターとして顧客課題を解決し、社会や産業を支えるシステムを構築してきました。
多くのステークホルダーとの共創を通じて、社会課題解決における社会的価値と経済的価値を創出し、持続可能な社会の実現を目指しています。
Capy株式会社について

会社名:Capy株式会社
代表者:代表取締役社長 岡田 満雄
本社所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2丁目2−1 岸本ビルヂング 6階
設立:2017年8月
事業内容:不正ログイン対策ツール「Capyキャプチャ」の開発・提供、生体認証ソリューションの開発・提供、セキュリティコンサルティング
パスワードレス認証の重要性と今後の展望
近年、サイバーセキュリティの脅威が高まる中、従来のパスワード認証の限界が指摘されています。パスワードの使い回しやフィッシング詐欺による情報漏洩のリスクは常に存在し、企業はより安全で使いやすい認証方法を求めています。
パスキーによる生体認証は、こうした課題を解決する有効な手段として注目されています。ユーザーの指紋や顔認証などの生体情報を活用することで、パスワードを記憶・入力する必要がなくなり、セキュリティとユーザビリティの両立が可能になります。
今回のニッセンへの導入事例は、ECサイトにおけるパスワードレス認証の有効性を示す先進的な取り組みと言えるでしょう。特に、ログイン時の離脱率低減による売上向上の効果が期待されます。
Capy株式会社は今後も、より多くの企業へパスキーソリューションを提供することで、インターネット上のセキュリティ向上と、ユーザーフレンドリーなオンライン体験の普及に貢献していくとしています。
ECサイトにおけるユーザー体験とセキュリティのバランス
オンラインショッピングの普及に伴い、ECサイトにおけるユーザー体験の重要性は年々高まっています。一方で、個人情報や決済情報を扱うECサイトでは、高いセキュリティレベルの維持も不可欠です。
従来、この二つの要求は相反するものと考えられてきました。セキュリティを高めるためには複雑な認証プロセスが必要となり、それがユーザー体験を損なう原因となっていたからです。
しかし、パスキーのような新しい認証技術の登場により、この矛盾を解消できる可能性が出てきました。指紋認証や顔認証といった生体認証は、ユーザーにとって簡単で直感的な操作でありながら、高いセキュリティレベルを確保できます。
今回のニッセンとCapy株式会社の取り組みは、日本のEC業界におけるこうした新しい認証技術の先駆的な事例となることでしょう。今後、他の多くのECサイトでも同様の技術導入が進むことで、より安全で快適なオンラインショッピング環境が実現していくことが期待されます。
出典元:Capy株式会社