博報堂DYとARROVAがインゲーム広告調査を実施、購買意欲喚起とクチコミ拡散に高い効果

株式会社博報堂DYホールディングス(東京都港区、代表取締役社長:西山泰央)と株式会社ARROVA(東京都渋谷区、代表取締役社長:河合佑介)は、全国の15歳から49歳までの生活者3,000名を対象として、ゲームやメタバースのサービス内に掲載される広告に関するメディア効果、及び現状の生活者の意識や動向を把握することを目的とした「インゲーム広告調査」を実施しました。

本調査の結果から、ゲームやメタバース空間のコンテンツ内に表示される広告が、生活者の購買意欲を喚起し、コミュニティ内でのクチコミ拡散を強く促進することが判明したということです。両社は、企業のマーケティング施策のヒントとなる主要な調査結果を公開しています。

インゲーム広告調査の主な結果

インゲーム広告の認知度について

「スマホゲーム」「ゲーム系メタバース(RobloxやFortniteなど)」「ソーシャルVR(VRChatなど)」それぞれの利用ユーザー(全国15歳から49歳の男女3,000名)を対象として、ゲーム内広告(インゲーム広告※1及びアウトゲーム広告※2)を見たことがあるかを調査したところ、インゲーム広告の認知度(「確かに見たことがある」と「見た気がする」の合計)は「スマホゲーム」と「ソーシャルVR」のユーザーにおいて約8割、「ゲーム系メタバース」ユーザーでは約5割という結果となり、インゲーム広告の高い存在感が確認されました。

※1 ゲームやメタバースなどのサービスにおいてコンテンツ本編の空間内に配置された広告の総称です。壁や看板、建物に表示される広告や、キャラクタースキン、乗り物、アイテムの形態を取る企業やブランド広告、企業やブランドによるオリジナルワールドやイベント広告などが分類されます。

※2 ゲームやメタバースなどのサービスを起動している際に、コンテンツとは切り離された画面やシーンに掲載される広告の総称です。ゲームの起動時やロード中のポップアップウィンドウ広告、ゲーム内で動画を見るとアイテムや通貨がもらえるリワード広告、ゲームのメニュー画面やロビーのバナー広告、ゲームプレイ中のバナー広告、ゲームプレイ中のポップアップウィンドウ広告、ステージ切り替え時の広告が分類されます。

インゲーム広告が生み出す深い態度変容

広告接触後の態度変容において、インゲーム広告は従来のデジタル広告と同等以上の効果を示しており、特に「ソーシャルVR」においては知人への高い拡散率が確認されたとのことです。

態度変容に関する調査結果

広告接触後の購買喚起度においても同様の傾向が見られ、「ソーシャルVR」の「空間の壁や看板、建物に表示される広告(11.3%)」は全セグメント中で最大となり、「従来のデジタル広告」の「アプリ内のバナー広告(6.8%)」の約1.7倍のスコアを示しました。

購買喚起度に関する調査結果

インゲーム広告の高い受容性

ゲームコンテンツ内の壁や看板に表示される広告に関して、「しつこい・不快」と感じるユーザーの割合は、「スマホゲームユーザー」で11.3%となり、一般的なアプリ起動中のポップアップ広告(19.4%)を大きく下回りました。不快感を示す割合は「ゲーム系メタバースユーザー」で11.2%、「ソーシャルVRユーザー」では10.0%にとどまりました。空間配置型の広告は、アプリ起動中のポップアップ広告と比較して、ゲームプレイを中断させないためユーザーに受容されやすいと考えられます。

広告の受容性に関する調査結果

また、プレイを中断しない要素に加えて、ゲームユーザーごとにインゲーム広告の受容性の要因が確認されました。「スマホゲーム課金ユーザー」では「ゲームの世界観に合っている広告なら表示されてもよい」への同意率は65.7%となり、世界観とマッチしている広告を受容しやすい傾向が見られました。「ゲーム系メタバース課金ユーザー」では「ゲーム運営が続くなら広告があってもよい」への同意率は66.7%と高く、無料プレイ文化を支える広告モデルへの理解が深いことが確認されました。「ソーシャルVR課金ユーザー」では「広告を見ることでアイテムや通貨がもらえるのはよい仕組みだ」への同意率は66.5%です。また「世界観に合っているならよい」への同意が65.8%と高く、文脈適正が受容の鍵となることが示唆されました。さらに、全体の傾向として、ゲーム内での課金経験者は広告への受容性が高いことが認められました。

受容性の要因に関する調査結果

インゲーム広告に接触する生活者のペルソナ像

インゲーム広告に接触している生活者についてデモグラフィックや行動様式の分析を行ったところ、「スマホゲーム」「ゲーム系メタバース」「ソーシャルVR」ごとに明確なペルソナの違いが確認されたということです。

スマホゲーム内広告接触層

スキマ時間にゲームをサクッと楽しむ若年男性会社員が中心です。SNSの閲覧頻度は高いものの、SNSの情報からの購買傾向は高くなく、マスメディアの影響を受けやすいユーザー層です。

スマホゲーム内広告接触層のペルソナ

ゲーム系メタバース内広告接触層

RPGやアクションなどを好み、気分転換やストレス解消を目的とする学生や子持ち社会人が中心です。商品購買において店頭やデジタル広告がきっかけになりやすい傾向があります。

ゲーム系メタバース内広告接触層のペルソナ

ソーシャルVR内インゲーム広告層

VRやAIなどテクノロジーに強く、戦略系のゲームを好む20代後半男性寄りです。トレンドや情報を自分で拾って動き、配信や投稿にも前向きなクリエイター気質があります。

ソーシャルVR内インゲーム広告層のペルソナ

総括と考察

ゲーム空間におけるインゲーム広告は、従来のデジタル広告と同様の認知度を有しながら「しつこい・不快」と感じる割合も低く、広告接触後には購買喚起度の向上及びクチコミの拡散も期待できるメディアであることが本調査で確認されました。一方で、インゲーム広告は新興メディアであることから、従来のデジタル広告に比べてリーチボリュームが少なく、効果計測手法も未成熟であるといった課題が多いのも事実です。そのため、利用に際しては従来のデジタル広告との併用によるリーチボリュームの確保や、ブランドリフト調査の実施による効果測定など、課題を補完する運用が推奨されます。しかし、今後インゲーム広告の市場拡大に伴い、これらの課題が解消されることで、メディアとしての重要性はより高まっていくものと考えられます。博報堂DYグループ及びARROVAでは、そうした将来を見据え、今後も研究及びサービスの実装に積極的に取り組んでいくとしています。

調査概要

調査方法:インターネット調査
調査時期:2026年1月
調査地区/対象者:全国の15歳から49歳の男女
調査機関:株式会社マクロミル
有効回収サンプル数:事前スクリーニング調査(50,000サンプル)、本調査(3,000サンプル)
分析:エム・アール・エス広告調査

※集計結果は事前スクリーニング調査結果出現率により算出されています。

N数について
N=50,000:スクリーニング調査で聴取したサンプル数
N=3,000:本調査での有効回答サンプル数

出典元:株式会社博報堂DYホールディングス

Amazon Payを取り巻くEC決済の動向と実態