
シニア専門のマーケティングプラットホーム コスモラボ(会社名:コスモヘルス株式会社、本社:東京都港区、代表取締役社長 小塚 崇史)がシニア層の『コミュニティ』に関するアンケートリサーチのレポートをリリースしました。このレポートでは、50歳以上のシニア層を対象に、コミュニティ参加の有無や目的、頻度、満足度、参加障壁、今後の希望について意識と実態調査を実施。シニア世代の社会参加意識と課題の実情が明らかになりました。
この記事の目次
調査トピックス
約7割がコミュニティに非参加
「特に参加していない」(69.3%)が約7割を占め、コミュニティ参加者は3割程度にとどまっています。この高い非参加率は、シニア世代の多くが地域や社会とのつながりを持つ機会が限られていることを示しており、社会的孤立のリスクや生きがい創出の機会損失が懸念される状況となっています。
健康と地域活動を軸とした参加パターン
参加者の活動内容は「健康・スポーツ(ウォーキング、体操、太極拳など)」(47.1%)と「ボランティア・地域活動」(43.3%)が中心となっています。シニア世代が求めるコミュニティ活動の関心は、健康増進と社会貢献に重きが置かれていることが示されています。
参加者の極めて高い満足度
「まあ満足」(57.8%)と「とても満足」(36.9%)を合わせて約95%が満足しており、コミュニティ参加者の満足度は極めて高い水準にあります。この数値の高さは、参加しているシニアが活動から十分な価値と充実感を得ていることを示しており、参加のメリットの大きさを物語っています。
現在、コミュニティに参加していますか?
(有効回答者数:609名)
「特に参加していない」(69.3%)が圧倒的多数を占め、「リアル(対面)で参加している」(24.5%)や、「オンラインで参加している」(3.3%)、「リアル(対面)とオンラインの両方で参加している」(3.0%)と続きます。約7割が非参加である現実は深刻で、シニア世代の社会参加機会の不足を示しています。
現在、参加しているコミュニティを具体的に教えてください
(複数回答可)(有効回答者数:187名)
「健康・スポーツ(ウォーキング、体操、太極拳など)」(47.1%)が最多で、「ボランティア・地域活動」(43.3%)や、「趣味・サークル(カラオケ、園芸、手芸など)」(38.0%)が続きます。「同世代交流(おしゃべり会、食事会など)」(30.5%)や、「学び・文化(カルチャースクール、読書会など)」(19.3%)も一定の支持があります。
そのコミュニティには、どのくらいの頻度で参加していますか?
(有効回答者数:187名)
「週に2回以上」(34.8%)が最多で、「月に2〜3回」(23.5%)、「週1回程度」(20.9%)と続き、「月1回以下」(15.0%)や、「不定期/気が向いた時」(5.9%)は少数派です。参加者の約3分の1が週2回以上という高頻度で参加している結果は、コミュニティ活動がシニア世代の生活の中で重要な位置を占めていることを示しています。
そのコミュニティには、どのような目的で参加していますか?
(複数回答可)(有効回答者数:187名)
「健康維持・身体を動かす」(58.8%)が最多で、「仲間との交流・おしゃべりの場」(51.3%)が続きます。「趣味を楽しむ・スキルアップ」(38.5%)や、「社会とのつながり・孤独感の解消」(34.8%)も多く挙げられています。健康維持が最重要目的である結果は、シニア世代の健康への強い関心を反映しています。
そのコミュニティにどの程度満足していますか?
(有効回答者数:187名)
「まあ満足」(57.8%)が過半数を占め、「とても満足」(36.9%)と合わせると94.7%が満足しています。「やや不満」(1.1%)、「とても不満」(0.5%)は極めて少数です。約95%という極めて高い満足度は、参加しているシニアがコミュニティ活動から期待以上の価値を得ていることを示しており、参加のメリットの大きさを物語っています。
参加しづらさを感じたことはありますか?
(複数回答可)(有効回答者数:187名)
「特にない」(64.7%)が多数を占め、「時間が合わない」(16.6%)や、「人間関係が難しい」(10.2%)、「場所が遠い/アクセスが不便」(9.1%)が一部で挙げられています。約3分の2が参加障壁を感じていない結果は、現在参加しているコミュニティが参加者にとって参加しやすい環境を提供していることを示しています。
そのコミュニティを知ったきっかけは何ですか?
(複数回答可)(有効回答者数:187名)
「知人・友人の紹介」(69.0%)が突出して多く、「自治体・市民センター」(37.4%)、「チラシや掲示板」(16.0%)が続きます。「インターネット・SNS」(5.9%)や、「LINEメッセージ・メール案内」(5.9%)は少数派です。知人・友人からの紹介が約7割を占める結果は、コミュニティ参加において人的ネットワークが決定的な役割を果たしていることを示しています。
今後、新たに参加してみたいコミュニティのタイプを教えてください
(複数回答可)(有効回答者数:609名)
「同じ趣味を持つ人との集まり(旅行、音楽、園芸など)」(40.6%)が最多で、「少人数で話せる集まり(お茶会、座談会など)」(31.9%)、「学びの場(健康・お金・スマホ活用など)」(30.7%)が続きます。趣味を共有する集まりへの関心が最も高い結果は、シニア世代が自分の興味関心を基盤とした社会参加を求めていることを示しています。
今後、どのような形式での参加を希望しますか?
(有効回答者数:609名)
「対面での活動がいい」(47.8%)が最多で、「どちらでもよい」(34.5%)が続きます。「両方を組み合わせた形式がいい」(13.5%)や、「オンラインでの活動がいい」(4.3%)は少数派です。対面形式への強い選好が約半数に達している結果は、シニア世代がリアルな人間関係と直接的な交流を重視していることを明確に示しています。
「参加してみよう」と思うポイントは何ですか?
(複数回答可)(有効回答者数:609名)
「参加費が無料または安い」(51.7%)と「内容が面白そう/役に立ちそう」(48.8%)が二大要素として拮抗しています。「スタッフが親しみやすい/安心できる」(30.7%)や、「家から近い/オンラインで楽に参加できる」(30.0%)、「体験できる/見学できる」(29.6%)も重要な要素として挙げられています。
総評
今回の調査から見えてきたのは、「高い非参加率と、参加者の極めて高い満足度の二極化」というシニア層のコミュニティ参加の特徴です。「特に参加していない」(69.3%)が約7割を占める一方で、参加者は「週に2回以上」(34.8%)という高頻度で活動に参加しています。「まあ満足」(57.8%)と「とても満足」(36.9%)を合わせて約95%が高い満足度を示しています。
参加している活動は「健康・スポーツ(ウォーキング、体操、太極拳など)」(47.1%)と「ボランティア・地域活動」(43.3%)が中心で、参加目的も「健康維持・身体を動かす」(58.8%)と「仲間との交流・おしゃべりの場」(51.3%)が上位を占めており、健康増進と社会的つながりがシニア世代のコミュニティ参加の二大動機となっています。
情報入手経路では「知人・友人の紹介」(69.0%)が圧倒的で、人的ネットワークがコミュニティ参加の決定的要因となっています。参加障壁については「特にない」(64.7%)が多数を占める一方、「時間が合わない」(16.6%)や「人間関係が難しい」(10.2%)といった課題も一部で存在しています。
今後の参加希望では「同じ趣味を持つ人との集まり(旅行、音楽、園芸など)」(40.6%)が最多で、「少人数で話せる集まり(お茶会、座談会など)」(31.9%)、「学びの場」(30.7%)が続きますが、「特にない」(27.6%)も約3割存在し、潜在的な参加意向を具体化する働きかけが必要です。
参加形式は「対面での活動がいい」(47.8%)が最多で、リアルな交流への強い選好が確認されました。参加促進要因では「参加費が無料または安い」(51.7%)と「内容が面白そう/役に立ちそう」(48.8%)が重要で、経済性と魅力的な内容が参加決定の鍵となっています。
この結果は、シニア層のコミュニティ参加促進において、健康と交流を軸とした魅力的なプログラム開発や経済的負担の軽減、人的ネットワークを活用した情報発信、そして対面での体験機会創出が重要であることを示しています。高い満足度を示している現在の参加者の経験を活かし、非参加層への効果的なアプローチが求められています。
調査概要
調査方法:ネットリサーチ
調査地域:全国
対象者 :「コスモラボ」のアンケートモニター
回答総数:609
調査対象期間:2025年6月11日
コスモラボについて
コスモラボは、シニアに特化したマーケティングサービス全般を提供しています。主に60歳以上の約20万人のシニア会員を対象に、広告、アンケートリサーチ、インタビュー調査、ホームユーステストなど、多彩な調査手法で企業のマーケティング活動を支援しています。
コスモヘルス株式会社 会社概要
社名 :コスモヘルス株式会社
代表者:代表取締役社長 小塚 崇史
本社 :東京都港区新橋1-12-9-10F
設立 :1984年7月1日
資本金:1億円
出典元: コスモヘルス株式会社 プレスリリース