【調査】Qoo10調査:Z世代・Y世代女性の7割以上が成分・素材をチェック、「ロジカルショッピング」の実態が明らかに

インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社が、全国の女性500名を対象に「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」を実施しました。

近年、衝動買いではなく、成分や効果を確認して類似商品と比較したり、本当に必要かよく考えたりしてから購入する買い物のスタイルが「ロジカルショッピング」や「ロジカル買い」と呼ばれています。買い物の仕方やトレンドに変化が起きている現在、女性たちはどのような基準で買い物をしているのか様々な視点で調査されています。

この調査では、特にスキンケアや食品・飲料について成分や素材をチェックしてから購入する女性が多いことや、成分や素材まで見るようになったきっかけ、参考にしている情報源などから、女性たちの物の買い方が明らかになっています。15歳~28歳を「Z世代」、29歳~44歳を「Y世代」と定義し、世代別で回答を比較することで、年齢による傾向の違いも判明しました。

コスメ、スキンケア、ヘア・ボディケアなど秋冬に向けて重視する成分は夏と変えますか

調査結果トピックス

  • 気になった商品は即購入せず悩む人が約6割
  • 成分や素材を見てから買う人は7割以上!理由「納得して購入できる」「安心なものを選びたい」
  • 一方チェックしない人は「見ても判断できない」「SNS・口コミを見れば十分」
  • 成分や素材をチェックするようになったきっかけ1位「使っているものが合わなかった」
  • 良し悪しを判断する情報源 Z世代は「一般人のSNS」Y世代は「レビュー・口コミ」
  • Z世代の方が他者の影響を受けやすい?Y世代は実体験で購買行動が変わる傾向
  • 成分や素材を調べる時間「数十分~数時間程度」が約半数
  • 買い物への意見9選「買うなら後悔したくない」「1つにお金を出すより色々試す派」
  • 普段使いしているコスメ・スキンケア・ヘアケア一式の予算も比較
  • 「ロジカルショッピング」という言葉の認知度は5.8%
  • 半数近くが秋冬に向けてコスメ等の重視する成分を変える

調査結果

気になった商品は即購入せず悩む人が約6割

物を買うかどうか決めるとき、価格や品質など様々な要素が影響します。気になった商品をすぐに購入するか少し悩むか、どちらが多いか聞いたところ、「悩む(21.8%)」または「どちらかというと悩む(41.0%)」という人が約6割で多数派だったことが分かりました。

気になった商品をすぐに購入するか少し悩むか、どちらが多いですか

悩む理由は、価格はもちろん、服なら素材、化粧品なら成分、食べ物なら産地・添加物など様々です。このような、成分や素材をチェックするという人は7割以上いるようです。特にどのようなカテゴリの商品でチェックしているかも調査され、世代別で比較したところ、1位は両世代ともに「スキンケア(Z世代:40.0%/Y世代:45.2%)」、2位は「食品・飲料(Z世代:36.0%/Y世代:44.8%)」でした。Y世代は「衣類・ファッション小物(40.8%)」「日用品(31.2%)」でもチェックする人が多いことが明らかになっています。

買い物をする際に、成分や素材をチェックしますか
成分や素材をチェックする商品カテゴリ(複数回答)

成分や素材をチェックする理由は「納得して購入できるから(41.7%)」が1位となっており、自分なりに納得感を持って購入したいという人は多いことが分かります。一方、成分や素材をチェックしない人にもその理由を聞いたところ、1位は「見ても良し悪しを判断できないから(34.3%)」でした。細かい成分や素材まで見ずとも「SNSやネット情報、口コミで十分判断できるから(22.1%)」という人も約2割おり、一部の人は他者目線での情報も活用して買い物しているようです。

成分や素材をチェックする理由(複数回答)
成分や素材をチェックしない理由(複数回答)

成分や素材をチェックするようになったきっかけと判断情報源の違い

成分や素材をチェックするようになったきっかけも調査され、世代別で比較されています。Z世代は「使っているものが合わないと感じたから(29.1%)」が1位、「家族の影響で(21.4%)」が2位となっています。「SNS上の一般人の影響で(17.6%)」「タレントやインフルエンサーの影響で(12.6%)」「タレントの中でも『推し』の影響で(9.9%)」と回答した人はY世代よりも多く、どちらかというとZ世代の方が他者の影響を受けやすい傾向があるようです。

一方、Y世代も1位はZ世代と同じ「使っているものが合わないと感じたから(38.2%)」でしたが、2位は「使っているものの効果に納得いかなかったから(25.3%)」となり、違いが見られました。Y世代の方が、自身の経験をもとに行動を変える傾向にあると考えられます。

成分や素材をチェックするようになったきっかけ(複数回答)

成分や素材をチェックする人たちは、どんな情報源を参考に判断しているのでしょうか。Z世代は「一般人のSNS投稿(41.2%)」「インフルエンサーのSNS投稿(36.8%)」と回答した人が目立ち、やはりSNSをよくチェックしていることが示されています。「商品のレビュー・口コミ(Z世代:40.1%、Y世代:49.4%)」は、Z世代・Y世代共に比較的多くの人が活用していることが分かりました。Y世代は「過去の自身の経験から(33.1%)」と回答した人も3割以上いることが明らかになっています。

初めて購入・試すものにおいて「成分や素材が良い」と判断するとき参考にする情報源(複数回答)

成分や素材を調べる時間と買い物への考え方

質を求めるとき、比例して高くなりやすい「価格」についても調査されています。見た目や味には差がないとき、「価格がやや高いが質が良いもの」か「少しでも価格が安いもの」どちらを選ぶか聞いたところ、およそ半々という結果になりました。カテゴリとしては「コスメ・スキンケア」は質の良さを取る人が、「ファッションアイテム」は価格の安さを取る人がやや多いようです。

成分や素材、質を調べることにどれくらい時間をかけているかも商品カテゴリ別で調査され、約半数が数十分~数時間程度と、その日のうちに検討を終えていることが分かりました。時間をかけている人が比較的多いのは「サプリメント」、少ないのは「食べ物」という結果になっています。

買い物をするとき、「価格がやや高いが質が良いもの」か「少しでも価格がやすいもの」どちらを選びますか
成分や素材、質を調べることにどれくらい時間をかけますか

また、店舗で気になる商品を見つけたとき、成分をネットで「必ず調べる」という人は13.2%でした。「調べることが多い(40.2%)」も含めると半数以上となり、偶然出会った商品もそのまま購入するのではなく、一度立ち止まって検討する人は一定数いることが判明しました。さらに、コスメ・スキンケア商品を購入するとき「質の良さと価格の安さどちらを重視するか」の調査結果との相関を見たところ、商品の成分を調べる時間を取っている人ほど、最終的に質が良いものを選んでいるという傾向も見られたとのことです。

店舗で気になる商品を見つけて成分をネットで調べることはありますか
【コスメ・スキンケア】買い物をするとき、「価格がやや高いが質の良いもの」か「少しでも価格が安いもの」どちらを選びますか

具体的にどのような基準で買う商品を決めているか聞いたところ、予算の中で理想の商品を選ぶための様々な工夫が寄せられています。

買い物についての意見9選

質の良さを重視することが多い人からは、「買うならちゃんとしたものを使いたいし、後悔したくないので何度も調べて選んで、質が良くて自分に合う商品を買うようにしている(宮城県・15歳)」「少し値段が高くても許容範囲なら、自分の肌トラブル等を改善してくれる商品を選びたい(富山県・24歳)」などの意見がありました。

価格の安さを重視することが多い人からは、「自由に使えるお金が少ないから、一つ一つの商品に高いお金を払うより、たくさんのものを使いたいし、試してみたいと思う(福島県・16歳)」「まずは安価なもので試して、合わなかった場合に値段を上げていきたい(大阪府・19歳)」といった声が寄せられています。

どちらとも言えない人からは、「体に直接触れるもの、食べるものは質が良いものを選びたい(茨城県・30歳)」「コスパを見極めている。口コミが良いもので金額許容範囲上限値までなら購入する(東京都・35歳)」などの意見がありました。

世代別で、普段使いしているコスメ・スキンケア・ヘアケア一式当たりの予算も調査されています。その結果、コスメ一式の平均予算はZ世代が6,541円、Y世代が5,972円、スキンケア一式の平均予算はZ世代が5,330円、Y世代が6,230円でした。Z世代はコスメ、Y世代はスキンケアによりお金をかけていることが判明しています。ヘアケア一式の平均予算はZ世代が3,386円、Y世代が3,056円と、ほぼ同じという結果でした。

普段使いするコスメ一式あたりの平均予算

「ロジカルショッピング」の認知度と季節による成分選びの変化

買い物をするとき、多くの人が質や価格などそれぞれの視点で商品を検討していることが分かりましたが、「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉の意味を知っている人はわずか5.8%でした。「聞いたことはある(15.4%)」と回答した人を含めても約2割にとどまっています。

女性たちは、「ロジカルショッピング」といった流行を意識せずとも、自分に必要なものを都度検討して買い物をしているようで、そのような動きが流行を生んでいるのではないかと考えられます。

「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉を知っていますか

最後に、これからの秋冬の季節に向けて、ベースメイク・ポイントメイクやスキンケア、ヘア・ボディケアにおいて重視する成分を夏と変えるか聞いたところ、半数近くが変える予定であることが判明しました。

具体的には「乾燥しやすかったり、季節の変わり目で肌が荒れやすかったりするので、保湿力のある製品を使うことを徹底(長崎県・16歳)」「ヘアケアは重めのオイルに変える。保湿効果の高いスキンケアに変える(神奈川県・35歳)」「夏は美白、冬はエイジングケア(宮城県・44歳)」「冬はシートマスクを使用する頻度を増やしている(和歌山県・25歳)」といった声が寄せられています。

コスメ、スキンケア、ヘア・ボディケアなど秋冬に向けて重視する成分は夏と変えますか

調査概要

「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」

調査期間:2025年7月29日~7月31日

調査対象:全国の15歳~28歳女性250名、29歳~44歳女性250名 計500名

調査方法:インターネット調査

調査会社:株式会社ネオマーケティング

総括

気になった商品があるとき、すぐに購入するのではなく、約6割の女性が一度悩んでから購入していることや、成分・素材等を見てから商品を購入する女性は7割以上いることが明らかになりました。「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉が存在するように、より納得感を持って買い物をするために、自分なりに調べてから商品を購入するという傾向は実際にあると考えられます。

また、「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉の認知度は低かったことから、買い物の仕方のトレンドを意識していない人でも、自らの考えで、よく検討してから買い物をしていることがうかがえます。

成分や素材の良し悪しを判断する情報源は「SNS」や「商品のレビュー・口コミ」など、インターネット上の情報に多くの票が入りました。さらに、店舗で気になる商品を見つけたとき、成分をネットで「必ず調べる」という人は13.2%、「調べることが多い」人も含めると半数以上いました。

ネットショッピングでは、販売ページ上で商品の情報を詳細に確認できるほか、複数の商品を比較しやすく、また成分や素材について気になる点はその場で調べることができます。「ロジカルショッピング」における利便性という観点からも、ネットショッピングの需要は高まっていくのではないでしょうか。

出典元:eBay Japan合同会社 プレスリリース

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