
株式会社ネオマーケティング(本社:東京都渋谷区)が、2024年12月6日(金)から2024年12月9日(月)までの4日間、全国の20歳以上の男女を対象に行ったインターネットリサーチによる調査結果を発表しました。今回は「定額制サービス」というテーマを設け、サービスに対する生活者の認知や利用実態に焦点を当てて深堀りをしました。
この記事の目次
調査背景
最近では音楽や映像といったエンターテインメント分野に限らず、食品や教育コンテンツなど多岐にわたって定額制(サブスクリプション)サービスが私たちの日常生活に浸透しています。このビジネスモデルは、企業側には安定した収益源を、利用者側には多様な選択肢を提供する役割を果たしています。
2022年6月に実施した調査において、生活者のサブスクに対する認識や満足度を調査したことを踏まえ、今回は解約理由や解約後の行動についても分析を行った結果が重要視されています。これは、消費者が求める価値や選択基準をより明確にし、今後のマーケティング施策に活用されることを目的としています。
調査概要
調査方法:株式会社ネオマーケティングのアンケートシステムを用いたWEBアンケート形式
対象者:全国の20歳以上の男女
有効回答数:1,000名
実施期間:2024年12月6日(金)~2024年12月9日(月)
「定額制サービスに関する調査」主な質問と結果
◆サブスクリプションの利用経験:映像および音楽サービスが特に20代で好評。
「映画・ドラマ・アニメ動画配信」と「音楽配信」について、年代を問わず認知度が50%を超えていることが明らかになりました。しかし、実際の利用経験率には年代による顕著な違いがあり、特に20代は他の年代に比べて利用経験者が多いことが分かりました。音楽配信は高い認知度を持ちながら、40代から60代の女性の利用体験は少なくなっています。
◆解約後に別サービスに移行:エンターテインメント系が人気で、特に20代・30代が活発。
解約後に切り替えたサービスには、「映画・ドラマ・アニメ動画配信」「音楽配信」「本・雑誌・漫画・オーディオブック」が上位にあり、特に20代と30代のサービス切り替え意欲が高いことが確認されました。逆に、ゲームの利用経験者はわずか2.3%で、異なるサービスへの移行は少ないようです。
調査では、知っているサブスクリプションサービスについて各ジャンルごとの回答も求められ、過去の利用経験があるジャンルに関するデータも収集されました。以下はその上位10項目です。
※サブスクとは、特定の商品やサービスを一定期間、定額で利用する仕組みを指します。
サブスクリプションサービスの認知・利用について(n= 1,000)
【認知率】
「映画・ドラマ・アニメ動画配信」と「音楽配信」について、ほぼ全年代で50%以上の認知率が確認され、特に偏りは見られません。ただ一つ「ゲーム」については認知率が37.0%と特に低い結果となっています。さらに、女性の20代層においては「本・雑誌・漫画・オーディオブック」の認知率が29.0%で最低でした。

2022年と比較して、上位の順序に変化は見られず、「美容」や「家事代行」の代替として「教育」や「家・ホテル」が新たにランクインしたことが注目されています。コロナ禍から約2年が経過し、旅行機会の増加がこれらの認知度向上をもたらすことが考えられます。
【利用経験率】(※)
※現在利用中または過去に利用した経験を有するもの。

全体的に「映画・ドラマ・アニメ動画配信」と「音楽配信」は共に50%以上の認知率を示していますが、年代ごとの差異が顕著です。特に20代は経験者が多く、60代との間で20ポイント以上のギャップがあります。音楽配信に関しては認知度は高いものの、40代から60代の女性の利用経験は少ない傾向が確認されました。
サブスクリプションサービスの満足度
また、今回の調査では過去に利用したことのあるサービスに対する満足度も評価されています。
【映画・ドラマ・アニメ動画配信】

20代の満足度は94.7%と最も高く、全体としても満足度は高い結果となりましたが、年代が上がるにつれて満足度は徐々に低下する傾向があります。年齢が高まると過去の名作への関心が強くなり、それが満足度に影響を与えているようです。
【音楽配信】

音楽配信に関しても、20代が96.3%という高い満足度を記録しました。50代も95.2%と高水準であるものの、特に「とても満足」と答える割合が20代と50代で顕著に異なり、20代が43.9%と際立っています。これらの音楽配信サービスは多様なアーティストの楽曲を楽しむことができるため、音楽体験を求める20代には特に支持されているようです。
サブスクに満足している要素
満足度が「とても満足」と「やや満足」と回答したサービスについて、具体的にどの要素に満足しているかも調査されました。特に利用経験が高い「映画・ドラマ・アニメ動画配信」と「音楽配信」の結果が示されます。
【映画・ドラマ・アニメ動画配信】

【音楽配信】

「コンテンツの品質」「価格」「機能の充実度」が共通してTOP3にランクインし、「サポート体制」が最低評価となりました。「価格」に対する満足度が高く、通常の「コンテンツや機能の更新頻度・新規追加」を越えて50%前後に達しています。このことは、利用者が現在のサービス価格に見合った活用をできていることを示しています。
出典元: 株式会社ネオマーケティング プレスリリース