
マーケティング支援事業を展開する株式会社ネオマーケティング(東京都渋谷区)が、2025年12月1日(月)から12月4日(木)の4日間にわたり、日本と韓国の20歳から49歳までの女性を対象として、「ヘアケア」に関する調査を実施しました。調査はMAKE OPINION社が提供するインターネットリサーチプラットフォームを用いて行われました。
この記事の目次
- 1 調査実施の背景
- 2 調査概要
- 3 調査結果の主なトピックス
- 4 詳細な調査結果
- 4.1 過去1か月のヘアケア支出額は韓国が圧倒的に高い水準
- 4.2 今後ヘアケアにかけるお金の見通しは両国で7割から8割が「現状維持」または「これまで以上」
- 4.3 日本では若干「今の仕上がり」が重視され、韓国では「将来の髪や頭皮の健康」が重視される
- 4.4 日本も韓国も「ヘアケア製品」「美容室での施術」が高い傾向。韓国は全体的にお金をかけており、「サプリメント」「頭皮ケア用品」の需要も高い
- 4.5 ヘアケア製品・美容室施術・ヘアケア家電は「今寄り」、サプリメント・頭皮ケアは「将来寄り」
- 4.6 ヘアケアは「安さ・コスパ」「自分に合う実感」「持続性」が重視される傾向。韓国は日本よりも多面的にヘアケアを評価する
- 4.7 今の仕上がりを重視する人は「自分に自信を持てる」「すぐに効果を実感できる」「周囲からの印象を良くしたい」「身だしなみ」を広く重視
- 4.8 将来の健康を重視する人は「将来も髪や頭皮を健康に保ちたいから」を最も重視する
- 4.9 お金をかけない理由の大半は「お金」と「家計の余裕」
- 4.10 今後の投資先について、日本は「即効性」重視、韓国は「将来の健康」重視
- 4.11 ヘアケア商品を選ぶ基準は日本と韓国で大きく異なる。日本は「購入の利便性」、韓国は「製品の信頼性」を重視
調査実施の背景
コスメに対する関心度が高い日本と韓国において、特に韓国のコスメ製品は日本でも頻繁に利用されています。両国は地理的に近い関係にあることから、日韓両国のコスメ市場をターゲットとするメーカーも多数存在しています。それぞれの国における消費行動に類似点があるのか、あるいは異なる傾向が見られるのか、企業が両国の共通点や相違点を把握することで、より効果的なマーケティング展開が可能となります。
コスメの中でも「ヘアケア」というカテゴリは、コスメアイテムに留まらず、家電製品、美容室での施術、リラクゼーション施術など、非常に幅広い領域を含んでいます。ヘアケアに着目することで、日本と韓国における消費行動の違いが明確になると考えられます。今回の調査では、ヘアケアについて「月間支出額と重視するポイント」「現在に対するケアと将来に対するケア」「投資判断の要因や阻害要因」「今後の投資意向とブランド選定視点」について調査が実施されました。
調査概要
調査の方法:インターネットリサーチ
調査の対象:日本と韓国において、過去6か月間でヘアケア製品にお金を使った経験がある20歳から49歳の女性
有効回答数:各国300名ずつ、合計600名
調査実施日:2025年12月1日(月)から2025年12月4日(木)
調査結果の主なトピックス
月間支出額は韓国が日本を大きく上回る結果に
ヘアケアに対する月間支出額の平均は、日本が約4,100円であったのに対し、韓国では約8,800円となり、両国間で非常に大きな差が見られました。今後の支出額の増減予定に関しては、両国共通して7割から8割の回答者が「現状維持」もしくは「これまで以上にかけたい」と回答しており、支出額には違いがあるものの、毎月継続的な支出が行われている状況がうかがえます。
現在お金をかけているカテゴリを見ると、全体的に日本と比較して韓国の方が広範なカテゴリの商品やサービスで高い回答率を示しており、特に韓国では「ヘアケア製品」「サプリメント」「頭皮ケア」において、日本よりも高い回答率となりました。韓国の支出額が多い背景として、コスメ製品だけでなく、インナーケアや頭皮ケアなど、幅広いカテゴリへの支出があることが推察されます。
重視するポイントは日本が「今寄り」、韓国が「将来寄り」の傾向
ヘアケアで重視するポイントについては、日本では「今の仕上がり」を重視する回答が39.4%と比較的高かったのに対し、韓国では「将来の髪や頭皮の健康」を重視する回答が62%に達しました。現在お金をかけているカテゴリについて、日本は「ヘアケア製品」67.7%、「美容室で施術」40.3%に集中している一方で、韓国では「ヘアケア製品」90.0%、「美容室での施術」49.7%に加えて、「頭皮ケア」47.3%、「サプリメント」35.3%も高く、多角的なアプローチでヘアケアに取り組んでいる実態が明らかになりました。
今後どのような投資をしていきたいかという質問に対して、日本では「即効性のあるもの」と回答した人が52%であった一方、韓国では「将来の健康に向けたもの」と63.7%が回答しました。現在重視しているポイントのみならず、将来的に重視したいポイントについても、日本は「今寄り」で韓国は「将来寄り」の傾向が確認されました。
詳細な調査結果
過去1か月のヘアケア支出額は韓国が圧倒的に高い水準
過去6か月間でヘアケア製品にお金を使った経験がある20歳から49歳の女性を対象に、過去1か月間の支出額を質問したところ、日本の平均額は4,115円、韓国の平均額は8,874円という結果になりました。韓国の支出額が日本を大幅に上回っています。
日本の人口は韓国のおよそ2倍であることから、ヘアケア市場は日本の方が大きいと見られがちですが、1人あたりの支出額を考慮すると、韓国のヘアケア市場は日本よりも大きい可能性があります。

今後ヘアケアにかけるお金の見通しは両国で7割から8割が「現状維持」または「これまで以上」
「これまで以上にかけたい」と回答した人は、日本で14.0%、韓国で13.3%となり、大きな差異は見られませんでした。また「今と同じくらいかけたい」と回答した人は、日本で61.0%、韓国で69.3%となり、こちらも大きな差はありませんでした。日本も韓国もおよそ7割から8割は、現状維持もしくは追加支出の意向を示す結果となっています。年齢別に見ると、日本では年齢を重ねるごとに「今寄りは減らしたい」または「できるだけかけたくない」と回答する人が若干増えるのに対して、韓国では逆に減少していく傾向が見られました。
日本では年齢によって利用する商品やサービスが変化しない、または減少していく一方で、韓国では利用する商品やサービスが変化する、または広がっていく可能性があります。そのため、日本では幅広い年齢層をターゲットにしたマーケティングが効果的で、韓国では年齢層ごとに絞ったマーケティングが効果的である可能性があります。
日本では若干「今の仕上がり」が重視され、韓国では「将来の髪や頭皮の健康」が重視される
ヘアケアで重視するポイントについて、日本では「今の仕上がり」に対して「とても近い」「やや近い」が39.4%、「将来の髪や頭皮の健康」に対して「とても近い」「やや近い」が36.3%となりました。若干「今の仕上がり」が高いものの、ほぼ同程度の結果となっています。韓国では「将来の髪や頭皮の健康」に対して「とても近い」「やや近い」が62%となり、「今の仕上がり」よりも高い結果となりました。この傾向は、日本も韓国も年齢にかかわらず共通しています。
日本では、現在の髪質を改善したいという需要が高いのに対して、韓国では仕上がりよりも中長期的な健康を重視する傾向が強いと考えられます。

日本も韓国も「ヘアケア製品」「美容室での施術」が高い傾向。韓国は全体的にお金をかけており、「サプリメント」「頭皮ケア用品」の需要も高い
現在お金をかけているカテゴリについて、全体的に日本よりも韓国の方が、各カテゴリでの回答率が高い結果となりました。日本では「ヘアケア製品」「美容室での施術」に回答が集中しており、韓国ではそれ以外に「サプリメント」「頭皮ケア製品」でも高い回答率が得られており、この2つのカテゴリでは日本より非常に高い回答率となっています。
日本では自宅や美容室でのヘアケアに価値を感じる人が多いようです。この傾向は前述の「今の仕上がり」を重視しやすい傾向とも整合しており、効果が分かりやすい製品やサービスにお金を使う傾向が強いと考えられます。一方で韓国は、インナーケアや頭皮ケアなど、目で見えにくい部分にもお金を使う傾向が強いようです。

ヘアケア製品・美容室施術・ヘアケア家電は「今寄り」、サプリメント・頭皮ケアは「将来寄り」
製品やサービスのカテゴリ別に、「今」か「将来」どちら寄りの投資だと思うか質問したところ、ヘアケア製品について、日本では6割近くが「今寄り」と回答しましたが、韓国では「今寄り」と「将来寄り」の回答が拮抗しており、両国でヘアケア製品に対する捉え方に若干の違いが見られました。美容室施術については、日本も韓国もおよそ7割が「今寄り」と捉えていました。ヘアケア家電については、日本も韓国も6割近くが「今寄り」と捉えていました。サプリメントと頭皮ケアについては、韓国の方が「将来寄り」と捉えている人が多い傾向が見られました。
前述の調査結果で、韓国はヘアケアにおいて「将来寄り」の価値を感じやすい傾向があり、頭皮やサプリメントの需要が高い傾向が紹介されていますが、この調査結果はこれらの傾向と整合しています。





ヘアケアは「安さ・コスパ」「自分に合う実感」「持続性」が重視される傾向。韓国は日本よりも多面的にヘアケアを評価する
ヘアケアにお金をかけるときに重視するポイントを聞いたところ、「安さ・コスパ」「自分に合う実感がある」「持続性があること」が、日本と韓国の両方で上位3位を占めました。一方、韓国では「即効性があること」を重視する回答も比較的多く見られました。
日本と韓国を比較すると、全体的にどの評価項目でも韓国が日本より高い回答率となっていました。これは、1人あたりに選ぶ評価項目の数が、日本よりも韓国の方が多いためと考えられます。韓国は、日本よりも多面的にヘアケアを評価し、支出の判断をしているようです。

今の仕上がりを重視する人は「自分に自信を持てる」「すぐに効果を実感できる」「周囲からの印象を良くしたい」「身だしなみ」を広く重視
ヘアケアで「今の仕上がり」を重視すると回答した人に、その理由を聞きました。日本では「自分に自信が持てる・気分が上がるから」「すぐに効果が実感できるから」「周囲からの印象・見た目を良くしたいから」「おしゃれ・身だしなみの一環だから」が3割以上の回答を得ており、大きな差はなく、幅広く選ばれました。韓国においてもこの4項目は上位を占めていましたが、日本と比べて全体的に回答率が高い傾向が見られました。また「すぐに効果が実感できるから」の選択率が突出して高い結果となりました。
前述の「ヘアケアにお金をかけるときに重視するポイント」と同様に、韓国は日本よりも各評価項目の選択率が高いことから、「今の仕上がりを重視する人」も多面的な視点から評価しているようです。

将来の健康を重視する人は「将来も髪や頭皮を健康に保ちたいから」を最も重視する
ヘアケアで「将来の髪や頭皮の健康」を重視すると回答した人に、その理由を聞きました。最も多かったのは「将来も髪や頭皮を健康に保ちたいから」で、日本は64.2%、韓国は76.3%でした。日本と韓国を比較すると、「将来、薄毛や抜け毛などのトラブルを防ぎたいから」「今からケアしておくことで将来のコストや手間を減らせると思うから」は、韓国が日本よりも非常に高い傾向がありました。
これまでの設問でも示されていたように、韓国では頭皮や髪の美しさだけでなく、健康に重きを置く傾向が見られます。また、将来のトラブル防止を見据えている回答が多いことからも、健康は短期的に得るものではなく、中長期的な取り組みで得るものとして、社会的に広く認識共有がされている可能性があります。一方で、日本でも年齢とともに「今からケアしておくことで将来のコストや手間を減らせると思うから」の回答率が高くなっていくなど、髪質の変化とともに意識の変化が起きている様子もうかがえます。

お金をかけない理由の大半は「お金」と「家計の余裕」
ヘアケアにお金をかけたいと思わない理由は、日本と韓国に共通して「費用が高いから」「家計に余裕がないから」が回答率の上位を占めました。
日本よりも韓国の方がヘアケアに支出する金額が高いことは前述のとおりですが、日本と韓国で「費用が高いから」を選ぶ人の割合はほぼ同程度となっています。韓国は支出額が高いにもかかわらず、日本と同程度の負担感なのは、注目すべき点です。韓国は高い支出額でも、負担するべき金額として認識されている可能性があります。

今後の投資先について、日本は「即効性」重視、韓国は「将来の健康」重視
ヘアケアの今後の投資先について聞いたところ、日本では「即効性のあるもの」が52.0%と高く、韓国では「将来の健康に向けたもの(頭皮・毛根ケアなど)」が63.7%と高い結果となりました。年齢別にみても、投資先については同じ傾向が見られました。ただし日本も韓国も、30代では「将来の健康に向けたもの」の回答率が高くなり、40代で低くなる傾向が共通していました。
前述のとおり、日本は「今の仕上がり」、韓国は「将来の健康」を重視する傾向のようです。30代で「将来の健康」の比率が一時的に高くなるのは、体質の変化や結婚・出産などのライフイベントを経験し、意識の変化が訪れるからかもしれません。ヘアケアメーカーは、30代をターゲットに中長期的な健康管理を打ち出す商材を提案することで、即効性だけでない市場で売上拡大を図れる可能性があります。

ヘアケア商品を選ぶ基準は日本と韓国で大きく異なる。日本は「購入の利便性」、韓国は「製品の信頼性」を重視
ヘアケア商品を選ぶときの基準を聞いたところ、傾向が日本と韓国で大きく異なる結果となりました。日本では52.3%が「ドラッグストアで買えること」を選んだのに対して、韓国では20.3%にとどまりました。「成分表示や説明が丁寧」は、日本が30.3%だったのに対して、韓国は57.7%でした。「プロ専売品」は、日本が10.3%だったのに対して韓国が35.7%でした。
日本では、手軽に購入できる利便性や日本製であることを重視する傾向が強いことから、手軽に分かりやすい商品を購入するニーズが強いようです。一方の韓国は、成分表示や試供品の有無、プロ専売品を重視する傾向が強いことから、根拠に基づく信頼性や実体験から購入を決めるなど、信頼性を重視する傾向が強いようです。

今回の調査は、今後のマーケティング活動の資料としての活用が期待されています。
出典元:株式会社ネオマーケティング「日本・韓国のヘアケアに関する実態調査」プレスリリース













