クラシル、販促費の自動仕訳とROI最適化を実現する「販促管理Agent」を提供開始

クラシル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:堀江裕介氏)は、メーカー・卸・小売企業向けに展開するAIエージェント「Kurashiru AI OS」において、新たに販促費の自動仕訳とROIの最適化を実現する「販促管理Agent」の提供を開始したと発表しました。

本機能では、取引先ごとに異なる販売条件やリベート条件と、毎月の請求データをAIが自動的に照合・仕訳する仕組みが実現されています。従来、担当者の手作業と経験に依存していた、または概算計上しかできていなかった仕訳業務を自動化し、販促費の可視化からROI最適化までを総合的に支援するということです。

日本の販促費市場は年間15兆円規模、背景にある課題とは

日本における販促費の市場規模は、食品や日用品を中心に年間15兆円にのぼると言われています。食品・消費財メーカーにとって、販促費は予算の中でも大きな割合を占める重要な費目となっています。しかしながら、その投資対効果については十分に定量的な計測がなされておらず、経験と概算に頼った配分が続いてきたという課題がありました。

このような状況が生まれる要因として、販促費の見積から請求までのやり取りが属人化している点が挙げられます。条件は取引先ごとに個別に取り決められており、請求のフォーマットも統一されていません。そのため照合と仕訳は、各担当者の暗黙知と手作業に依存してきました。また、仕訳と最適化では必要となるデータも異なるため、最適化に必要なデータが十分に蓄積されてこなかったという問題もあります。

労働力不足と採用難が進む現在、この業務を各担当者に依存し続けることは持続が困難になっています。

クラシル株式会社では、レシピサービス「クラシル」を通じて蓄積したレシート購買データと食品業界との接点を活かし、この課題に取り組むべく「販促管理Agent」の提供をKurashiru AI OS上で開始しました。

※株式会社レイヤーズ・コンサルティングの開示情報における2020年の推定値に基づくとのことです

「販促管理Agent」の主な機能

見積書や請求書の非構造化データをAI-OCRで構造化

取引先と取り決めた販売条件・リベート条件(販売実績に応じてメーカーが取引先に支払う割戻金)の見積データと、毎月届く請求データを取り込むことができます。紙・FAX・PDFなどの非構造化データであっても、複数のマルチモーダルLLMやMLモデルを統合した信頼度スコア付きのAI-OCRシステムを用いて構造化を行います。

照合と自動仕訳

見積と請求内容を突き合わせて、販促費を名目ごと(チラシ掲載、店頭陳列、値引き原資など)に自動で仕訳する機能が搭載されています。

ROIの自動算出

店頭での実売データやクラシルが保有するレシート購買データなどを取り込み、販促に依らないベースラインと増分売上(リフトアップ売上)を分割します。そのうえで、名目ごとに投下した販促費と、それによって増加したリフトアップ売上を算出し、ROIを計算します。

ホーム画面
ホーム画面
ROI分析画面
ROI分析画面
改善提案画面
改善提案画面

サービスの特徴

属人化した業務の自動化を実現

条件照合と仕訳は、従来、担当者の経験に依存する膨大な手作業が必要な業務でした。本サービスではこの工程を自動化することで、担当者の作業負荷を大幅に軽減することができます。

きめ細かい粒度でのROI比較が可能

小売チェーンごと、商品ごとといった詳細な単位で販促費の内訳やROIを比較することができます。個別施策の評価にとどまらず、販促費全体の配分見直しにも活用することが可能です。

業界特化のオントロジー・AI-OCR・名寄せアルゴリズムを採用

食品・消費財業界の業務フローを表現するオントロジー(意味や関係性も含めたデータモデル)、手書き・かすれ文字にも対応する独自AI-OCRシステム、レシート等の正解データセットで学習した商品名の名寄せアルゴリズムを組み合わせています。従来は人の目視に頼っていた、フォーマットが統一されていない帳票等の非構造化データを、そのまま扱える点が特長となっています。

「Kurashiru AI OS」とは

「Kurashiru AI OS」は、メーカー・卸・小売企業に特化したAIエージェントです。企業内に分散する構造化データ・非構造化データを、業界の商習慣を踏まえた意味づけ(オントロジー)によって横断的に扱い、複雑な判断を伴う業務の効率化と意思決定の迅速化を支援します。既存の基幹システムを置き換えるものではなく、既存システムと連携しながら機能する点も特徴です。

今後の展望について

クラシル株式会社では「Kurashiru AI OS」において、「販促管理Agent」を起点として、商品マスタの自動管理、広告費と販促費を横断したマーケティング投資の分析、営業活動のAI支援へと機能を順次拡張していく方針を示しています。

業務が自動で回るほどデータが蓄積され、AIエージェントの精度が高まります。同社はこの循環を、メーカー・卸・小売にまたがるサプライチェーン全体で実現し、産業全体の生産性向上に貢献していくとしています。

会社概要

社名:クラシル株式会社(英文:Kurashiru, Inc.)

代表取締役社長:堀江裕介

設立:2014年4月

所在地:〒108-0023 東京都港区芝浦3丁目1-1 msb Tamachi 田町ステーションタワーN 23階

事業内容:レシピ動画プラットフォーム「クラシル」、節約アプリ「レシチャレ」の運営、AIエージェント「Kurashiru AI OS」など

出典元:PR TIMES

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