AI活用の成功率19.2倍の差、データ統合の有無が明暗を分ける―シナジーマーケティング調査

シナジーマーケティング株式会社(大阪市北区、代表取締役社長 兼 CEO:奥平 博史)が、顧客データ活用に携わるビジネスパーソン1,000名を対象とした「企業のデータ資産利活用に関する実態調査2026」を実施し、その結果を発表しました。

AI技術の活用が急速に広がる中、「投資に対する十分な成果が得られない」という問題が表面化しています。今回の調査結果によると、AI活用によって売上増加やコスト削減といった具体的な効果を感じている企業は全体のわずか25.9%にとどまることが判明しました。さらに詳細な分析を行ったところ、AI活用の成否を決定づける最も重要な要因は「ツールの性能」ではなく、基盤となる「顧客データの統合・整備状況」であることが明確になりました。

調査結果のハイライト

データ統合の有無で、AI活用の成功率は19.2倍の差

AI活用において具体的な成果(売上増加や予測精度の向上など)を実感している企業の割合は、データの一元管理を実現できている層では68.9%に到達しています。これに対し、データ統合に未着手の層ではわずか3.6%にとどまっており、成功率において19.2倍という圧倒的な格差が発生しています。高性能なAIという「エンジン」が存在しても、燃料に相当する「データ」が整備されていなければ機能しないという構造が、統計的にも裏付けられる結果となりました。

データ統合とAI活用成功率の関係

約9割の企業が「高度な分析以前」の整理段階で停滞

顧客データを「すぐにAI活用できる状態にある」と回答した企業はわずか8.8%でした。また、データ統合が完了している企業も11.9%にとどまる結果となりました。DXやAI活用に関する議論が高度化している一方で、約9割の企業が基盤整備が追いついていない「整理フェーズ」で足踏みしている実態が浮き彫りになりました。

顧客データの整備状況

最大の障壁は「専門スキルを持つ人材」の不足

データ整備が進まない要因として最も多く挙げられたのは、「専門スキルを持つ人材の不足」(34.4%)でした。特筆すべきは、データ統合に「一部着手」している企業においては48.8%が人材不足を課題として挙げており、プロジェクトの途中段階で実務的な障壁に直面している構造が見受けられます。

データ整備が進まない要因

成功企業が重視する「守り」と「使いやすさ」

AI活用で成果を実現している企業は、今後の課題として「高度なセキュリティ体制(58.3%)」や「ツールの使いやすさ(36.3%)」を、未成功企業の約2倍の割合で重視していることがわかりました。成果を出し始めた企業ほど、単発的な検証ではなく「継続的に運用できる環境づくり」へと視点がシフトしているのが特徴的です。

成功企業が重視する要素

調査設計担当者のコメント

クラウド事業部 マーケティングプロデューサー 和田 直之氏

同社クラウド事業部 マーケティングプロデューサーの和田 直之氏は、「AI活用がブームから実務フェーズへと移行する中で、『なぜ自社だけ成果が出ないのか』という切実なご相談をいただく機会が激増しています。本調査で明らかになった『成功率19.2倍の格差』という結果は、AIというエンジンの性能以上に、その燃料となるデータの整備状況がいかに決定的であるかを物語っています。多くの企業が高度な分析を急ぐあまり、足元のデータ統合を後回しにしていますが、それは砂上の楼閣を築くようなものです。2026年、データを『単なる情報の蓄積』で終わらせるか、収益を生む『動的な資産』へ昇華させられるか。この分水嶺を越えるための基盤づくりこそが、企業の生存戦略そのものになると確信しています」とコメントしています。

まとめ 2026年、競争力を分けるのは「データの基礎体力」

AI活用の成否を決定づけるのは、プロンプト技術や最新ツールの導入ではなく、次の3つの要素であることが示されました。

  • データ統合による一元管理:AIを正しく機能させるための「質の高い燃料」の確保
  • スキル不足を補う運用設計:属人化を防ぎ、プロジェクトを止めない体制構築
  • 高度なセキュリティ体制:成果を継続させ、信頼を担保するためのインフラ

これらが揃って初めて、データは収益を生む「資産」として機能するということです。

よくある質問(FAQ)

Q. AI活用で成果を出している企業はどれくらいですか?

本調査では、AI活用によって売上増加やコスト削減などの成果を実感している企業は25.9%でした。

Q. AI活用の成功率はデータ統合によって変わりますか?

はい。本調査では、顧客データの一元管理が完了している企業ではAI成功率が68.9%に達しました。一方、データ統合に未着手の企業では3.6%にとどまり、成功率に19.2倍の差が確認されました。

Q. 企業でAI活用が進まない理由は何ですか?

最も多い理由は「専門スキルを持つ人材の不足(34.4%)」です。特にデータ統合プロジェクトの途中段階で課題になるケースが多く見られます。

Q. AI活用で成果を出している企業は何を重視していますか?

成功企業は以下の環境整備を重視しています。

  • データ統合による一元管理
  • 高度なセキュリティ体制
  • ツールの使いやすさ
  • 継続運用できる体制

調査概要

調査期間:2025年12月25日〜12月26日
調査方法:インターネット調査
調査対象:顧客データ活用に関与するビジネスパーソン(全国20-69歳男女)
有効回答数:1,000名

出典元:シナジーマーケティング株式会社

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