YouTubeは集客だけではなく接客で活用しよう

越境EC・海外WEBマーケティングの分野でさまざまな日本企業の支援をさせていただく中で、最近よく「YouTubeの活用方法」についてご相談いただきます。

当社では約3年前から、主にBtoB営業目的でYouTubeチャンネルを運営しており、これまでに280本ほどの動画を発信しています。

その経験から学んだのが「YouTubeは集客だけではなく接客で活用するべき」ということで、ご相談いただく企業の方へもアドバイスとしてよくお伝えしています。

集客目的の動画コンテンツマーケティングが難しい理由

もちろん、動画コンテンツの集客ツールとしての有効性は否定しません。事実、当社でも「YouTubeチャンネルを見た」とお問い合わせをいただく企業が年々増加しており、日々YouTubeが持つ影響力を実感しています。

しかしこれから動画コンテンツの活用を始める方にとっては、集客(認知拡大)という目的のためだけに動画の制作・配信を行うことが最善策とは限りません。

その最も大きな理由は、YouTubeで集客効果を出すには、動画のクオリティはもちろんのこと、一定以上の”コンテンツ量”が必要となるからです。

当社でも、上記のような集客に繋がる事例が増えだしたのはチャンネル運営を始めてから約2年後、200本ほどの動画を配信してからでした。

特にBtoCの商材を扱う企業の場合、競合も非常に多いため、たくさんの動画を作り続けて対抗していく必要性があります。しかし出だしからそこまでやり切ることは、特に中小企業や動画制作にそこまでのリソースを割けない企業の場合、かなり難易度の高い挑戦となります。

だからこそ、すでにアクセスや会員登録をしてくれている見込み顧客を購買者へと引き上げるための材料として、動画コンテンツを活用してみていただきたいのです。

接客のための動画コンテンツとは?活用方法の例

接客のための動画コンテンツとは?活用方法の例

では、具体的にどのような動画をどのようなシーンで活用すれば、高い接客効果が期待できるのでしょうか。

1.会員登録後のウェルカムメール、カゴ落ちメールに埋め込む

一つ目の方法は、越境ECサイトに会員登録をしてくれたユーザー宛に配信する「ウェルカムメール」や、商品をカートに追加した後決済までたどり着いていない会員へ配信する「カゴ落ちメール」に動画を埋め込むというものです。このときの動画は、自社ブランドの世界観やコンセプトを伝えるものが良いでしょう。文字だけで説明するよりも、コンセプトをイメージとして伝えることのできる動画のほうが、ユーザー側もより直感的に理解することができます。

2.商品詳細ページへ動画を掲載する

二つ目の活用方法は、商品詳細ページに動画を掲載するというものです。アクセス→サイト回遊→会員登録→購入のフローの中で、購入の直前にこの「商品詳細ページを閲覧する」というステップが必ずあります。

ここで最終的に購入するか否かを決めるユーザーにとって、一番知りたいことは「この商品は自分の悩みを解消してくれるのか」「自分のニーズを満たしてくれるのか」です。

その疑問に答える不安払拭コンテンツとして、動画活用は非常に有効です。

具体的には、「こんなお悩みの方にはこの商品がお勧め」という選び方を示す動画や、購入したお客様のインタビュー、商品のさまざまな使用・活用方法を紹介する動画などがこのステップに適しています。

リマーケティング施策としての動画コンテンツ

購入に至る基本フローの中で動画を活用することも重要ですが、実は離脱してしまったユーザー向けのリマーケティング施策としてYouTubeなどの動画コンテンツを活用することもできます。今回は離脱ユーザー向けの動画活用方法も2つほどご紹介します。

1.「商品の選び方がからない」を解消する

越境ECにおいて非常に多いのが、サイトを訪れたユーザーが「どの商品を選べばいいかわからない」と離脱してしまうパターンです。この場合は、商品の選び方を動画コンテンツ化し、それをリマーケティングバナーで呼び寄せたユーザーに視聴してもらう方法がお勧めです。こうすることで、ユーザーが商品の理解を深め、自分に合った商品にたどり着くことができるようになります。

2.「本物を扱っているかからない」「サイトの信頼性がからない」を解消する

同じくサイト離脱やカート落ち理由として非常に多いのが、例えばハイブランド品を扱う越境ECサイトの場合「本物を取り扱っているのかわからない」ケースや「本当に信頼できるサイトなのか?他にもっと良いサイトがあるのではないか」と信頼性が足りないケースです。

これらの場合は、ブランドやサイトの信頼性をアピールする動画を活用してリマーケティングを行います。例えば商品の製造工程や真贋チェック工程の紹介、実店舗の紹介や実際に購入したユーザーのインタビュー動画なども効果的です。

海外の動画コンテンツ活用例

アメリカの大手高級時計販売店「Crown & Caliber クラウン&キャリバー」では、取り扱い商品の真贋の見極め方法や実際に購入したユーザーのインタビュー動画をサイト内で紹介し、信頼性の担保とユーザーの不安払拭に努めています。

海外の動画コンテンツ活用例 Crown & Caliber

やるべきこととは理解していても、いざ越境EC運用を始めてみると、このようなサブコンテンツの拡充はどうしても後手に回ってしまいがちです。しかしTOPページ、商品詳細ページを充実させるだけでは、実際の売上にまで繋がらないケースがほとんどです。

ユーザー目線に立ち、動画を活用した接客に力を入れることは、競合と差をつけるポイントにもなるため、積極的に取り組むべき施策であると言えるでしょう。

実際に当社が支援させていただいた企業の多くも、このような不安払拭コンテンツ・選び方コンテンツを取り入れることによって売上の向上に繋がりました。

不安払拭コンテンツ・選び方コンテンツを取り入れることによって売上を向上

サイト制作・広告だけでは売れないのが越境EC

このように、YouTubeなどの動画コンテンツは、単に認知を広げるためだけではなく、ユーザーが購入まで迷わず進めるようアシストする機能や、購入のハードルを下げてユーザーに安心してもらうような機能を持たせることもできます。

これからYouTubeチャンネルを開設しようと考えている方や、動画コンテンツの活用方法に迷われている方は、ぜひ「サイト内でユーザーの態度変容を起こすためには、どのように動画を活用するべきか」を社内で議論・検討してみてください。

越境ECには、国内向けEC以上に「サイトを作っただけ・広告を回しただけでは売れない」という厳しい現実があります。どんなに魅力的な商品であったとしても、その魅力を効果的な形で海外ユーザーへ伝えられないと成果に繋がらないのが越境ECの難しさです。

そのためにも、動画活用などのコンテンツマーケティングを含む、ありとあらゆる施策に取り組んでいく必要があります。

なかなか越境ECで成果が出ない、海外売上が伸び悩んでいる。そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ当社へご相談ください。

越境EC・海外WEBマーケティングの世界へボカン
https://www.s-bokan.com/

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