
インターネット上の情報について、その信頼性を確認する習慣がある人とない人がほぼ半々という調査結果が明らかになりました。全国の男女675名を対象に「情報のソース」についてのアンケート調査が実施されたところ、約半数がネットニュースやSNSの情報元を「あまり・まったく確認しない」と回答しています。
この記事の目次
■ネットニュースやSNSの情報元(ソース)確認に関する調査
インターネット上には毎日膨大な量の情報が流通していますが、それらすべてが正確な情報とは限りません。特にSNSやネットニュースでは、情報の出典元(ソース)の信頼性が非常に重要になってきます。
今回ご紹介する調査は、全国の男女675名を対象に実施された「情報のソース」に関するアンケート調査の結果です。
「情報のソースに関するアンケート」調査概要
調査手法:インターネットでのアンケート
調査対象者:全国の男女
有効回答:675サンプル
調査日:2025年6月16日 ~ 2025年6月23日
質問内容:
質問1:ネットニュースやSNSの情報を閲覧する際、情報元(ソース)を確認しますか?
質問2:その理由を教えてください。
質問3:情報元(ソース)を確認する際、もっとも重視するポイントは何ですか?
質問4:その理由を教えてください。
質問5:SNSで情報をシェアする際、情報元(ソース)の確認をしますか?
質問6:その理由を教えてください。
質問7:ネットニュースやSNSで見かけた情報が誤りだったことに気づいた経験はありますか?
質問8:その誤った情報を出していた媒体に対してどのように感じたか教えてください。
■約半数が「情報元(ソース)をあまり・まったく確認しない」
まず最初に、ネットニュースやSNSの情報を閲覧する際に、情報元(ソース)を確認するかどうかを尋ねた結果が報告されています。

調査結果によると、合計で約半数の方が「あまり・あるいはまったく情報元(ソース)を確認しない」と回答していることが分かりました。
それぞれの回答について、理由も尋ねられており、一部をご紹介します。
「必ず確認する」回答理由
・信頼できるものか正しいかどうか判断する材料(20代・男性)
・信用できないソースも存在するから(40代・男性)
「ほとんど確認する」回答理由
・最近は誤った情報や悪意のある婉曲などが多いから(20代・女性)
・フェイクニュースでないか知りたいから(30代・男性)
・メディアが発している情報でもどこまで信用できるか怪しいから(30代・男性)
「時々確認する」回答理由
・常に確認するのは面倒だから(10代・男性)
・信頼性が怪しいものは確定的な情報を掴むまで突き詰めたいから(10代・男性)
・デマかもしれないと思うことがあるため(20代・女性)
・そこまでどうでもいいことにはスルーするけど、もっと確認したいことは調べるから(30代・女性)
・自分の中で疑わしいと思える記事の場合は調べる事もあります。自分の認識と合致する内容ですと調べません(30代・男性)
「あまり確認しない」回答理由
・なんとなく見ているだけだから(20代・男性)
・自分の興味のある情報だったら確認するが、そもそもそんなにネットでニュースは見ないし、そこまで興味のある情報もないから(30代・女性)
・とりあえずこういうニュースがあるんだと知れればいい。周りに広げなければ(30代・女性)
・めんどくさくて、やらない。もともと、半信半疑で、娯楽程度にしか見てないから(30代・女性)
「まったく確認しない」回答理由
・気にしないから(10代・女性)
・元々ネットニュースを信用してないから(20代・男性)
・どこでも信じるから(30代・女性)
■約半数が「出典元が信頼できるメディアや団体であるか」を重視する
次に、ネットニュースやSNSの情報を閲覧する際に「情報元(ソース)を確認する方」と回答した方に、情報元を確認する際にもっとも重視するポイントは何かを質問した結果が報告されています。

調査結果によると、約半数の方が「出典元が信頼できるメディアや団体であるか」を重視すると回答しています。
それぞれの選択肢について、その理由も尋ねられました。一部をご紹介します。
「出典元が信頼できるメディアや団体であるか」回答理由
・信頼できるサイトなのかを確認するため(10代・女性)
・信頼できるメディアからの発信なら信用性が高まるから(30代・女性)
・嘘のニュースである可能性があるから情報元は重要だと感じる(30代・女性)
・話半分で聞いた方がいいメディアが乱立しているから(30代・男性)
・間違った知識を覚えたくない(30代・男性)
・出典が個人より出版社などの団体のほうが信頼できる気がするから(40代・女性)
・大手だとある程度裏を取っているので信頼感があるから(40代・女性)
「情報の正確性や根拠」回答理由
・きちんとしたデータがないと納得できないから(20代・女性)
・ネット情報は不確かなものが多いから(20代・女性)
・根拠のないものは信用出来ないから(40代・女性)
「他の信頼できるメディアでも同じ情報を報じているか」回答理由
・同じ情報が複数の情報源から見つかると信頼性が上がるから(10代・男性)
・他のサイトの記事も見たりします。そこでも同じような内容であれば信じると思います(30代・男性)
・デマ情報を流すわけにはいかないため、重要なことは複数メディアで取り上げられているかは確認する(40代・男性)
■16.7%がSNSで情報をシェアする際、情報元(ソース)を「あまり・あるいはまったく確認しない」
続いて、SNSで情報をシェアする際に、情報元(ソース)の確認をするかどうかについて質問された結果も報告されています。

調査結果によると、16.7%の方がSNSで情報をシェアする際に、情報元(ソース)を「あまり・あるいはまったく確認しない」と回答しています。
それぞれの回答について、理由も尋ねられましたので、一部をご紹介します。
「必ず確認する」回答理由
・間違ったことを拡散してはいけないと思うためです(20代・女性)
・間違えて拡散したら大変だから(30代・女性)
「ほとんど確認する」回答理由
・ソースを確認しないと、偽情報を拡散してしまい 犯罪に加担することになる可能性があるから(20代・男性)
・ちゃんと発信元を確認しないで拡散するのはよくないと思うから(40代・女性)
「時々確認する」回答理由
・真偽が怪しいなと思った時に確認したくなるので(30代・女性)
・毎回確認するのは面倒くさいので(30代・女性)
・怪しいサイトは、事実の信頼性がないので(40代・女性)
「あまり確認しない」回答理由
・めんどくさいから(20代・女性)
・SNSは流し見することが多いから(30代・女性)
「まったく確認しない」回答理由
・調べても本当かどうかわからないから(30代・女性)
「シェアはしない」回答理由
・なかなかシェアする機会ない(20代・女性)
・シェアに興味がない(20代・女性)
・正しい情報かわからないから(30代・女性)
・する理由がない(30代・男性)
・炎上したら嫌だから、そもそもシェアしないほうがいい(30代・女性)
■44.1%がネットニュースやSNSで見かけた情報が誤りだったことに気づいた経験が「ある」
最後に、ネットニュースやSNSで見かけた情報が誤りだったことに気づいた経験があるかどうかを質問した結果についても報告されています。

調査結果によると、44.1%と半数近くの方が、ネットニュースやSNSで見かけた情報が誤りだったことに気づいた経験が「ある」と回答しています。
さらに、その誤った情報を出していた媒体に対してどのように感じたかについても質問されました。一部の回答をご紹介します。
誤った情報を出していた媒体に対してどのように感じた?
デマはやめて欲しい(20代・女性)
芸能ニュースでしたが、呆れました(20代・女性)
不信感を覚えた(20代・男性)
正確なニュースを書いてほしいと感じた(30代・女性)
2度と無条件には信用しないと思ったし、周りにも信用しないように言う(30代・男性)
どうしてこんな適当なことを流すのか意味が分からない(30代・女性)
意図的にしている悪質な人物(あるいは組織)なのかと思う。あるいはソースのチェックを単に怠っているだけでもデマに加担しているとしか思えず不信感を強く感じる(30代・男性)
誤った情報を出していた媒体に対しては、多くの人が「不信感を覚えた」「正確な情報を求めたい」と感じていることがわかりました。中には「二度と信用しない」「悪質だと思う」といった強い批判の声も見られました。
■まとめ
今回の「情報のソース」に関する調査結果から、以下のことが明らかになりました。
・約半数の方が、ネットニュースやSNSの情報を閲覧する際に情報元(ソース)を「あまり・まったく確認しない」
・情報元を確認する人のうち、約半数が「出典元が信頼できるメディアや団体であるか」を重視している
・SNSで情報をシェアする際、16.7%の人が情報元(ソース)を「あまり・まったく確認しない」
・44.1%の人がネットニュースやSNSで見かけた情報が誤りだったことに気づいた経験がある
インターネット上には日々膨大な情報があふれており、その中には不正確な情報や誤情報も含まれています。情報の出どころ(ソース)が不明確なまま情報を受け取ったり、さらにはシェアしたりすることは、誤情報の拡散リスクを高める要因になります。
信頼性の高い情報を得るためには、信頼できるニュースサイトや公的機関が発信する情報を優先的に参照し、複数の情報源で確認するなど、情報の出どころを確認する習慣をつけることが重要です。また、SNSで情報をシェアする際にも、その情報の信頼性を確認することで、誤情報の拡散防止に貢献できるでしょう。
これからのデジタル社会を生きる上で、情報リテラシーの向上は私たち一人ひとりにとって不可欠なスキルと言えます。