スパイラル株式会社(東京都港区、代表取締役グループCEO 佐谷 宣昭)は、「Shopify」をベースにしたEC成長支援ソリューション「WeeX」において、株式会社アマベル(東京都豊島区、代表者 江口 壮)が運営するファッションブランド『Amavel』の公式ECサイトリニューアルを実施したことを発表しました。この取り組みにより、利用者が「訪問したくなる」「長く滞在したくなる」「購買したくなる」というブランドのファン化と収益性を両立させたECサイトへと変革されました。
WeeXはShopifyを活用して、自社ECサイトを「構築して終わり」にするのではなく、「売上につながる」ことをゴールとするECパートナーとして、「ファンを育てる設計と構築」「公開後の継続的な運用サポート」を一気通貫で支援しています。今回のリニューアルプロジェクトでは、「ファンを育成する自社EC構築」を実現するため、ブランド体験と購買体験を結びつけるサイト設計へと刷新されました。SNSで醸成される「共感」やブランドの世界観がECサイトにおいても持続的に体感できるよう、購買導線と閲覧導線を再構築するとともに、UGC(User Generated Contents:一般ユーザーによる投稿コンテンツ)を活用した閲覧導線の改善が実施され、注文率や平均注文金額の向上、ユーザーの再訪行動の促進など多様な成果に貢献しました。
リニューアルの背景
Amavelでは、これまで各店舗のInstagramアカウントを中心として、スタッフによるコーディネート提案やファンであるユーザーの投稿(UGC)など、SNSを活用した活発なコミュニケーションが展開されていました。その一方で、SNSで生まれた商品に対する「ときめき」やブランドへの共感が、利用者のECサイトでの購買行動に十分に結びついていないという課題を抱えており、ECサイトのリニューアルが決定されました。ブランドの想いや世界観、価値、魅力を可視化して、ECサイトで購入するメリットをより明確に伝えるコンテンツの充実に加えて、SNSとECをシームレスに接続する仕組みを構築することで、SNSで育まれた興味や共感を利用者の購買行動へつなげることを目標として、ECサイトのリニューアルが実施されました。
これによって、利用者のECサイトでの購入を促進しながらブランドの独自性を明確にし、ファンを育成するEC体験が実現されました。
リニューアルの概要
(1)SNSとECをシームレスに接続し、「ときめき」を購買へつなげる設計
今回のリニューアルでは、株式会社REGALIが提供している顧客体験向上プラットフォーム「LEEEP」が導入され、これまで5店舗で運営しているInstagramの投稿や動画を自動で収集してサイト内に集約し、一覧で表示できる仕組みが構築されました。これによって、ユーザーの利便性向上だけでなく、スタッフとファンの交流やユーザー投稿による共感・拡散の流れがECサイト上でも再現され、SNS上の熱量をそのまま購買行動へつなげる導線が強化されました。
また、Instagramライブやリールといった動画コンテンツもサイト内で閲覧可能にされたことで、商品の素材感や着こなしの雰囲気など静止画では伝達しにくい情報を補完し、購買判断を後押しする体験が提供されています。
(2)ユーザーが希望する商品へスムーズにアクセスできるUIを設計
ユーザーが自分の希望する商品へ迷わずアクセスできるように、多角的な検索導線が新設・再設計されました。
・アイテム分類導線「カテゴリー」
・トレンドの切り口で検索を喚起する「ヒットキーワード」
・アイテムの「雰囲気」で探せる「スタイル」
このように、目的・トレンド・雰囲気という多方向からの検索導線を設計することで、ユーザーが自分の希望する商品や気になる商品へ直感的・感覚的にアクセスできる導線が実現されました。特に「ヒットキーワード」の新規導入は、ブランドが現在推進している商品や、ユーザーが注目している注力商材のキーワードを柔軟に設定できるようになり、戦略的な商品販売が実現されました。
(3)ブランドの価値をユーザー目線で可視化し、ファンを育成するコンテンツを新設
ECモールではなかなか表現することができないファンの共感を育む取り組みとして、ブランドの背景や世界観、ものづくりへの想いを丁寧に伝えるコンテンツ「About Amavel」ページが新設されました。
WeeXのエディターが、アマベルとのヒアリングを重ね、競合ブランド分析からライティング・構成・デザインまで一貫して制作しました。Amavelがファンに愛される理由や他にはないブランドの特徴などがわかりやすくユーザー目線で整理され、ブランドの魅力を伝えることが意識されました。
まだAmavelを知らないお客様にも、ブランドサイトで購入したい理由を作り、カタログ的な一過性の「商品を購入する場所」ではなく、Amavelの価値に共感して商品を購入いただき、ファンになっていただくことを目指したページとなっています。
リニューアルの効果
(1)滞在時間と再訪率向上に寄与
リニューアルにより訪問ユーザー数は大きく変動していないものの、セッション数が増加して、既存ユーザーの再訪が促進されました。「見て楽しい」コンテンツの充実により、ユーザーが「何度も訪れて購入したくなる」循環が生まれました。
(2)投稿閲覧ユーザーの滞在時間が300%超に伸長
LEEEPの投稿を閲覧したユーザーは、非閲覧ユーザーと比較して平均滞在時間が300%以上伸長しました。「もっと他のコーディネートも見たい」と自然な回遊が進み、「商品を購入するサイト」から「世界観を楽しむサイト」へと進化しました。
(3)ブランド理解を促すページがエンゲージメント率90%以上を実現
新設された「About Amavel」ページは、エンゲージメント率90%以上を記録して、ブランド理解が深まったユーザーの再訪につながり、サイト全体の滞在時間向上に寄与しました。
(4)検索導線の最適化で「迷わない購買体験」を実現
多角的な検索・動線設計が再構築されたことで、ユーザーがスムーズに目的の商品へ到達できるようになりました。ヒートマップ分析やページビュー推移からも、不要なページ遷移が減少して、購入までの導線が明確に整理されたことが確認できました。
(5)SNS連動による購買効果が顕著に。注文率2倍以上、平均注文金額20%増を実現
SNS投稿を閲覧したユーザーの注文率は、非閲覧ユーザーの2倍以上に上昇しました。また、平均注文金額も約20%増加しました。SNSとECをシームレスに接続したことで、売上全体の底上げに大きく貢献しています。
今後の展望 ブランドの「ファンが育つ」ECを、これからのスタンダードに
スパイラルは10年以上のEC支援を通じて、自社ECが成長するためには「ファンが育つ仕組み」が欠かせないと考えています。ECモールでは表現が難しいブランドのストーリーや、「自社ECサイトで購入する意味」を感じてもらう設計を行うことは、継続的にファンとの関係性を築き、自社ECの持続的成長につながると考えられています。
またECサイトは、ユーザー行動や市場の動向に合わせて継続的なチューニングが必要です。WeeXでは、「構築して終わり」ではなく「構築後の継続的な運用支援」も同時にサポートしています。公開後の改善や運用まで一貫して支援することで、ブランドのファンが育ち、長く選ばれ続ける自社ECづくりが標準化されるよう、今後も支援していくとしています。
「WeeX」について
「WeeX」は、世界的に急成長しているコマースプラットフォーム「Shopify」をプラットフォームとしてオンラインストアの構築から運営までをトータルサポートするサービスです。また、リアルストア(店舗・ポップアップストア・イベントストア)、メンバーシップ(メンバーズクラブ・ファンクラブ)運営のDXサービスも提供しています。
ECに関する豊富な知識と業界実績10年以上の経験、Shopifyを熟知したエンジニアリング技術で、お客様の売上を最大化するストアマネジメントおよびEC運営をサポートし、システム維持やストア運営の時間とコストの削減に寄与します。
出典元：スパイラル株式会社 プレスリリース
