
リテールメディア事業等を展開する株式会社フェズが、リテールメディアソリューション「Urumo Ads(ウルモ アズ)」において、LINEの広告面への配信機能を強化したことを発表しました。今回の機能強化により、Yahoo!広告 ディスプレイ広告を活用したLINE広告配信時の購買検証機能が拡充され、より詳細な効果測定が可能になるとのことです。
これまでの「購買検証」機能は広告配信群と非配信群による比較検証のみでしたが、今回の強化により広告接触者と非接触者による比較検証も実施できるようになったといいます。また、媒体が提供する興味関心・購買意向などのオーディエンスや、性別・年齢を指定した広告配信においても購買検証機能を活用できるようになっているとのことです。
この記事の目次
リテールデータプラットフォーム「Urumo」とは
株式会社フェズは、ドラッグストアやスーパーマーケット、ホームセンターなど複数の大手小売企業とパートナーシップを構築し、約1億ID分のID-POSデータと連携しています。これにより、購買データや店頭データ、バイヤー施策データ、販促データなどを管理・分析する国内最大規模のリテールデータプラットフォーム「Urumo(ウルモ)」を開発・提供しているとのことです。
「Urumo Ads」は、このプラットフォームをベースにした購買データを活用するリテールメディアソリューションです。主要広告媒体と連携しながら、想定CPMに抑えリーチ量を保ちつつ、質の高いリーチでセールスリフトに繋げることが可能とされています。現在の経済環境において、原材料価格の高騰や消費行動の変化、顧客ニーズの多様化等を受け、より費用対効果の高いマーケティング・プロモーション活動が求められる中、日用消費財メーカーを中心に480ブランド以上が利用しているとのことです。
LINE広告の特徴と連携強化
「LINE広告」は、LINEの国内月間利用者9,900万人(2025年6月末時点)のユーザーに広告配信が可能なサービスです。幅広い年齢層へのリーチや消費活動が活発なユーザーが多いことが特徴となっています。
「Urumo Ads」では、これまでもLINE広告との連携を実施してきましたが、今回の機能強化により、Yahoo!広告 ディスプレイ広告を活用してLINEの広告面へ広告を配信した際の「購買検証」において、広告配信群と非配信群による比較検証に留まらず、広告接触者と非接触者による比較検証を行うことが可能になったと発表されています。この拡張された機能により、広告効果の測定がより詳細に実施できるようになるとのことです。
「Urumo Ads」が連携している広告媒体
「Urumo Ads」は以下の広告媒体と連携しているとのことです。
- Google 広告(YouTube・Google ディスプレイ ネットワーク)
- Meta広告(Facebook・Instagram)
- TVer広告
- X広告(運用型、Amplify広告)
- LINE広告
- SmartNews Ads
- TikTok 広告
- Yahoo!広告(ディスプレイ広告(運用型)、ディスプレイ広告(予約型))
- ABEMA Ads(ABEMA)
LINEへ広告を配信する際に利用可能なソリューション
「Urumo Ads」では、下記の機能を活用することで、より費用対効果の高いセールスリフトにつながる広告配信を実現していると説明しています。
購買ターゲティング
日用消費財や食品、飲料などの購入実績があるユーザー群を選出し、広告配信を行うことが可能です。これにより、より効果的なターゲティングが実現できるとのことです。
購買検証
広告配信を行った結果、広告に接触した人が店頭で対象商品を購入したかを、広告接触データと購買データを紐づけることによって分析し、購買効果を可視化することが可能とされています。今回の機能強化により、より詳細な検証が可能になったと同社は発表しています。
フェズでは、引き続きリテールデータプラットフォーム「Urumo」をベースとしたソリューションの開発やパートナー企業との連携強化を通じて、リテール業界の課題解決に貢献していく方針とのことです。
株式会社フェズについて
株式会社フェズの会社概要は以下の通りです。
- 会社名:株式会社フェズ(FEZ Inc.)
- 代表者:代表取締役 赤尾 雄司
- 設立:2015年12月3日
- 従業員数:138名(2025年9月1日現在)
- 事業内容:リテールメディア事業(リテール業界のDX事業等)
- 本社所在地:東京都千代田区神田紺屋町15番地 グランファースト神田紺屋町3F
- 資本金:249百万円(2025年8月末現在)
フェズは、「情報と商品と売場を科学し、リテール産業の新たな常識をつくる。」をミッションに掲げ、リテールメディア事業等を展開しています。同社は国内最大級のリテールデータプラットフォーム「Urumo(ウルモ)」を開発・提供し、情報(広告)×商品(販促)×売場(店頭)のソリューションを通じて、リテールDXの推進に取り組んでいるとのことです。
まとめ
今回の「Urumo Ads」における購買検証機能の強化により、より多くの企業がデータに基づいた効果的な広告戦略を構築できるようになると期待されています。特に、LINEの広範なユーザー層へのアプローチと購買行動の詳細な分析が可能になることで、広告主はより精緻なマーケティング施策を実施できるようになるといいます。
フェズが提供する「Urumo」は、複数の小売企業から得られるID-POSデータを活用することにより、消費者の購買行動を深く理解することを可能にしています。この膨大なデータを基にした「Urumo Ads」は、広告配信だけでなく、その効果測定までをシームレスに提供することで、企業のマーケティング活動を強力にサポートしているとのことです。
今回の機能強化は、特にLINEという国内で圧倒的なユーザー数を誇るプラットフォームとの連携を深めるものであり、より多くの消費者へのリーチと、その効果の正確な測定を実現するものだといいます。これにより、広告主は自社の広告投資に対するROI(投資収益率)をより正確に把握できるようになるとのことです。
リテール業界では、オンラインとオフラインの境界が曖昧になりつつある中、消費者の購買行動を包括的に捉えることの重要性が増しています。フェズの「Urumo Ads」は、そのようなニーズに応えるソリューションとして、今後もさらなる発展が期待されています。
特に、今回強化された購買検証機能は、広告接触者と非接触者の比較検証を可能にすることで、広告効果の「見える化」をより進化させるものだと説明されています。これにより、企業は広告投資の効果をより具体的に把握し、次のマーケティング戦略に活かすことができるようになるとのことです。
フェズは今後も、リテール業界の課題解決に向けたソリューションの開発と提供を続けていくとしています。「Urumo」を中心としたエコシステムの拡充により、リテール業界のDX推進に貢献していくことが期待されています。
出典元:株式会社フェズ プレスリリース