三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:植田俊、以下「三井不動産」)は、商業施設事業におけるオムニチャネル戦略を更に強化するため、独自のオムニサービス・プラットフォーム(以下「本プラットフォーム」)を新たに開発し、その運用を開始したことを発表しました。
本リリースのポイント
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三井不動産のオムニチャネル戦略の推進のために、独自のオムニサービス・プラットフォームの開発が完了
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本プラットフォームの導入により、自社ECモール(&mall)の刷新を行い、新たなオムニサービスの企画・開発を進める
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外部パートナーとの連携を加速し、さらなるサービス創出と体験価値の提供に努める
三井不動産は、「三井ショッピングパークららぽーと」(以下「ららぽーと」)を中心とした商業施設とEコマース(以下「EC」)の強みを組み合わせ、利用者に新たな購買体験を提供するオムニチャネル戦略を展開しています。その一環として、2017年11月に三井ショッピングパーク公式通販サイト「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」(以下「&mall」)を開始しました。
以降、&mallの注文商品の無料受取・返品が可能な「&mall DESK(アンドモールデスク)」を全ららぽーとに導入し、骨格診断やコーディネート提案の各種サービスを提供する体験型ショールーミング店舗「LaLaport CLOSET(ららぽーとクローゼット)」(以下「ららぽーとクローゼット」)を開設するなど、様々なオムニサービスを展開してきました。
今回、さらにサービス創出のスピードを加速し、顧客の多様化する購買行動に応えるために、本プラットフォームが開発されました。このプラットフォームのもとで、様々なパートナーと連携し、オムニサービスの拡充を図り、顧客に新たな購買体験を提供していく予定です。
さらに、本プラットフォームを活用し、ショッピング領域とスポーツ・エンターテインメント領域を融合させた新たなサービス創出にも注力していく方針です。

(1) 本プラットフォームの概要
本プラットフォームは、株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:佐々木裕)、チームラボ(本社:東京都千代田区、代表取締役:猪子寿之)、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:新宮達史)、株式会社システムエグゼ(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員:大場康次)の協力のもと、三井不動産が独自に開発したシステムです。
【本プラットフォームの主な特徴】
① 新サービス開発に向けた拡張性の飛躍的向上
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マイクロサービスアーキテクチャを採用し、同時並行的にシステム開発が可能
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各種APIを実装し、生成AIなどを利用したサードパーティサービスとの連携が容易に
② EC基本性能の更なる強化
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ECフロント画面のUIUXや商品レコメンド機能を刷新し、「探す」から「見つかる」ECサイトを目指す
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商品・在庫情報の登録・更新方法を改善し、ショップがより簡単に出店・販売できるECモールを目指す
③ アウトレット専用EC機能の実装(サービス開始は2025年春を予定)
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三井不動産が運営するアウトレットモール「三井アウトレットパーク」の出店ブランド取扱商品を販売
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B品やシークレットセールなど、アウトレットならではの購買体験を提供
*マイクロサービスアーキテクチャとは、サービスを構成する要素を小さな機能に分割して実装するソフトウェア開発技法の一つです。
* APIは、ソフトウェアやプログラムをつなぐためのインターフェースを意味します。

*画面はイメージであり、実際の画面と異なる場合があります
(2) 企画・開発中のオムニサービス
現在、株式会社SUPER STUDIO(本社:東京都目黒区、代表取締役CEO:林紘祐)とのパートナーシップにより、本プラットフォームの拡張性を活かし、以下のようなオムニサービスの進化・創出に取り組んでいます。
*サービス内容は企画中のものであり、今後変更される可能性があります
【企画・開発中のオムニサービス概要】
① ららぽーとクローゼットのDX推進
ららぽーとクローゼットは、&mallに出品されているファッションアイテムを一堂に集めたショールーミングストアです。これまで紙で手渡しされていた顧客試着商品の情報や、体験サービスに基づくカラー診断や3D骨格診断のデータも会員情報に紐づけて管理・分析し、最適なタイミングで顧客へのレコメンドを行うことで、ららぽーとや&mallの販売商品の中から「自分に似合うファッションアイテム」を見つけやすくなります。

② 館内まとめて試着・購入サービス
三井不動産の商業施設を利用するお客様より、より店舗間の買い回りを楽に行いたいとの要望が上がっており、それに応えるために従来の買い物方法を見直し、各店舗から商品を持ち出し、最後にまとめて比較・購入できる新たなサービスを検討中です。

■SUPER STUDIOについて
SUPER STUDIOは2014年12月に設立し、ECプラットフォーム「ecforce」の開発・提供と自社D2C事業を展開しています。「ecforce」は、テクノロジーを利用し、スタートアップから大企業まで商業領域のビジネス全体を最適化するECカート成長率No.1の統合コマースプラットフォームです。オンラインとオフラインのデータを統合管理し、顧客体験を最大化することを目指しています。
■(3) 今後のパートナー連携について
三井不動産は、新たに開発された本プラットフォームを基に、先述の企画・構想中のオムニサービスに加えて、新たなサービスの創出を迅速に進めていきます。そのために、小売ブランドや各種サービスプロバイダーをはじめ、業種や業界を超え、海外企業やスタートアップとの広範なパートナーシップを強化していく意向です。
■三井不動産グループのサステナビリティについて
三井不動産グループは、「共生・共存・共創による新たな価値の創出、そのための挑戦を続ける」という理念に基づき、「社会的な価値の創出」と「経済的な価値の創出」を両輪として捉えています。社会的価値の創出が経済的価値の創出につながり、その経済的価値によってさらに大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。
さらに、2024年4月の新グループ経営理念策定にあたり、重点的に取り組む課題(GROUP MATERIALITY)として「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定し、これらの課題に本業を通じて挑んでいき、サステナビリティへの貢献を目指します。
出典元:三井不動産株式会社