
コロナ禍でネットショップを利用する方が増えています。需要増に伴い、新しくEC市場に参入する企業も増えています。とはいえ、売上が立つか分からないため、まずはコストをなるべくかけずにネットショップを開設したいという方も多いでしょう。
初期費用や月額費用がかからないネットショップ作成サービスとしては、国内ではBASEやSTORESなどが有名だと思いますが、海外だとCafe24もよく利用されています。この記事ではCafe24ならではの特徴や、ネットショップ開設手順、Cafe24を利用する際の注意点を解説します。
この記事の目次
Cafe24(カフェ24)とは?
Cafe24はCAFE24 JAPAN株式会社が2018年から提供しているネットショップ作成サービスです。初めてネットショップを作る方でも、直感的かつ簡単に構築でき、初期費用や月額費用を抑えて低コストで運営できます。
また、国内販売だけでなく、海外向けに販売できる越境ECサイトにも対応できる強みがあります。初期費用をかけずに立ち上げが可能なカートの中で、海外販売を行いやすいサービスといえるでしょう。
Cafe24ならではの特徴
Cafe24の特徴を解説します。他のネットショップ作成サービスと異なる特徴があります。
- 低コストでネットショップを運営できる
- 多言語に対応し越境ECに向いている
- アプリによる拡張性の高さ
- Facecook/InstagramやGoogleと連携
- 複数のネットショップを出店できる
低コストでネットショップを運営できる

Cafe24は導入にかかる初期費用や月額費用、販売手数料などが無料で、低コストでネットショップを運営できる特徴があります。
ネットショップの構築や運営にコストが必要になるサービスもありますが、Cafe24を利用すれば、無料で始めることができます。他のネットショップ作成サービスと比較して、固定費無料でビジネスの拡大に集中できる環境が整っています。
多言語に対応し越境ECに向いている

Cafe24は越境ECに向いているサービスです。海外で使用されている決済サービスを導入でき、海外配送にも対応できます。また、商品情報の自動翻訳機能により、海外向けの販売を行いやすく、越境ECサイトの構築に不安がある方には、ショップ構築のサポートや海外運営代行サービスを受けることも可能です。
数々の越境ECサイトを構築してきたCafe24のプロが海外進出戦略や運営方法の提案をしてくれるので、初めての越境ECでも安心できます。
アプリによる拡張性の高さ

Cafe24は専用のアプリを活用して、様々な機能をショップに追加することが可能です。機能系やデザイン系など、計48種類のアプリが利用できます。
Facebookとの連携アプリや顧客レビューを実装するアプリなど、必要に応じてアプリをインストールして適用しましょう。
Facecook/InstagramやGoogleと連携
Cafe24はFacebookが展開するECサービス「Facebookショップ」のグローバルパートナーに選定されています。FacebookやInstagram内のショップ機能と連携し、商品情報の掲載や問い合わせ対応を行えます。
また、「Googleチャネル」アプリを設定することで、Googleが提供する全サービスとCafe24の管理画面を連動させられるようになります。それにより、Googleショッピングへの無料掲載やGoogle Merchant CenterやGoogle広告などまとめて管理できるようになります。
複数のネットショップを出店できる
Cafe24ではひとつのアカウントで最大15のネットショップを出店できます。国内の主要ECカートサービスより圧倒的に多く、他分野の商品を多く取り扱っている企業にとっては有難いのではないでしょうか。
また、他分野でなくても、商品点数が多くカテゴリー分けが必要な商材の場合でも追加費用をかけることなく複数ショップを運営できます。
同時に複数ショップを運営した場合でも、初期費用や運営費用は1ショップと比べて変わりません。リソースさえ確保できれば、コストを増やすことなく運営できるので、ネットショップを複数開設したいと考えている方はCafe24が最適です。
Cafe24の料金
Cafe24の運営にかかる基本料金や利用できる決済手段、有料オプションを解説します。
基本料金
Cafe24の基本料金は以下の通りです。
- 初期費用:無料
- 月額費用:無料
- 販売手数料:無料
初期費用・月額費用・販売手数料と全て無料で利用することができ、料金が発生するのは決済手数料と有料オプションだけです。
決済手数料と手段
Cafe24では導入時から決まった決済代行会社がありません。そのため、初期費用や月額費用、各決済代行会社の決済手数料を基に、どの決済代行会社に申請を行うか検討しければなりません。導入できる決済代行会及び決済手段は以下の通りです。
決済代行会社 | 初期費用 | 月額費用 | 決済方法 |
PayPal | 無料 | 無料 | ・PayPal |
ZEUS | 無料~ | 2,200円~ | ・クレジットカード ・コンビニ決済 ・銀行振込 |
Eximbay | 22,000円~ | 無料 | ・クレジットカード ・UnionPay ・Alipay |
SBペイメントサービス | 無料 | 3,300円~ | ・クレジットカード ・コンビニ決済 ・キャリア決済 ・Pay-easy決済 ・PayPay(オンライン決済) |
Epsilon by GMO | 無料~ | 無料~ | ・クレジットカード ・コンビニ決済 |
NP後払い | 無料 | 5,500円~ | ・後払い |
決済手数料については、導入した決済手段によって別途発生します。
有料オプション
追加できる有料オプションは以下の通りです。
項目 | 追加オプション | 詳細内容 |
運営者の人数 | 102円(1名/1ヶ月) 10名まで無料 | 運営者アカウント権限を追加できる |
掲示板数 | 20円(1個/1ヶ月) 13個まで無料 | 情報を自由に掲載できる掲示板を追加 |
掲示板の容量 | 51円(100MB/1ヶ月) 300MBまで無料 | 追加した容量を各掲示板に割り当て可能 |
ドメイン | 1,518円〜/年 | ドメイン登録/延長/管理 |
メール配信サービス | 5,940円〜/3ヶ月 | クラウド型のメール配信サービス |
Review de Talk | 11,000円/1ヶ月 | UI/UXを適用した商品レビュー管理機能 |
商品キュレーション | 4,900円/1ヶ月 | 高度化した商品詳細検索、商品表示(入れ替え)機能 |
SERA | 16,500円/1ヶ月 | ショップ画面のままリアルタイムで注文データを確認できる統計ツール |
他にも無料で利用できるアプリや無料/有料のデザインテンプレートなどがあります。
Cafe24でネットショップを開設するには

Cafe24でネットショップを開設する流れを解説します。まずは「Cafe24公式サイト」にアクセスして「無料で始める」をクリックします。

そして、SNSでかんたん会員登録またはEメールアドレスで会員登録を行い、Shop IDとCafe24の利用規約に同意して「登録する」をクリックします。

その後、Shop IDを入力してログインするとCafe24の管理画面にログインでき、以下の基本設定を行います。
- スマートモード切り替え
- 基本情報設定
- 配送情報設定
- 銀行振込設定
- Facebookチャネル
上記の流れで簡単にCafe24にネットショップを開設できます。費用はかからないので、実際にこの記事を参考に開設してみてください。

商品情報の追加やデザインテンプレートの選択、顧客情報管理は全てこの管理画面から行えます。
Cafe24を利用する際の注意点
最後にCafe24を利用する際の注意点を3つ解説します。
- 決済手段は別途申請が必要
- バックヤードシステムと連携が少ない
- 導入事例が少ない
決済手段は別途申請が必要
Cafe24ではネットショップ開設後に、紹介した決済手段の中から個別に申請を行って導入する必要があります。
カートシステムの中には、売上振込に必要な銀行口座の登録や、個人情報の提出を行うことで、決済手段を簡単に導入できるものもあります。しかし、Cafe24で決済サービスを導入するには、一定の審査に通過する必要があるので、必ず利用できるわけではありません。
また、初期費用と月額費用が無料で導入できる決済手段もありますが、NP後払いやSBペイメントサービスなど月額費用が別途発生する決済サービスもあるので、コストを考えて導入する決済手段を検討してください。
バックヤードシステムと連携が少ない
Cafe24は複数店舗出店できるサービスと解説しましたが、直接連携できるバックヤードシステムが少なく、注文の処理や発送手配などを一元管理することができません。
そこで、2021年1月に多店舗一元管理システム「ネクストエンジン」と連携を開始し、複数のバックヤードシステムとの連携を可能にしています。「ネクストエンジン」の連携サービス数は業界最大級であるため、複数店舗の管理として「ネクストエンジン」を活用すればバックヤードシステムの一元管理における課題は解決できるかもしれません。
また、2021年4月に新しく「KARTE」と連携できるようになりました。「KARTE」を導入することで複数店舗の顧客情報を連携できるように改善されています。「KARTE」はあらゆる顧客データを統合・解析できるシステムで、顧客の購買体験向上や運用の効率化が行えることが特徴です。
導入事例が少ない
Cafe24は海外で利用されていたネットショップ開設サービスで、国内ではまだ導入事例が少ないです。日本では2018年からサービスが利用されており、EC市場の拡大によって費用を抑えたネットショップ運営のニーズも増えているため、これから出店するECサイトも増えていくと思います。
まとめ
今回は越境ECサイトに対応でき、初期費用や月額費用無料でネットショップを運営できるCafe24について解説しました。Cafe24を利用すれば、低コストでネットショップを開設することができ、専用のアプリを活用して自由にショップをカスタマイズすることも可能です。
特に、海外向けに商品を販売していきたい方にとって便利な機能が豊富に搭載されているので、非常におすすめです。
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