
国内導入実績No.1の不正検知サービスを提供するかっこ株式会社は、国内最大級のキャッシュレス決済総合プラットフォームを提供する株式会社NTTデータと、EMV3-Dセキュア領域におけるクレジットカード不正利用対策の強化に向けて業務提携したことが発表されました。両社の連携により、クレジットカード決済市場の安全性向上が期待されています。
今回の提携では、両社はEMV 3-Dセキュア(EMV 3DS)の仕組みの一部で連携し、カード会社とEC事業者双方の視点を取り入れた不正検知の高度化を進めていく方針とのことです。2025年3月から全てのEC事業者に対してEMV 3DSの導入が義務化される中、現時点ですでに62%の事業者が導入を完了しているそうです。かっこ株式会社とNTTデータの連携は、クレジットカード決済市場全体の健全な成長に寄与する取り組みとして注目されています。
かっこ株式会社の国内EC不正検知サービス導入実績は、株式会社東京商工リサーチの調査によると、2025年3月末日時点で国内No.1となっています。また、EC事業者の導入状況については、2024年11月にかっこ株式会社が実施した実態調査によるものです。
この記事の目次
不正対策連携の意義
近年のEC市場拡大に伴い、クレジットカード不正利用被害は増加傾向にあります。NTTデータは、カード会社向けに本人認証基盤「ACS(Access Control Server)」を提供しており、国内主要クレジットカード会社の多くがこのシステムを採用しています。
一方、かっこ株式会社は、累計12万サイト以上のEC事業者に不正検知サービス「O-PLUX」を提供し、オンライン取引の安全確保に貢献しています。かっこ株式会社はこれまでにもACSベンダーと協業して不正検知技術の精度向上に取り組んできましたが、今回のNTTデータとの提携は、これまでの実績をさらに発展させるものとなるようです。
この連携により、より高精度なリスク検知の実現と、業界全体における不正防止力の強化が期待されています。かっこ株式会社では過去にも同様の取り組みを行っており、その実績をもとに今回の提携が実現したとのことです。
EMV 3-Dセキュアにおける不正防止体制の強化
EMV 3DSは、オンライン決済時にカード会員の本人認証を行うための国際的な標準仕様です。その中核を担うのがACS(Access Control Server)であり、カード会社(イシュアー)側で利用者の認証を安全に処理するための中枢システムとして機能しています。
EMV 3DSでは、加盟店・決済ネットワーク・カード発行会社の三者が連携して本人認証を行います。加盟店は決済前に認証を要求し、必要に応じてカード会員とやり取りを通じて本人確認を実施します。その際、認証処理を担うのがカード会社側のACSであり、ACSはカード発行会社と連携し、ワンタイムパスワードや生体認証などの手段を用いて本人確認を行い、安全な決済をサポートします。
今回の提携において、かっこ株式会社はこの仕組みの一端を担い、NTTデータと連携することで、より高精度な本人認証を可能にし、利便性と安全性を両立する新たな決済体験を提供することを目指しているようです。

かっこ株式会社 代表取締役社長 岩井裕之氏のコメント
かっこ株式会社の代表取締役社長である岩井裕之氏は、今回の提携について次のようにコメントしています。
「NTTデータ様との連携は、これまで当社がACSベンダー各社と培ってきた協業の成果をさらに深化させるものです。国内最大規模の認証基盤を有するNTTデータ様の技術と、当社の不正検知技術を掛け合わせることで、クレジットカード決済領域におけるリスク検知の精度を一層強化し、オンライン取引におけるユーザーの安心感と加盟店の信頼性向上を実現してまいります。」
「今回のNTTデータ様との連携を通じて不正対策のさらなる高度化を推進し、決済業界全体の信頼性向上、持続的な市場発展、そして企業価値の向上を目指してまいります。」
かっこ株式会社について
かっこ株式会社は、「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、セキュリティ・ペイメント・データサイエンス技術をもとに、アルゴリズムおよびソフトウェアを開発・提供し、企業の課題解決やチャレンジを支援することを目指しています。
同社は、オンライン取引における「不正検知サービス」を中核サービスとして位置づけ、不正ログインから不正注文対策まで対応可能な国内での導入実績数No.1の不正検知サービス「O-PLUX」を提供しています。また、金融機関や会員サイトにおける情報漏洩対策の不正アクセス検知サービス「O-MOTION」、フィッシング対策サービスなども展開しています。
データサイエンスサービスでは、製造業やアパレル、建設業など様々な業種において、データ活用・分析を通じ、コスト削減・業務効率化・利益向上などに貢献しています。
なお、今回の業務提携による同社の今期業績への影響は軽微であるとのことです。
両社の会社概要
株式会社NTTデータ
| 住所 | 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 豊洲センタービル |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 鈴木 正範 |
| 設立 | 2022年11月1日 |
| 事業内容 | 電気通信事業等 |
かっこ株式会社
| 住所 | 東京都港区元赤坂一丁目5番31号 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 岩井 裕之 |
| 設立 | 2011年1月28日 |
| 事業内容 | SaaS型アルゴリズム提供事業 (不正検知サービス、決済コンサルティングサービス、データサイエンスサービス) |
出典元:かっこ株式会社 プレスリリース












