越境EC・ウェブインバウンド支援のジグザグがファッションEC利用調査結果を発表

越境ECおよびウェブインバウンド支援を行う株式会社ジグザグ(東京都渋谷区、代表取締役:仲里一義)が運営する「WorldShopping BIZ(ワールドショッピングビズ)」は、アメリカ、中国、欧州(ドイツ、フランス、イギリス)在住の20代から30代の女性900名を対象に「ファッションEC利用についての調査」を行い、その結果を発表しました。

・調査実施の背景

観光庁の2025年1月15日に発表した「インバウンド消費動向調査2024年10-12月期(1次速報)」によると、訪日外国人の旅行消費額2兆3,108億円となり、前年同期比で37.3%の増加を見せています。この増加率は、コロナ前の2019年と比べても90.5%の上昇となっています。国別・地域別に見ると、中国が4,373億円(18.9%)で最多となり、台湾が2,970億円(12.9%)、米国が2,683億円(11.6%)と続いています。

このようなインバウンド消費の回復を受けて、2024年3月にジグザグとResorzが共同で発表した「越境EC・ウェブインバウンド®︎白書」では、訪日経験の有無により日本のECサイトに対する購入経験に差が生じることが明らかになりました。

越境EC・ウェブインバウンド®︎白書 2024
越境EC・ウェブインバウンド®︎白書 2024

白書の結果によれば、アメリカの調査対象者のうち、「訪日経験あり」との回答をした人は71.2%が「日本のECサイトでの購入経験あり」とし、訪日経験がない人たちと比べて15.7ポイント高い結果となっています。

このことにより、日本を訪れた外国人観光客を店舗でファンに育てることが、帰国後の消費行動に影響を与えることが示されています。インバウンド体験を帰国後の購買行動に結びつけるために越境ECの利用促進が、継続的な商品購入やリピーターの獲得、新規顧客の開拓に寄与すると考えられます。

・調査結果(一部抜粋)

今回、アメリカ、中国、欧州(特に西欧諸国)のファッション消費行動について調査を行いました。同様なテーマで各国にアンケートを実施し、EC(電子商取引)市場の消費動向、特にファッション関連の消費者の特徴や傾向を比較しました。

国ごとのEC消費動向と特徴比較

▶︎アメリカ
情報収集と購入の際、一般的に「ブランド公式サイト」が利用され、購入時に重要視される要素は「価格」であり、次いで「デザイン」と「素材」が重視されています。ファッション情報の収集には主に「Instagram」が利用され、購入前にレビューを確認する割合は62%と高い関心を示しています。

▶︎中国
購入時にはブランドの公式サイトとアプリを併用する傾向にあり、他国と比較してアプリの利用率が高いです。支払い方法は「Alipay」と「WeChatPay」が広く受け入れられています。情報収集の際は「WeChat」が最も多く利用され、ブランドの公式サイトも重要な情報源として位置付けられています。中国の消費者は、「機能性」を重視しつつ、「トレンド」や「デザイン」も重要視しています。

▶︎欧州連合
ブランドやトレンドよりも、主に価格、デザイン、材料が重視され、安全性と信頼性の高い「デビットカード」や「PayPal」を選ぶ傾向が強いようです。情報収集の際は「ファッションサイトや記事」を参考にし、購入時には「レビューサイト」を確認することが多く見受けられます。

まとめ:各国のファッションにおけるEC利用の傾向

各国において通販サイトやアプリの便利さが増す中、「公式」というサービスが信頼を獲得し、購入時や情報収集時に意図的に利用されています。商品購入時に「レビューを確認する」と回答した割合は、アメリカが62%、中国が67%、欧州が55%となり、いずれの国でも約6割の消費者がオンライン購入時に他の消費者のレビューを重視していることが示されました。

決済方法に関しては各国で異なる支持を受けるサービスがあり、海外で販売を行う際には多様な決済手段を取り入れることが必須です。また、消費者の意識の変化も顕著で、アメリカではファッション商品で重視されるポイントが「価格」であることが一般的ですが、中国では「機能性」や「トレンド」が重要視され、欧州では環境意識が高まっており、持続可能なブランドが支持を集める傾向が見られます。

出典元:株式会社ジグザグ

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