シニア・プレシニアのAI接客に対する意識調査、3人に1人が「抵抗なし」と回答 電通シニアラボ
株式会社電通ダイレクトと株式会社電通は、超高齢社会における社会課題の解決をテーマに活動する「電通シニアラボ」を調査主体として、「シニア・プレシニアの商品・サービス購買行動調査」を実施しました。この調査では、全国の50~79歳を対象に、直近3か月以内に通販や店頭で、宅食・ミールキット、健康食品・サプリメント、スキンケア化粧品などを購入した方々に対し、商品・サービス購入時の情報収集や意思決定の実態、さらにAIを活用した接客に対する受容性について調べられています。
調査期間は2026年6月19日から6月22日にかけて実施され、シニア・プレシニア層の購買行動とAIサービスへの期待が明らかになりました。
調査結果のポイント
AIによる接客への抵抗感について
調査によると、シニア・プレシニア層の3人に1人にあたる33.5%が、AIによる接客に対して「抵抗がない」と回答しています。一方、「抵抗がある」と答えた人は31.1%で、「抵抗がない」が「抵抗がある」を上回る結果となりました。最も多かったのは「どちらともいえない」の35.4%でした。
年代別に見ると、50代・60代では「抵抗なし」が「抵抗あり」を上回っていますが、70代では「抵抗あり」の方が高くなっています。
買い物をする際のAI接客に「抵抗がない」人の割合は、50代では39.2%、60代では34.8%、70代では26.0%と、年齢が上がるにつれて減少する傾向が見られます。
一方、「どちらともいえない」と答えた人の割合は、50代が33.6%、60代が35.4%、70代が37.4%と、年代が上がるほど増加する傾向にあります。
性別・年代別の違い
性別・年代別で見ると、AIによる接客に「抵抗がない」と答えた男性は38.0%であるのに対し、女性は29.3%にとどまりました。
50代では男女ともに「抵抗がない」が「抵抗がある」を上回っていますが、60代では男女差が見られるようになります。
男性全体では38.1%がAI接客に「抵抗がない」と回答していますが、女性では29.3%にとどまっています。特に70代女性は40.3%が「抵抗がある」と回答しており、調査対象の中で最も抵抗感が強い層となっています。
AIに期待するサービス内容
AIによる接客に期待するサービスについては、「個別最適レコメンド」が22.2%で最も多い結果となりました。次いで「対話・相談・有人連携」が19.8%となっています。
年代別で見ると、50代では29.3%、60代では21.8%が「個別最適レコメンド」を最も多く挙げており、いずれの年代でも最多となっています。一方、70代では同項目が13.9%にとどまり、50代との間に15.4ポイントの差が生じています。
70代で最も多かったのは「対話・相談・有人連携」の24.5%で、全体の19.8%を4.7ポイント上回っています。これらの結果から、50代・60代は自分の好みや傾向を踏まえた商品提案をAIに求めているのに対し、70代は迷った時に相談できる相手をAIに期待する傾向があることがわかります。
なお、この分析は回答者3,600人のうち、AIに対するニーズが未形成の層やAI不信に該当する回答を除いた1,351人から出現率を算出しています。
購入の決め手となるメディアの違い
購入の決め手となるメディアは、消耗品と耐久財で異なることが明らかになりました。
消耗品カテゴリーでは、「店頭のPOP・ポスター・看板・サイネージ・リーフレット」が20.8%で最も多く、次いで「家族・友人・知人からのおすすめ」が15.7%、「ECモールのクチコミやレビューサイト」が15.3%と続いています。
一方、耐久財カテゴリーでは、「テレビ番組(地上波)」が19.5%で最多となり、次いで「ECモールのクチコミやレビューサイト」が16.0%、「インターネット記事」が14.8%となっています。耐久財では上位3位のうち2つを第三者情報が占めており、購入前に第三者の評価や体験談を確認する傾向がうかがえます。
調査担当者による分析
調査担当者は、AIによる接客に「抵抗がない」人の割合が50代で39.2%と、70代の26.0%を大きく上回っていることを指摘しています。このことから、プレシニア層がAIを活用した新しい購買体験の担い手として中心的な役割を果たす可能性があると分析されています。
また、期待するサービス内容にも年代差が表れています。50代・60代は「個別最適レコメンド」を最も多く挙げており、自分の好みや傾向を踏まえた提案を求めています。一方、70代で最も多かったのは「対話・相談・有人連携」であり、目当ての商品が見つからない時や迷った時に相談できる相手をAIに期待しています。
同じシニア・プレシニア層でも、AIに求める役割は年代によって異なることから、企業には一律の自動化ではなく、年代ごとの期待に応じた接客設計が求められると指摘されています。
調査概要
今回の調査は以下の概要で実施されました。
調査目的は、シニア向け商材のターゲット層となる50代~70代を中心に、情報接触から実際の購買に至るまでのカスタマージャーニーを詳細に把握し、購入チャネルに求められる役割や購入判断期間、検討時に参考にする意見・人物などを深堀りして、シニア消費者の購買の型を明らかにすることです。
対象エリアは日本全国で、対象者は50~79歳の男女のうち、直近3か月以内に通販または店頭で、宅食・ミールキット、健康食品・サプリメント、スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、育毛剤・白髪染め、健康家電・機器、健康ウェア・サポーター、美容家電・機器のいずれかを購入している方となっています。なお、フリーマーケット・オークションサイトでの購入者は除外されています。
サンプル数は3,600人で、人口構成比に合わせてウエイトバック集計が実施されています。調査手法はインターネット調査で、調査期間は2026年6月19日から6月22日まで、実査委託先は楽天インサイト株式会社です。
なお、本調査における構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
※本調査では、シニアを60歳以上、プレシニアを50歳以上60歳未満と定義しています。
※AIによる接客とは、買い物をする際、AIチャットボットやAIオペレーター、AIによるおすすめなど、AIが接客やサポートを行うことを指します。
※対話・相談・有人連携とは、買い物時の相談相手になる、複雑なやりとりに対応する、オペレーターへの自動連携ができることなどを指します。
出典元:株式会社電通ダイレクト プレスリリース
