マイクロアド、Googleアドマネージャーとの連携でCTV含む動画広告枠を大幅拡充、市場は2028年に1兆円超えへ

株式会社マイクロアド(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:渡辺健太郎)は、Googleが提供するプラットフォーム(Googleアドマネージャー)との連携により、コネクテッドTV(以下、CTV)を含む、インストリームを中心とした動画広告枠を大幅に拡充したことを発表しました。同社によると、Googleの豊富な配信在庫を活用し、より広範なリーチと多様なフォーマットに対応することで、広告主は高品質な動画コンテンツへの広告配信が可能になるとのことです。また、媒体社の動画コンテンツのさらなる収益拡大を支援していく方針も示されています。

株式会社マイクロアド 概要

動画広告市場について

動画広告市場は近年急速に成長を続けており、2024年には前年比115.9%増の7,249億円に達していることがわかっています。さらに2028年には1兆1,471億円にまで拡大する見込みとされています。この成長は、特にコネクテッドTV(CTV)向けの広告を含むインストリーム動画広告の需要拡大が大きく貢献しているようです(※1)。

マイクロアド社においても、この市場動向と連動する形で動画広告の売上が拡大しており、同社の2025年9月期第2四半期の実績では、前年同期比で約117%増と売上を倍増させています。このことからも、動画広告市場の活況ぶりがうかがえます。

動画広告市場の拡大背景には、視聴者の動画コンテンツ消費行動の変化があるとされています。特に近年では、テレビとインターネットが融合したコネクテッドTV(CTV)やOTT(オーバー・ザ・トップ)サービスでの動画視聴が急速に普及しています。従来のテレビ視聴からインターネット経由での動画視聴へとシフトする消費者が増える中、これらの新しい視聴環境に対応した広告配信のニーズが高まっているようです。

このような市場環境の変化に対応するため、マイクロアド社は動画コンテンツを持つ媒体社との連携を円滑に行うことができるGoogleアドマネージャーを活用した新たなサービスを開始しました。この取り組みにより、拡大する動画広告市場において、より効果的な広告配信を実現することを目指しているとのことです。

コネクテッドTV(CTV)とは

コネクテッドTV(CTV)とは、インターネットに接続可能なテレビのことを指します。従来のテレビ放送に加えて、インターネット経由でさまざまな動画コンテンツを視聴することができます。スマートテレビや、Chromecast、Apple TV、Amazon Fire TVなどの外部デバイスを接続したテレビもCTVに含まれます。

CTVの普及により、視聴者はテレビ画面で従来の放送コンテンツだけでなく、YouTube、Netflix、Amazon Prime Videoなどのストリーミングサービスのコンテンツも視聴できるようになっています。このような視聴環境の変化は、広告主にとって新たな広告機会を提供しており、テレビの大画面で高品質な動画広告を配信できることから、広告効果の向上が期待されています。

特に若年層を中心に、従来のテレビ放送よりもストリーミングサービスでの視聴時間が増加している傾向があり、こうした視聴者層へのリーチを強化するために、CTVを活用した広告戦略の重要性が高まっていると言われています。

Googleアドマネージャーとの連携による効果

今回のGoogleアドマネージャーとの連携により、マイクロアド社は同社がこれまで構築してきた豊富な媒体社ネットワークや販売力、そして媒体社が保有する1st Party Data(自社で収集した顧客データ)を組み合わせた、新たな動画広告サービスを開始するとのことです。

この連携によって、CTVを含むインストリームを中心とした動画広告枠が大幅に拡充されることになります。インストリーム広告とは、動画コンテンツの再生前(プリロール)、再生中(ミッドロール)、再生後(ポストロール)に表示される動画広告のことを指し、ユーザーが視聴している動画コンテンツの一部として自然に広告が組み込まれるため、高い視認性と効果が期待できるとされています。

広告主にとっては、より広範なリーチと多様なフォーマットに対応した広告配信が可能になるため、ターゲットとする視聴者に対して、より効果的にメッセージを届けることができるようになります。高品質な動画コンテンツ内での広告配信は、ブランドイメージの向上やコンバージョン率の改善にもつながるとされています。

一方、媒体社にとっては、保有する動画コンテンツのさらなる収益化が期待できます。特に、適切なターゲティングや広告フォーマットの活用により、ユーザー体験を損なうことなく広告収益を最大化することが可能になるようです。

マイクロアド社は、Googleアドマネージャーとの連携を通じて、デジタル広告のエコシステムをさらに強化し、広告主と媒体社の双方にとって価値のあるサービスを提供していくことを目指しているとのことです。

インストリーム動画広告の特徴と効果

インストリーム動画広告は、ユーザーが動画コンテンツを視聴する前後または途中に表示される動画広告形式です。この広告形式は、ユーザーがすでに動画視聴のために積極的に時間を使っている状態で広告が表示されるため、高いエンゲージメント率を期待できるとされています。

インストリーム広告には主に以下のような特徴があります:

  1. 高い視認性:ユーザーが視聴している動画コンテンツの一部として表示されるため、見逃される可能性が低く、メッセージの伝達効果が高いです。
  2. ブランド認知の向上:動画形式による視覚的・聴覚的な訴求力により、ブランドイメージの構築や認知度向上に効果的です。
  3. 多様なフォーマット:スキップ可能な広告やスキップ不可の広告、長尺・短尺など、目的に応じて様々な形式から選択できます。
  4. ターゲティング精度:視聴しているコンテンツや視聴者の属性、行動履歴などに基づいて、適切なターゲットに広告を配信できます。

マイクロアド社とGoogleアドマネージャーの連携により、これらのインストリーム動画広告の強みを最大限に活かした広告配信が可能になり、広告主にとっては効果的なマーケティング活動、媒体社にとっては収益の最大化という双方にメリットをもたらすことが期待されています。

マイクロアド社の今後の展望

マイクロアド社は今後も、媒体社の広告収益最大化の支援および広告主企業における広告効果最大化を目的とした商品力強化に努めていく方針とのことです。特に、動画広告市場の成長が続く中、CTVやOTTなどの新しい視聴環境に対応した広告ソリューションの開発と提供に注力していくものと見られています。

デジタル広告技術の進化とともに、より精緻なターゲティングや効果測定が可能になる中、マイクロアド社は広告主と媒体社を結ぶプラットフォームとしての役割をさらに強化していくことが期待されます。また、1st Party Dataの活用や、プライバシー保護と両立する形での効果的な広告配信など、業界の課題に対応したソリューションの提供も重要な取り組みとなるでしょう。

動画コンテンツの消費が多様化する中、マイクロアド社の今回の取り組みは、変化する市場環境に対応した重要な一歩と言えそうです。今後も広告テクノロジーの進化と市場のニーズに合わせた革新的なサービスの展開が期待されています。

※1)サイバーエージェント、2024年国内動画広告の市場調査を実施

株式会社マイクロアド 概要

社名    株式会社マイクロアド
代表者   代表取締役 社長執行役員 渡辺健太郎
本社所在地 東京都渋谷区桜丘町20-1 渋谷インフォスタワー13F
事業内容  データプラットフォーム事業

出典元:株式会社マイクロアド プレスリリース

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