ネットリサーチを手掛けるファストマーケティング株式会社が、Z世代(15歳から29歳)の消費動向に関するSNS利用に関する調査結果を発表しました。本調査は、SNSで情報収集すると回答した男女360名を対象として実施されました。その結果をまとめた全17ページの調査レポートは、ファストマーケティングの自主調査レポートページから無料でダウンロード可能となっています。

調査結果サマリー

SNSを活用した情報収集、トップ3は「Instagram」「YouTube」「TikTok」 「BeReal.」も10%を超える結果に

事前調査では、SNSや動画サイトを利用していると答えた方々に、ファッションやコスメに関する情報収集に使っているサービスを確認したところ、最も多かったのは「Instagram」(75.6%)、次に「YouTube」(68.1%)、「TikTok」(56.1%)という結果が得られました。

さらに、2020年にリリースされたフランス発のSNS「BeReal.」が、10.6%の回答者に利用されていることも分かりました。この「盛らないSNS」としての人気は、ファッションやコスメ情報を収集する手段として、今後の発展が期待されます。

8割以上の人が「SNSや動画サイトで気になるファッション・コスメアイテムに出会っている」

調査でSNSまたは動画サイトを利用している人々に、気になるファッションやコスメアイテムに出会ったことがあるか尋ねたところ、「よく出会う」と「ときどき出会う」を合わせると82.2%に達しました。これにより、SNSが気になるアイテムとの自然な接点を提供していることが確認されました。

SNSの多くには「フォロー」や「いいね」などの行動を反映するパーソナライズ機能が備わっており、頻繁に利用する人々には自分の好みに合ったアイテムに出会う機会が増加する傾向が見られます。

サーチエンジンで調べることが多かった情報は「レビューや口コミ」「商品の価格」

SNSで気になる商品に出会った際、サーチエンジンを利用すると答えた方々に、その際に調べることについて尋ねたところ、最も多く選ばれたのは「商品のレビューや口コミ」(63.8%)で、次に「商品の価格」(59.0%)、「商品の特徴」(56.2%)という結果が得られました。

サーチエンジンでは、SNSユーザーの意見だけでなく、通販サイトやポータルサイトのレビュー、個人ブログなど多様な情報にアクセスすることができ、「商品のレビューや口コミ」を調べて万全の下調べを行う傾向も浮かび上がりました

この様子から、若者がポジティブな情報だけで判断せず、実際のユーザーの意見を確認する姿勢が伺えます。

約8割が「SNSのまとめコンテンツ」を活用し、効率よく情報収集する傾向

調査においてSNSまたは動画サイトを利用している方々に、SNSのまとめコンテンツ(複数の商品が紹介されている投稿)を利用しているかどうか確認したところ、「あてはまる」と「ややあてはまる」人は合計で79.2%にのぼりました。また、「SNSのまとめコンテンツは効率的な情報収集手段」と考える人は78.4%、さらに「気になる投稿をとりあえず保存する」と答えた人は71.9%という結果が得られました。

これらの結果は、まとめコンテンツが消費者に利益をもたらし、効率的な情報収集の手段として認識されていることを示しています。また、気になるまとめ投稿を「とりあえず保存」するユーザーの存在も確認されました。

LOOKBOOKを確認し、レビューの信ぴょう性を吟味する傾向が見受けられる

SNSを通じた情報収集に関する自由回答の中から、回答者のリアルな行動をピックアップしました。「LOOKBOOKをよく見る」「PRであるか確認する」「口コミや内容の正確さを確認するために複数のサイトやアプリで確認する」「動画で着用したスタイルやシルエットをチェックし、コメントで実際の購入者の意見を見る」など、迅速に情報収集を行う反面、情報の信頼性を見極める姿勢が見えます。

「気になる商品をスクショして保存」「サムネで判断」「推しであれば案件にもOK」「公式ライブ視聴」

特別に自由回答をした3名に対して、60分間のオンラインインタビューを実施し、SNS経由の消費行動を掘り下げました。「興味を持った商品をスクリーンショットして保存し、その商品名をZOZOTOWNなどの通販サイトや検索エンジンで調べる」との意見や、「PRは信用できないが、推している人が紹介する商品を購入することがある」との声、さらに「Instagramで公式ブランドのライブ配信を視聴することもある」といった消費実態が報告されました。

その他の調査結果

  • SNSの「検索機能」を活用する割合は4割を超え、「眺める」から「調べる」スタイルに移行中。
  • 10代の約半数がTikTokの「探す」機能を情報収集に利用。
  • SNSで気になった商品の情報収集方法は、1位が「さらなるSNS調べ」で約7割。
  • 「サーチエンジン」を使う際、7割以上が「インフルエンサーよりも一般ユーザーの口コミを信頼できる」と回答。
  • 約7割が「リールやショート動画の情報をよく参考にしている」と回答し、約半数は「とりあえず投稿リンクをクリックする」ことが多いと述べています。

本調査概要

調査対象:SNSで情報収集するZ世代(15歳〜29歳)の男女
回答者数:360名
調査期間:

【スクリーニング調査】
2024年12月13日(金)~12月16日(月)
【本調査】
2025年1月10日(金)~1月13日(月)

調査方法:インターネット調査(サーベロイド)にてファストマーケティングが実施。

出典元:ファストマーケティング株式会社 プレスリリース

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