
株式会社イルグルム(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役:岩田 進)が展開する広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」は、Webマーケティングに従事する220名を対象にポストCookie時代の実態調査を行いました。こちらがその結果となります。

調査背景
2024年7月にChromeが3rd Party Cookieを廃止するという方針の変更が発表されましたが、Cookie規制は依然としてWebマーケティング業界に多大な影響を及ぼしています。そこで広告運用を行っている220名への実態調査を実施しました。
調査結果
1. 約8割が、無料分析ツールのみでは3rd Party Cookie規制対策が「不十分」と感じている

「無料の分析ツールだけで3rd Party Cookie規制対策が十分だと思いますか?」との問いに対し、「非常にそう思う」が28.1%、「ややそう思う」が51.4%で、合計79.5%がその対策が不十分だと認識していることが明らかとなりました。
・非常にそう思う:28.1%
・ややそう思う:51.4%
・あまりそう思わない:7.3%
・全くそう思わない:2.7%
・わからない/答えられない:10.5%
2. 不十分と感じる理由の第1位が「広告効果測定の精度低下の可能性」で59.4%

「無料のツールのみでは不十分だと思う理由は何ですか?」との質問に対して、「広告効果測定の精度が下がる可能性があるから」が59.4%、「クロスデバイスでのユーザー行動把握が難しくなるから」が58.9%、さらに「リターゲティング広告の効果が低下する可能性がある」が53.1%という結果となりました。
・広告効果測定の精度が下がる可能性があるから:59.4%
・クロスデバイスでのユーザー行動把握が難しくなるから:58.9%
・リターゲティング広告の効果が低下する可能性があるから:53.1%
・コンバージョン追跡が難しくなる可能性があるから:50.3%
・ユーザーのプライバシー保護への対応が必要になるから:37.7%
・1st Party Cookieの重要性が増すと考えるから:20.0%
・その他:1.1%
・わからない/答えられない:0.0%
3. 今後最も重要だと思うマーケティング施策は「効果を正しく把握する計測環境」

3rd Party Cookie規制対策を進める、または検討中の人に対して、Cookie規制下で今後最も重要な施策は何かと尋ねたところ、「マーケティング施策の効果を正しく把握する計測環境」が68.1%という高い割合で選ばれました。
・マーケティング施策の効果を正しく把握する計測環境:68.1%
・カスタマージャーニーに合わせたKPIの設定:59.0%
・顧客からのフィードバックの収集と活用:57.6%
・SNSを活用したメディア戦略:54.9%
・定期的なレポーティングの実施:48.6%
・チームメンバーのスキルアップやリソースの確保:31.9%
・その他:1.4%
・わからない/答えられない:0.7%
4. 70.1%が3rd Party Cookie規制対策を今後も実施すると回答

2024年7月にGoogleがChromeの3rd Party Cookie利用を継続することが発表され、何らかの対応の変化があったかとの質問に対し、「引き続き実施/検討する」が31.5%、「優先順位が少し下がったが、続けて実施/検討する」が38.6%で、70.1%の人が今後も規制対策を実施することへの意向を示しました。
・変わらず今後も実施/検討する:31.5%
・優先順位が少し下がったが、引き続き実施/検討する:38.6%
・優先順位が下がったため中止した:7.7%
・変わらず今後は実施予定はない:10.5%
・わからない/答えられない:11.8%
5. まとめ
今回の調査は、Webマーケティングに関連する広告運用に関与する220名を対象に、ポストCookie時代の現状を把握するために実施されました。約8割の担当者が、3rd Party Cookie規制に関して「GA4などの無償ツールと管理画面だけでは不十分」と認識し、その理由は「広告効果測定の精度低下」や「ユーザー行動把握の難しさ」が挙げられました。
Chromeの方針変更にもかかわらず、3rd Party Cookie規制対策の重要性を認識し、70.1%が今後も実施する意向を示したことから、新たな広告効果測定ツールへの移行が急務であることが明らかとなっています。