広告運用のPDCA、十分に機能している企業はわずか5.6% イルグルムが516名対象の調査結果を発表

株式会社イルグルム(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役:岩田 進)は、広告のインハウス運用を行っている企業の経営層から現場の担当者まで合計516名を対象として、広告運用におけるPDCAサイクルの実態およびAI活用に関するインターネット調査を実施しました。

今回の調査により、多数の企業が広告の改善活動に取り組んでいるものの、実際には改善のサイクルが十分には機能していない状況が明らかとなりました。さらに、AI活用に対する期待と実際の活用状況との間には、依然として大きな隔たりが存在することが判明しています。これらの調査結果から、PDCAサイクルが停滞する要因とAI活用が進展しない背景には、共通した構造的な課題が横たわっていることが示されました。

調査実施の背景

近年における事業会社の広告運用では、複数の目的や複数のチャネルを並行して運用することが一般的となっており、運用環境は複雑さを増しています。今回実施された調査においても、1社あたり平均で2.2種類の目的を持ち、平均2.3媒体のチャネルを並行運用している実態が明らかになりました。加えて、最も多くの時間を費やしている業務としては、クリエイティブの制作・改善、広告の入稿・設定作業、データの集計・レポート作成といった作業系の業務が合計で64.7%を占めており、分析や施策の立案に十分な時間を確保することが困難な状況であることがうかがえます。

その一方で、広告運用においては、要因分析や改善提案といった領域においてAI活用への期待が高まっています。しかし現場では、業務の属人化やデータの分断などが原因となり、改善サイクルそのものを回すことが難しい状況も見受けられます。こうした背景を踏まえて、本調査では、インハウス広告運用における改善サイクルの実態と、AI活用の現状および課題を明確にすることを目的として調査が実施されました。

調査結果の詳細

広告運用の改善サイクルが「十分に回っている」と回答した企業は5.6%に留まる結果に

広告運用において、改善サイクル(計画→実行→検証→改善)が「十分に回っている」と回答した企業の割合は、わずか5.6%という結果になりました。その一方で、「あまり回っていない」「ほとんど回っていない」と回答した企業は合計で51.6%に達しており、広告運用における改善サイクルが十分に機能していない実態が浮き彫りとなりました。

改善サイクルの実態

改善が進展しない背景には、スキル・時間・データに関する構造的な課題が存在

広告運用における改善サイクルが十分に回らない理由として挙げられたのは、「分析できる人が限られている」が23.4%、「分析する時間がない」が21.9%、「データが散在していて集約できない」が17.8%という順位になりました。改善が進まない背景には、スキル・時間・データという各側面において、構造的な課題が存在していることが明らかとなりました。

改善が進まない理由

AIに期待される役割と、実際に活用されている領域にはギャップが確認される

広告運用においてAIに期待する役割としては、「効果データの自動分析」が54.7%、「示唆出し」が50.0%と上位を占めました。その一方で、実際にAIを活用している業務内容は、「広告文・クリエイティブの作成」が31.8%、「レポート・報告資料の作成」が31.0%、「データの集計・整理」が30.6%が中心となっており、期待されている判断支援の領域と、現状における活用領域との間にギャップが見られる結果となりました。

AIに期待する役割と活用実態

調査結果から得られた考察

本調査から明らかになったのは、多くの企業において、広告運用のPDCAに取り組む意向は高いレベルにあるものの、実態としては運用環境の複雑化が改善の足かせとなっている状況です。実際に、改善が進まない理由の第1位が「分析できる人材の不足(23.4%)」であることから、高度な判断業務が特定の担当者に集中してしまい、リソースの逼迫がサイクル全体の停滞を招くという「属人化の構造」が見て取れます。

また、AI活用への期待が「判断支援」に寄せられているにもかかわらず、現状は「作業支援」に留まっている点は、データ整備やプロセス整理といった受入基盤の不足を示唆しています。インハウス運用の継続的な成長を実現するには、個人のスキルに依存するのではなく、組織として分析から改善までを完結できる仕組みの構築が急務であると考えられます。

株式会社イルグルム 代表取締役 岩田 進氏のコメント

今回の調査結果は、現場が抱える「人の力だけでは回しきれない」という切実な課題を反映しています。複数チャネル・複数目的での運用が一般化し、業務負荷が限界に達している今、場当たり的な改善ではなく、データ把握から課題整理、要因分析、打ち手検討までを分断なくつなげる「環境づくり」こそが、インハウス運用の成否を分ける鍵となります。当社は、この構造的な課題を解決し、AIを最大限に活かせる改善環境の整備を通じて、企業のインハウス広告運用を支援してまいります。

調査の概要

調査テーマ:広告運用におけるPDCAの実態とAI活用
調査期間:2026年3月6日から同年3月9日
調査対象:広告をインハウス運用する企業の担当者・責任者・経営者
有効回答数:516名
調査方法:インターネット調査

株式会社イルグルムの会社概要

大阪本社:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田2-2-22 ハービスENTオフィスタワー8F
東京本社:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-2-1 X-PRESS有楽町12F
代表者:代表取締役 岩田 進
設立:2001年6月4日
事業内容:マーケティングAI事業、コマースAI事業

※本記事は株式会社イルグルムのプレスリリースより転載しております。

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