株式会社ラクーンホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小方 功)は、全国の店舗経営者を対象に仕入れの実態を調査するアンケートを実施し、その結果を「仕入れの多様化実態調査」として公開した。

最近、カフェや雑貨店が同時に営業するシーンや、美容院がアパレル商品を販売する例が増えており、「ちょい売り」が一般的なスタイルとして定着している。このような背景の中、仕入れの方法も多様化しており、メーカーや個人作家との直接取引、問屋を通した取引、または仕入れ専用のプラットフォームを利用するなど、様々な手段が利用されている。

本アンケートでは、仕入れを行う店舗経営者を対象に多様な業種のデータを収集した。調査に参加した業種には、アパレル、雑貨店、カフェ・飲食店、ペット関連業、薬局、インテリア・住宅関連業、ヘアサロン・理美容業、飲食業、不動産業などが含まれ、小規模店舗が多数含まれ、全国47都道府県にわたる結果が得られた。調査結果を基に、現状の仕入れ手段や関連する課題を詳しく分析した。

■調査結果の要点

・仕入れ手段としてはメーカーとの直取引が最も高く45.2%、次いで問屋が33.1%、メーカーや代理店直営の卸サイトは27.3%の割合を占めた。

・仕入れ先は2~5社が最も多く、全体の50.2%を占めている。続いて6~10社26.9%であった。

・仕入れに関して53.8%の回答者が何らかの課題を抱えており、特に「在庫を抱えることが多い」「理想の商品が見つからない」「一定数以上の仕入れが必要」といった理由が目立った。

・決済方法に関しても課題に感じる人が33.6%を占め、特に「資金繰りが厳しい」との回答が最も多く53.3%、次に「振込手数料が発生する(42%)」「決済手続きが煩雑(41.3%)」「希望する決済手段がない(38.7%)」との声が挙がった。

・現在の決済方法で最も多いのは「掛け払い(53.3%)」であり、希望する決済方法でも「掛け払い(47.2%)」が最も多く、企業間取引におけるそのニーズの高さが明らかになった。

■仕入れの実態に関する設問

(1)商品仕入れの方法としてメーカーとの直取引が最も多い(45.2%)である。

【設問1】商品の仕入れはどのように行っていますか?(複数回答可/n=447)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。

(2)仕入れ先は2~5社が最も多く、全体の半数以上(50.2%)を占めている。
【設問2】商品の仕入れ先はいくつありますか?(複数回答可/n=438)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。(3)約半数が仕入れに課題を感じており、特に「在庫の抱え込み(47%)」が最も大きな問題として挙げられる。
【設問3】仕入れに対してどのような課題を感じていますか?(複数回答可/n=232)

※「仕入れに関して、課題を感じていますか?」と回答した方への設問。nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。(4)決済方法に関しては全体の33.6%が課題を感じており、特に「資金繰りの問題(53.3%)」が半数を超えている。

【設問4】決済方法について「課題を感じている」と回答する方へ。
決済方法についてどのような課題を感じていますか?(複数回答可/n=150)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。(5)現在利用している決済手段では「掛け払い(請求書払い)」が上位を占め、53.3%に達している。

【設問5】仕入れの際に、現在使用している決済手段は何ですか?(複数回答可/n=456)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。(6)希望する決済方法も「掛け払い(請求書払い)」が最多で47.2%に上る。

【設問6】仕入れの際の希望する決済方法は何ですか?(複数回答可/n=449)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。■店舗経営者に関する設問

(1)回答者の中で、実店舗の経営は84%の割合を占めている。

【設問1】お店の業態をお選びください。(複数回答可/n=530)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。アンケートに回答した店舗経営者の業態について、実店舗が全体の80%以上を占め、その他自社ECサイトが19.2%、モール型ECサイトが14.7%、その他の形態が2.5%となった。

(2)従業員数が1~2人の小規模店が全体の半数以上(58.7%)を占める結果となった。
【設問2】お店の従業員数をお選びください。(n=538)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。(3)月あたりの仕入れ金額は0~100万円が61.2%で最も多く見られる。
【設問3】月ごとの仕入れ金額はどのくらいですか?(n=433)

※nは回答者総数から「答えられない」と回答した人を除く数。この調査結果から、仕入れ手段は多様化しており、リアルな仕入れ方法に加え、オンライン仕入れの利用も広がっていることがわかる。店舗経営者は複数の仕入れ先を組み合わせることで、トレンド商品や定番商品、さらには店舗独自の商品ラインナップを構築できる。しかし、一般的に物販を扱わない業種も、既存の仕入れルートに加えて多様な業種からの仕入れ先を獲得できる環境が整ってきている。

企業間取引における「決済」は、現在利用している決済方法と希望する方法に大きな差は見られず、従来からのニーズである「掛け払い」が高いシェアを持っていることが確認された。

課題を抱える回答者からは、仕入れについて「在庫を抱える」「欲しい商品が見つからない」「仕入れの量制限」や、決済について「資金繰り」「手数料の負担」「手続きの煩雑さ」といった声が挙がっている。

■調査概要

調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年4月24日~2024年4月26日
調査対象:物販を行う店舗経営者 539名
業種:アパレル、雑貨店、カフェ・飲食店、ペット関連業、薬局、インテリア・住宅関連業、ヘアサロン・理美容業、飲食業、不動産業など

出典元: 株式会社ラクーンホールディングス プレスリリース

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