11月の航空旅客数が歴代2番目の水準に 国際線外国人旅客数は過去最高を記録

11月における航空旅客便及び貨物便の動向について、旅客便の発着回数や旅客数、国際航空貨物量などの実績データが、成田国際空港株式会社により発表されました。国際線においてはアジア方面の路線が好調に推移し、継続的な訪日需要の高まりにより、複数の指標で2019年に次ぐ高い水準を達成しています。

旅客便の発着回数について

国際線航空機の発着状況

国際線航空機の発着回数は、アジア方面を中心とした路線が全体的に好調な推移を見せたことなどが要因となり、17,129回を記録しました。これは前年同月と比較して106%となっており、11月としては2019年に次いで歴代2番目の高い水準となっています。訪日需要の回復とアジア地域との往来の活発化が、この数字を押し上げる主要因となりました。

国内線旅客便の発着状況

国内線旅客便の発着回数については3,719回となり、前年同月比で109%という結果になりました。これは、LCC各社において機材及び運航人員の不足などを理由として、昨年の冬期スケジュール(10月下旬)から実施されていた減便の影響が一巡したことなどが背景にあります。需給バランスが改善され、運航体制の正常化が進んでいることが数字に表れています。

航空旅客数の動向

全体の航空旅客数

航空旅客数の合計は355万人となり、前年同月比で108%を記録しました。この増加の主な要因は、国際線における継続的な訪日需要の高まりによるものです。11月としては2019年に次ぐ歴代2番目の水準となっており、コロナ禍以前の活況を取り戻しつつある状況が明確に示されています。国際線の需要回復が全体の旅客数を大きく押し上げる結果となりました。

国際線外国人旅客数が過去最高を更新

特筆すべきは、国際線外国人旅客数の実績です。同様に訪日需要の高まりを背景として200万人を達成し、前年同月比で106%となりました。この数字は11月としては過去最高の記録となっており、インバウンド需要の力強い回復を示す重要な指標となっています。海外からの旅行者が増加し続けていることが、この結果からも明らかです。

貨物便の動向

国際航空貨物量の推移

国際航空貨物量については18万トンとなり、前年同月比で107%を記録しました。この結果により、20カ月連続で前年同月を上回る実績を達成したことになります。国際的な物流需要の継続的な堅調さが、この長期的な増加傾向を支えています。グローバルなサプライチェーンの活発な動きが、航空貨物の需要を下支えしている状況が続いています。

今回の実績が示す航空業界の回復傾向

今回発表された11月の実績データは、航空業界の回復傾向が着実に進んでいることを示しています。旅客便においては、国際線・国内線ともに前年同月を上回る実績を達成し、特に国際線では複数の指標で2019年に次ぐ高水準を記録しました。国際線外国人旅客数が過去最高を更新したことは、インバウンド需要の力強さを象徴する結果となっています。

国内線においても、LCC各社の運航体制が正常化に向かっていることで、発着回数が前年を大きく上回りました。機材や運航人員の不足という課題を乗り越えつつある状況が、数字として表れています。

貨物便に関しても、20カ月連続で前年同月を上回るという安定した成長を継続しており、国際的な物流需要の堅調さが確認できます。旅客便・貨物便の両面で好調な推移が続いていることは、航空業界全体の健全な回復を示す重要な指標と言えるでしょう。

まとめ

11月の航空業界は、旅客便・貨物便ともに前年同月を上回る好調な実績を記録しました。国際線においてはアジア方面を中心とした路線の好調と継続的な訪日需要により、発着回数や旅客数が2019年に次ぐ歴代2番目の水準を達成しています。特に国際線外国人旅客数が過去最高を記録したことは、インバウンド市場の力強い回復を示す明確なシグナルとなりました。

国内線でも運航体制の正常化が進み、発着回数は前年比109%と大きく増加しました。貨物便も20カ月連続で前年を上回るなど、航空業界全体が着実な回復軌道を描いていることが確認できる結果となっています。今後も訪日需要の継続的な高まりや運航体制のさらなる安定化により、航空業界の成長が期待されます。

出典元:成田国際空港株式会社 プレスリリース

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