
一般財団法人日本ファッション協会が運営するファッション情報サイト「スタイルアリーナ(style-arena.jp)」が、おしゃれに敏感なZ世代の購買行動を解明するため、渋谷エリアにて街頭インタビュー調査を実施しました。
Z世代の購買行動については、一般的に「オンラインファースト」「タイパ重視」「スマホで完結」といったキーワードで語られることが多くなっています。
しかし、同サイトが渋谷の街頭でファッション感度の高いZ世代78名に実際にヒアリングを行ったところ、従来の一般論だけでは説明しきれない特徴的な輪郭が明らかになったということです。
重要なポイントは、POSデータやオンライン上では把握できない「決定」に至る前段階にある「迷い」の実態と、購買行動の背後に存在する「明確な動機」を理解することだとしています。
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「気分が上がるか」
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「明日もまた頑張れるか」
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「誰と過ごす瞬間に価値を感じるか」
同調査によると、彼女たちの消費活動は、感情に深く根ざした「エモ消費」と呼べるものです。ただし、その内実は決して一様ではありません。「エモ消費」の背景にある動機を深く掘り下げていくと、いくつかのタイプに分類できるのではないかという仮説が浮かび上がってきたとのことです。同サイトでは、渋谷で出会った78名へのインタビューデータを通じて、その実態を解き明かしていくことにしたということです。
この記事の目次
調査概要について
調査時期:2026年2月2日(月)、3日(火)、6日(金)、11日(水・祝)
調査手法:街頭インタビュー調査
調査地点:渋谷エリア
調査対象:おしゃれなZ世代の女性78名
調査項目:今、あなたが一番お金や時間をかけていることは?/気になったきっかけは?/迷う瞬間は?/買って(お金をかけて)よかったと思う基準は?など
調査実施機関:スタイルアリーナ(style-arena.jp)
「迷い」の背景にある「お金を使った後のイメージ不足」
発見・検討・購入というプロセスが途中で止まってしまう要因は、価格の比較検討だけではないということです。
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「今の自分に本当に必要か」
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「使うシーンを想像できるか」
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「後悔しないか」
購入後の自分の気持ちが具体的にイメージできない場合、その「迷い」が購買のブレーキとして働くとのことです。彼女たちは動機が明確であるがゆえに、心から納得できなければ判断を保留するとしています。
同調査では、「迷い」の本質を追究し続けることが、ブランドと消費者との距離を近づける重要な鍵となるとしています。
ファッション感度の高いZ世代のリアルな声から浮かび上がった4つの動機
78名へのインタビュー内容を詳細に分析した結果、購買行動の根底にある動機は4つのカテゴリーに分類できることがわかったということです。彼女たちにとって消費行動とは、欲しいものを手に入れる単なる行為ではなく、自分自身の状態を整え、明日を頑張るための「エネルギー補給」として機能しているとのことです。
今日を乗り切るための「コンディション調整」
自分自身のコンディションを一定レベルに維持することを目的とした消費活動です。「贅沢」という位置づけではなく「必要経費」として認識されている点が大きな特徴といえます。
「ネイルは目に見えるところなので、モチベを左右する。美容系は変えれて月1回だから惜しまずに使います」(24歳・美容師)
自分を肯定するための「ベストチョイス」
自分自身へのご褒美や、自分を認めるためにお金を投じる消費です。「この選択をした自分を好きでいられるか」という納得感が、購買行動のトリガーとなっています。
「好きなものを我慢せずに食べることはストレスにならず、むしろプラス。満足感」(23歳・会社員)
新しい自分に出会うための「センスアップデート」
未知の場所へひとり旅に出かける、新しい色味のリップにチャレンジしてみるなど、未知なる体験や挑戦を通じて「新しい自分」に出会うことがモチベーションとなる消費です。
「フルートを吹きに行ったり、アニメを見たり、美味しいものを食べに行ったり。新しい発見があると嬉しい。」(24歳・美容師)
明日への活力を生む「リレーション構築」
友人や推しのコミュニティとの時間、共有体験にお金を使う消費活動です。準備段階から余韻に浸る時間まで、広い時間軸のすべてに価値を見出しています。
「ライブでパワーを感じられて元気になる。友達と参戦服を話す準備時間も楽しい」(22歳・アイリスト)
まとめ
同調査では、動機が明確であるからこそ、違和感に対する感度も非常に高くなっているとしています。なぜ購入をやめたのか、何がしっくりこなかったのか。その答えは、数字を集計するだけでは見えてこないということです。
「エモ消費」と一言でまとめてしまうことは簡単です。
しかしながら、今回のインタビュー調査が明らかにしたのは、同一の商品やサービスであっても、人によって求める「動機」が異なるという事実だとしています。
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コンディションを整えたい人
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自分を肯定したい人
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感性をアップデートしたい人
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誰かとの繋がりに価値を感じる人
同じ「気分が上がる消費」であっても、その根底にある動機は4つのタイプに枝分かれしています。忖度のないファッション感度の高いZ世代の、ひとりひとりのリアルな声にこそ真の価値があるとしています。
78名それぞれの迷いから消費動機まで、判断のプロセスを記録した生データには、ブランドや施策のヒントが隠されているかもしれないということです。
スタイルアリーナ(日本ファッション協会)について
日本ファッション協会は、1990年4月4日、通商産業大臣の設立許可を受けて、企業や団体をはじめ各地商工会議所などの幅広い支援を得て、財団法人として発足しました。
スタイルアリーナ(style-arena.jp)は、「東京のストリートファッション」をテーマとして2002年6月よりスタートしたファッション情報サイトです。日本の躍動的なファッション、すなわち生活文化を、アジアをはじめとして広く世界に向けて発信していくことを目的として、一般財団法人日本ファッション協会が企画・運営を行っています。
スタイルアリーナでは、今後もZ世代の美容・ファッションに関するリアルなトレンドを追跡し、マーケティングや商品開発のヒントとなる調査を継続的に実施していく予定だということです。
出典元:一般財団法人日本ファッション協会













