
株式会社ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」が、クリスマス雑貨の仕入れ動向に関する分析レポートを公開しました。このレポートは受注額の推移や購入店舗の分析に基づいてまとめられたものとなっています。
2025年のクリスマス商戦において、卸・小売の現場では大型ツリーや一式装飾の仕入れが低調となる一方で、省スペースで一点から導入できる小型雑貨を選択する傾向が広まっているとのことです。日本最大級の卸EC「スーパーデリバリー」においても、クリスマス雑貨全体の流通額は前年比約1.2倍と好調に推移していますが、特定商品への需要集中は見られなかったということです。その結果、ユニークなデザインのミニオブジェや卓上サイズの装飾といった小型雑貨が、各地の売り場で採用される動きが出ています。
このような動向の背景には、単身世帯の増加や住環境の省スペース化、物価高による仕入れ・購買判断の変化といった複数の要因が存在しているとされています。これらの変化により、卸・小売の現場では、盛大に飾るイベントとしてのクリスマスから、暮らしの中で無理なく季節感を楽しむ行事へと、その捉え方が変わりつつある状況だということです。
この記事の目次
クリスマス雑貨の流通額は前年同月比約1.2倍、需要は分散傾向
スーパーデリバリーにおいても同様の動きが確認されており、2025年10月のクリスマスカテゴリにおける流通額は前年同月比で約1.2倍となりました。しかしながら、特定商品への需要集中は見られず、仕入れの現場では大型ツリーよりも、ミニオブジェや卓上サイズの装飾といった、省スペースで一点から取り入れられる雑貨の動きが伸びているとのことです。このような分散した需要の中で、ユニークなデザインを持つ小型オブジェの一例として、サンタがヨガのポーズを取るミニチュアシリーズ「ヨガサンタ」が、雑貨専門店やインテリアショップを中心に採用されています。ヨガサンタの取り扱い店舗数は前年より41店舗増加しており、特徴のある商品が点で動いている状況が確認できるとしています。
小型・ユニーク雑貨が広がるクリスマス売り場

事例①:ヨガサンタ
ヨガサンタは、ヨガという生活者にとって身近な体験と結びついたユニークさに加えて、省スペースでも取り入れやすい点が特徴となっています。また、シリーズとして展開されていることから、一度にまとめて購入するのではなく、年に一つずつ買い足すといった購入スタイルも見られるとのことです。このような「一点完結型」「コレクション型」の特性が、今年のクリスマス雑貨に見られる分散した消費動向と一致していると分析されています。
東京ローソク製造「クリスマス【置物】ヨガサンタA」は、スーパーデリバリーで取り扱われています。
メーカーの声(東京ローソク製造 ご担当者様)
ヨガサンタは約7年前に発売したシリーズで、当初は小規模な取り扱いでしたが、タレントのSNS投稿をきっかけに認知が広がり、現在は一定のファン層に支えられているとのことです。定番ポーズに加えて、新作を毎年一つずつ買い足すような楽しみ方も定着しているということです。またヨガのように生活者にとって身近なテーマの商品は、季節商材であっても日常の延長として受け入れられやすいと感じているとのことで、このような点が、近年の小型クリスマス雑貨の動向とも重なっているとコメントされています。
事例②:動物モチーフの小型雑貨
ヨガサンタ以外にも、スーパーデリバリーでは複数の小型クリスマス雑貨が分散して動いているとのことです。スノードームやミニフィギュア、卓上サイズのオーナメントなど、省スペースで一点から取り入れられる商品が中心となっており、売り場や客層に合わせて選ばれる傾向が見られるということです。

特に、「マトリョーシカ ねこのクリスマス」や「シマエナガ」、トナカイの子どもをモチーフにしたぬいぐるみ「ベビーレインディア」など、動物をモチーフにしたユニークな商品が選ばれています。いずれも大量に売れるヒット商品というよりは、特徴や世界観が評価されて、各店舗で一点ものとして選ばれている点が共通しているとのことです。
このような動きから、今年のクリスマス商戦では、特定商品への需要集中ではなく、特徴のある小型雑貨が点で動く構造が強まっていることがわかるとされています。
取り扱い商品は以下の通りです。
- クレエ「マトリョーシカ ねこのクリスマス」
- 東京堂「シマエナガ」
- 東京堂「ベビーレインディア ブラウン」
販売事例
医療・福祉系施設併設ショップでの事例(北海道)
北海道にある医療・福祉系施設併設のショップでは、今年のクリスマス雑貨について、売れ行き自体に大きな変化は見られず、全体としては落ち着いた動きとなっているとのことです。スノードームや小型オブジェなど、省スペースで取り入れやすい雑貨が中心に選ばれており、来店客はファミリー層が中心だということです。特に30代から50代の女性が、暮らしの中に自然になじむ控えめなサイズ感の雑貨を選ぶ傾向があるとされています。
また、ギフト用よりも、自宅で季節感を楽しむための自分用として購入されるケースが多く、毎年一つずつ雑貨を買い足す来店客も一定数見られるということです。
このような動きから、今年のクリスマスは、特定商品に集中することなく、店舗独自の商品も含めた幅広いラインアップの中から分散して選ばれており、「大きく飾るクリスマス」から「無理なく楽しむクリスマス」へと、価値観が移りつつある様子がうかがえるとのことです。
雑貨専門店での事例(東京都)
東京都内の雑貨専門店では、昨年と比べてクリスマス雑貨の動き出しが早まり、11月に入る頃から購入が目立つようになったとのことです。来店客の中には複数点をまとめて購入する人も多く、早い段階から少しずつクリスマスの準備を進める様子が見られるということです。今年特に動きが良かったのは、オブジェ類に加えて、ポストカードなどの軽量で手に取りやすいアイテムでした。大型ツリーは扱っておらず、小型雑貨を中心とした品揃えの中で、コンパクトな商品が安定して選ばれているとのことです。
購入用途はギフトに限らず、自宅用や、店舗・会社のディスプレイ用などさまざまで、個人利用と業務利用の双方の需要が見られたということです。また、小さな雑貨をシリーズとして集めたり、毎年少しずつ買い足したりする来店客もおり、クリスマス雑貨が一度きりのイベント商品ではなく、毎年の暮らしの中で無理なく楽しむ季節アイテムとして選ばれつつある様子がうかがえるとされています。
スーパーデリバリーについて
スーパーデリバリーは、メーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引する卸・仕入れサイトです。商品掲載数は200万点を超えています。メーカーにとっては、地域を超えた49万店舗への販路拡大ツールとして効果を発揮し、小売店にとっては3,200社を超える出展企業とインターネットを通して取引でき、仕入先を大幅に拡大することが可能です。またコストや手間、リスク等を解消し効率的な取引を実現します。第1回日本サービス大賞にて地方創生大臣賞を受賞しています。(数字は全て2025年10月末時点)
株式会社ラクーンコマース会社概要
代表者:代表取締役社長 和久井 岳
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号
設立:2018年11月
資本金:300,000千円
出典元:株式会社ラクーンコマース プレスリリース












