株式会社ハー・ストーリィ(東京港区:代表取締役 日野佳恵子)が運営する女性インサイト総研は2023年12月10日発刊のHERSTORY REVIEW1月号内にて「2024年のトレンド予測」を公開しました。
2023年の日本および世界のビジネス環境は、女性消費者の動向と経済の変化が特に注目された年でした。 2023年の主要な出来事を女性視点から分析し、2024年のビジネストレンドを予測しています。ぜひご覧いただき2024年の企業マーケティングのご参考にしてください。HERSTORY REVIEWは女性インサイト研究クラブ「in herstory」の会報誌として今後も進化してまいります。

◾️2024年の消費トレンドは“3つのS”「節約(Savings)・安心(Safety)・安全(Security)」が選択ポイント

2023年は新型コロナウィルスが収束し、世界経済、日本経済の両方で回復が見られました。しかし、消費者側に立つと国際的な原材料価格の上昇や円安の影響によって家計は大きな影響をうけています。中でも日常の必需品の価格上昇は、女性たちの支出パターンに変化をもたらしています。コロナ禍で経験した健康への意識の高まりと同時に、価格に対するシビアさも同時に兼ね備えた消費者は、「実」がとれる商品をよりお得に買うことに知恵を絞り、情報収集にも余念がありません。また、働く女性が増え、男女共に育児家事に参加する社会になりつつあるとはいえ、女性の家事育児負担度は大きく、結婚出産育児という人生コース選択への躊躇や、選択した場合の妊活や子育て環境からの職場変更や自分にとっての働き方改革を推し進める女性が増加しています。

2024年は、2023年の現状から5つの消費トレンドキーワードが見えました。まずは3つのS、節約・安心・安全(Savings・Safety・Security)です。経済が回復したとはいえ、消費者を取り巻く環境は生活しずらい状況へと向かっています。少しでも安く、しかし安心で、かつ安全であるモノやコトをしっかり目利きして選ぶシビアさは、2023年以上に強くなっていくでしょう。そんな環境の中で心が病みそうになる状況を回避するために、外に出て、わくわく感を体験することを意識的に行うことを好んで行動します。現実と心のバランスを取ろうとする本能的な生存欲求行動の表れともいえそうな2024年です。
また、「自分の体は自分で守る・自分の家族も私が守る」という意識もコロナ禍以降、どんどん常態化しています。日常習慣がウェルネスであり、何を食べるか、選ぶかも自分の選択が自分の体を創ることを自覚した消費者へと変わっています。その選択の複雑さを管理することを実現させたのは、AIの普及でもあります。老若男女が自分で自分のことを管理できる環境が整ったことも大きいでしょう。男性とは異なるライフイベントとライフコースを持つ女性たちの消費ニーズは、 近年のフェムテックブームのその先に向かっていることを感じます。 女性消費者と向き合うビジネスは、2024年からかなり面白くなってきそうです。
◾️楽しい気持ちになることと、節約・安心・安全
- あなたがお買い物をするとき求めるものを上位5つまで教えてください。

2022年の1位は「楽しい気持ちになれる」でしたが2023年には「節約できる安いもの」が1位となりました。2023年は物価高騰や円安の影響で、消費者の節約意識が高まっていることが背景にあると考えられます。
「安心・安全で間違いのない品質を選べるもの」が3位となり、新型コロナウイルス感染症の拡大による健康への不安や、安全性や品質に対する意識の高まりが影響していると推察します。
この結果より割引やクーポンなどのキャンペーンの実施など節約を実現できる商品・サービスを提供すること、エンターテイメント性や体験価値を高めるような店舗やイベントの企画・運営を行い、買い物で楽しい体験や気分を味わえるような商品・サービスを提供することなどが有効であると言えるでしょう。
- HERSTORY REVIEW 女性の消費実態調査概要
調査期間:2023年10月19日〜2023年10月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:15歳以上の女性893人
調査会社:株式会社ハー・ストーリィ https://www.herstory.co.jp/
本調査のローデータ(税込33,000円)販売中:https://www.herstoryshop.jp/research