ステルス値上げ実感率90%に到達、マクロミルが3,000人調査で消費者の受容性を分析

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2026年9月1日に値上げが実施された飲食料品は4,923品目に達し、年間で最多、前年同月と比較して約3倍※1の規模となりました。値上げの方法には、パッケージや内容量を変更せずに販売価格を引き上げる「通常値上げ」のほかに、販売価格を据え置きながら内容量や個数、サイズなどを削減して実質的に値上げする「ステルス値上げ」が存在します。今回のレポートでは、この「ステルス値上げ」に対する生活者の実感や受容性についての最新調査結果が公表されました。調査は、全国の18歳から79歳の男女3,000人を対象に、8月31日から9月1日にかけて実施されました。
主要なトピックス
今回の調査から明らかになった主要なポイントは以下の通りです。
- ステルス値上げの実感率は90%に達しており、気付くタイミングの1位は「店頭で手にしたとき」で55%、気付く商品ジャンルの1位は「スナック菓子」で60%となっています。
- 内容量「以外」で気になる点については、1位が「1個あたりのサイズ縮小」で、男性と比較して女性の方が敏感に反応しています。
- 値上げ市場において、【容量維持派】と【価格維持派】がほぼ拮抗しています。
- 企業の値上げ対策として、「許容できない」1位は「容器の底上げ・二重構造化」で6割に達しています。
調査結果の詳細
ステルス値上げ実感率は90%、気付くタイミング1位は「店頭で手にしたとき」55%、気付く商品ジャンル1位は「スナック菓子」60%
食品や日用品におけるステルス値上げを感じることがあるかという質問に対し、「非常に感じる」と回答した人が46.1%、「たまに感じる」と回答した人が44.0%で、合計すると90.1%に達しました。
ステルス値上げに気付くタイミングとしては、「店頭で手にしたとき」が最多で55.0%、次に「パッケージを開封したとき」が46.6%、「実際に食べている・使っているとき」が42.4%という結果になりました。9割という圧倒的多数がステルス値上げを実感しており、半数以上の人が購入前の店頭で商品を手にした際に変化を感じ取っていることが分かりました。
さらに、ステルス値上げに気付きやすい商品ジャンルについては、1位が「スナック菓子」で59.7%、2位が「チョコレート・クッキー・ビスケット」で49.4%、3位は「せんべい・米菓類」で36.7%となり、トップ3をお菓子類が独占する結果となりました。
【図表2】ステルス値上げに気付くタイミング(日常的に食品・日用品の買い物をする人2,713人/複数回答(3つまで)/上位5抜粋)
【図表3】ステルス値上げに気付く商品ジャンル(日常的に食品・日用品の買い物をする人2,713人/複数回答/上位10抜粋)
内容量「以外」で気になることは1位「1個あたりのサイズ縮小」で、男性よりも女性の方が敏感に反応
内容量の減少「以外」で、ステルス値上げだと感じる要素について調査が実施されました。
1位は「1個あたりのサイズ・厚みの縮小」で49.7%となり、特に女性は全年代で半数を超えており、敏感に反応していることが明らかになりました。続いて2位は「具材の減少」で37.2%、3位は「容器の底上げ・二重構造化」で33.5%でした。容器に関しては、男性の40代から50代、女性の40代で4割と高い数値を示しています。4位は「外から中身の量を見えなくする変更」で17.5%となり、若年層で高い傾向が見られました。5位は「原材料のグレードダウン」で14.2%という結果になりました。
【図表4】内容量の減少「以外」で、ステルス値上げだと感じること(日常的に食品・日用品の買い物をする人2,713人/複数回答/上位5抜粋)
値上げ市場において【容量維持】派と【価格維持】派が拮抗
日常的に購入する食品や日用品の値上げにおいて、価格と内容量のどちらを優先するかという質問が実施されました。「価格が上がっても、容量を維持してほしい」という【容量維持】派が53.0%、「容量が減っても、価格を維持してほしい」という【価格維持】派が47.0%と、ほぼ半々という結果が得られました。
【図表5】値上げ、【価格維持】と【容量維持】どちらを求めるか(日常的に食品・日用品の買い物をする人2,713人/単一回答)
企業の値上げ対策で「許容できない」1位は「容器の底上げ・二重構造化」で6割
企業が商品の価格維持を目的として仕様を変更する際、「許容できない」という厳しい意見が最も多く集まったのは「容器の底上げ・二重構造化」で59.6%でした。2位は「原材料のグレードダウン」で52.5%となり、高年代ほど高い傾向が見られ、70代は18歳から39歳の約1.8倍に達しています。3位は「具材の減少」で50.2%でした。また、7位の「キャンペーン・ポイント付与の削減・廃止」については、若い年代ほど許容度が低いことが判明しました。
【図表6】価格維持のための仕様変更で許容できないもの(日常的に食品・日用品の買い物をする人2,713)
まとめ
9月の飲食料品値上げが本年最多となる状況下で、生活者の9割が「ステルス値上げ」を実感していることが明らかになりました。約半数の消費者が店頭で変化を察知し、特に菓子類において顕著に現れています。価格重視派と容量維持派がほぼ拮抗している一方で、容器の底上げなど不透明な変更手法には6割の消費者が「許容できない」と厳しい視線を向けています。企業には誠実な価格戦略が求められているといえるでしょう。
※1 出典:帝国データバンク『「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年9月』
調査概要
調査主体:マクロミル
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:全国18歳から79歳の男女3,000人
割付方法:令和2年度国勢調査 10歳刻みの人口構成比(18歳から29歳はまとめ上げ)
調査期間:8月31日から9月1日
※本文の数値は小数点第2位で四捨五入しています。そのため合計が100%とならない場合があります。
出典元:株式会社マクロミル
