
EC事業は物販ビジネスであるため、Webビジネスと比べてお金周りの部分が非常にシビアだと話すミウラタクヤ商店を運営する三浦さん。そのため、生産のサイクルとキャッシュフローと金額感を考えて事業を回すことが重要だと言います。そこで、「投資意識とリスク損失、キャッシュの考え方」をテーマに、EC事業の資金面をサポートする「BizGrowth(ビズグロース)」を提供するスマートプラスクレジット社の山下さんと対談いただきました。
この記事の目次
「需要予測×在庫管理×資金繰り」がますます難しい時代に
山下さん:ミウラタクヤ商店ではどんな商品を扱っているのでしょうか?
三浦さん:チャコールバターコーヒーというちょっと目新しい商品や、エッジの効いたプロテイン、他にはサプリメントなどの健康食品を取り扱っています。
「社会の脂肪を減らす」というコンセプトで、「ダイエットで痩せたい人に減量の成功を届ける」をモットーにネットショップを運営しているのですが、ただ健康食品を販売しているだけでは成し遂げられないことを自身のダイエット経験から感じました。
そこで、僕自身が10kgのダイエットに成功したときの経験や、ダイエットに関する知識やノウハウをLINEなどのオンライン接客を通じ、お客さんとコミュニケーションを取る中で合わせて提供しています。

山下さん:商品だけでなく、ダイエットに役立つ情報も販売されているのですね。ミウラタクヤ商店にリピーターやファンが根付く理由はそこにありそうです。「チャコールバターコーヒー」をはじめ、商品がPMF(プロダクトマーケットフィット)し、拡大していくタイミングで、商品の製造計画について、どのように進められていたのでしょうか?
三浦さん:売上を増やすにあたって、ある程度の在庫を確保することは大事なことです。僕の場合は、少しずつ利益を出して、それに応じて在庫数を増やし売上を拡大してきました。特に規模が小さいフェーズでは上を目指す必要があり、常に成長するという意識で在庫を積んできました。
具体的に言うと、3か月の販売実績から施策を考慮して次の3か月を予測し、1.2倍、1.3倍と少しずつ仕入れ数を増やしていく感じです。思った以上に売れたなら次の3か月では発注数を増やし、逆に売れなかったり、売れる手ごたえをあまり感じなかったりしたら発注数を維持するというサイクルで回してきました。ときには予測通りにいかず、在庫が足りなくなることもありましたが、納期が先になることをお客様にしっかりと伝えて対応しましたね。
僕がチャコールバターコーヒーを販売した当時(2017年)は、今よりも競合が少なく、販売しやすい状況でした。ある程度の広告費を投下すれば、どれぐらい売れるのか投資対効果が予測しやすかったため、利益を出しつつ売り上げを向上させるために在庫をコツコツ積むのが可能だったのです。
今は当時より需要予測が難しく、安定的に売上を立てづらくなっています。そのため、EC運営の方向性をしっかり定めないとうまくいかないです。売ることのハードルが上がっている今、下手に在庫を持つのはあまり良い施策ではないと思っていますが、そうするとスケールするスピードが落ちてしまいます。「売上」と「利益」、どちらのほうが優先順位は高いのか。EC運営される方はどうしていきたいかを考える必要があるでしょう。

生産サイクルとキャッシュフローと金額感を考えた事業設計を
山下さん:競合が増え、市場が飽和している今、需要予測や在庫管理は難しくなっているのですね。三浦さんは、このような状況に対して、どのように運営されているのでしょうか?
三浦さん:生産のサイクルとキャッシュフローと金額感を考えて事業を設計するようにしています。一度に多くの仕入れをすることで、仕入れ単価が下がり、利益率が上げられるでしょう。また、機会損失を逃さずに売上をあげられることもメリットと言えます。
しかし、僕としては、利益を追求するために、在庫というリスクを負いたくありません。たとえ、小ロットで単価が高くても、安定して回してくれるサプライヤーさんにパートナーになってもらうように意識していますし、そういうサプライチェーンを作っています。おかげさまで商品の発注から納品までのリードタイムは40日と短いです。現預金の10~20%で生産のサイクルを回しているため、キャッシュフローも安定しています。
安定したサプライチェーンを構築しづらい事業者の課題を解決するために

山下さん:リードタイムが3~4か月かかってしまう商材を扱っている事業者さんが、半年後の売上予測に合わせて発注をしたが、想定以上に売上が好調で欠品の期間が発生してしまい、売上成長の機会を逃してしまったという話を聞くことがあります。三浦さんのような戦略がとりづらい方もいるのではないでしょうか?
三浦さん:商材によっては安定したサプライチェーンを構築しづらいでしょう。サプライヤーさんの事情やキャパシティーなどの理由で、年に1回しか仕入れられなかったり、発注数を急に増やしたりすることができない事業者さんもいらっしゃいます。海外の工場とかだと、不良品の数が多かったりする可能性もありますね。
知り合いの事業者さんが来期3億円の目標を掲げているのですが、年に1回しか仕入れることができないので、6,000~7,000万円分(現預金の約70%)の発注をされ、キャッシュフローが悪くなってしまうという悩みを抱えています。
山下さん:そういう事業者さんのために、我々は「BizGrowth(ビズグロース)」というサービスを作りました。成長フェーズのD2Cブランドさんの収益性向上を支援することを目的としたサービスです。
三浦さん:具体的にどのようなサービスなのでしょうか?
山下さん:OEMの発注や商品仕入れの前金でキャッシュフローが苦しくなるタイミングに、弊社が一時的に費用を立て替えます。事業者さんは立て替えた費用を分割払いにできることでキャッシュフローがよくなります。また、分割払いによって、手元の運転資金に頼らずにより多くの発注を行うことで、製造単価を引き下げて収益性を高められるのです。
審査にかかる時間がかなり短く、必要な資料も融資などに比べると少ないため、代表者の方が事業とファイナンスを担当している場合、簡単にスピーディーにお申込みいただけ、最短3日ほどで審査結果がわかります。
請求書をご共有いただき、それをもとに私たちが立て替えます。3回分割なら3%、6回分活なら6%の手数料がかかりますが、ボリュームディスカウントが効くフェーズにおいては、手数料をペイできますし、かつキャッシュフローが良くなるでしょう。

三浦さん:非常に良いサービスですね。事業が軌道に乗っているとき、施策がはまったときなど、発注数を増やして機会損失を減らしながら利益率をあげることができるのは本当に有難いです。僕がEC立ち上げのタイミングで、BizGrowthがあったら選択肢の幅は広がるので、戦略は変わったと思います。
昔と比べるとECで販売するのが難しくはなりましたが、BizGrowthをはじめ、いろんな便利なサービスが出てきているので、そういう意味ではチャレンジしやすい環境にはなっていますよね。ちなみに、どういった企業様が使われるケースが多いでしょうか?
山下さん: BizGrowthは、成長している事業者さんに、より健全な形でグロースすることを目的としたサービスです。そういった背景から、月商500万円~1,500万円の事業者様にご利用いただくケースが多い傾向にあります。
投資意識とリスク損失、キャッシュの考え方が事業拡大に欠かせない
三浦さん:売上は成長フェーズのバロメーターだと思うんです。月商500万円や1,500万円の事業者さんはより成長したいタイミングではないでしょうか。投資をしっかりしないと達成できない数字であり、キャッシュが不足しやすいフェーズでもあるので、BizGrowthとマッチしていますね。
月商100万円をなかなか突破できない事業者さんの共通点として、投資の意識や損失のリスクを背負う覚悟が足りていないことが多いです。今年の2月に「月商100万円を達成する最強のEC運営術(インプレス社)」という本を出版しました。事業成長には広告費の効率的な投資が必要で、損益計算や広告費を捻出するための現状把握、効果的な広告運用などについて触れています。ぜひ参考にしてみてください。
山下さん:私も読ませていただいております。

三浦さん:ありがとうございます。EC事業を伸ばすにあたって、月商10万円、30万円、100万円とそれぞれのフェーズで壁があります。そのタイミングで何につまずいているのか、どのようにすれば乗り越えられるのかを僕が日々運営していく中で生まれた独自のノウハウや「ひとりECオンラインサロン」、「EC家庭教師」などのEC支援をさせていただいた中で培った経験をぎゅっと詰め込んでいます。
今まで当たり前のように言われてきたEC業界の常識を全否定している内容もあります。成功事例がもてはやされていますが、昔と今とでは状況が違いますし、そもそも事業者さん全員に当てはまるとは限らないからです。頭を切り替えるために読んでいただき、それを踏まえて本書の各論を自分ができることからやっていただければ、月商10万円、30万円、100万円と突破できると思います。書いてあることを愚直に実践すれば月商1,000万円を超えることも可能です。
そしてこちらの本を参考に、EC事業を拡大し、成長フェーズでキャッシュが足りなくなったら、ぜひBizGrowthを活用してみください(笑)
山下さん:宣伝いただき、ありがとうございます。「BizGrowth」は、これまで非効率であったスタートアップや中小企業の融資プロセスを効率化・最適化し、成長期にある事業者が自社のブランドを守りながら無理のないペースで成長に投資していくことを支援するサービスです。成長フェーズのEC・D2Cブランドさんで、キャッシュ面でお困りでしたら、お気軽にご相談いただけますと幸いです。
「BizGrowth」に相談する
https://bizgrowth.smartplus-credit.com/installments/
合わせて読みたい