インアゴーラ株式会社が、「ショッピングに国境はない」をスローガンに、中国消費者向け日本商品特化型越境ECプラットフォーム「豌豆（ワンドウ）」を運営しています。同社はこのたび、MARS（株式会社モナリザ洋装店）と提携し、中国のZ世代向けに量産型・地雷系ファッションの販売を正式に開始したことを発表しました。
両社は2024年7月より取り組みを開始し、10月からMARS（マーズ）の小紅書（Rednote）アカウントの運営代行によるテストマーケティングとトライアル販売を実施してきました。一定の認知を獲得できたことから、今回本格的に中国での展開を開始し、販売加速を図っていくとのことです。
インアゴーラ社は様々な販売チャンネルにおける販売とマーケティングを担当します。第一弾として、2025年6月19日に実施した店頭ライブでは、人気KOLによる人気商品のライブ販売を実施し、直近3ヶ月の通常時の約8倍の売上を達成したとのことです。さらに、販売加速の一環として、オリジナル商品を投入することで販売強化を図っています。
MARS（マーズ）は、「量産型・地雷系」と呼ばれるファッションムーブメントを牽引し、クオリティの高い世界観でガーリーなファッションを表現しているブランドです。渋谷109や新宿に店舗を構える他、オンラインショップでもアイテムの販売を行っています。同ブランドは「誰よりも綺麗で可愛くいたい女の子を応援する」というコンセプトを掲げています。
量産型と地雷系ファッションは、2020年代以降に流行した日本の若者女性のファッションやメイクのスタイルです。両者の関係性は、二次元キャラクターの影響を受けている点にあります。量産型は明るい色調でガーリーな服装やメイクを特徴とし、一見して区別がつかないスタイルであることから「量産型」と呼ばれています。一方で地雷系は「病み系」の要素を強くしたもので、涙袋や垂れ目を強調したメイク、黒とピンクを基調とした服装が特徴となっています。どちらも、アニメや漫画などの二次元キャラクターが持つ特徴やスタイルを参考に、それを現実世界に取り入れたファッションとして表現しています。
中国経済が低迷している中でも、Z世代が徐々に消費の中心となりつつある消費動向を背景に、中国のZ世代向けに新たなジャンルを開拓していく中で、「二次元」関連商品の需要が高いことから、今回MARS（マーズ）の中国進出を全面サポートすることになったと発表されています。
この記事の目次
MARS（マーズ）との取組み：SNSマーケティングによる認知度拡大
①WeChatユーザーグループ運営による認知拡大
中国で最も普及しているソーシャルメディアアプリ「WeChat」内で共通の趣味や興味を持つ人々が集まるコミュニティのユーザーグループを複数活用し、ユーザーグループの運営を行っています。日々様々なトピックや商品情報の情報交換を行うことで、認知拡大を図っているとのことです。
WeChatユーザーグループ運営をすることにより、ユーザーとの直接的なコミュニケーションを図ることができ、ユーザーとの関係を深めることが可能となっています。
②小紅書（Rednote）ブランドアカウントの運営代行
2024年10月より、小紅書（Rednote）において、MARS（マーズ）のアカウントの運営代行を開始したとのことです。取り組み開始から約8か月で、フォロワー数約2万人、投稿いいね数3.1万を獲得しています。また、最初に投稿した記事では5139いいね、372のお気に入り登録、731のコメントを獲得しました。記事投稿に加えて、ブランドショップのライブも実施することで、多角的に認知拡大を図っています。
MARS（マーズ）との取組み：複数の販売チャンネルでの販路拡大
①WeChatミニプログラム
中国で最も普及しているソーシャルメディアアプリ「WeChat」内で簡易版のアプリプログラムが利用できるミニプログラムの「谷gogo」は、累計ユーザー数が66.8万人で、二次元アイテムやロリータファッションなど、Z世代の女性向け商品を幅広く取り扱っています。
このミニプログラム内にMARS（マーズ）のコーナーを設け、商品販売を行っているそうです。
②小紅書（Rednote）
中国を代表するライフスタイル共有型SNSアプリの小紅書（Rednote）の二次元ファッション専門アカウント「谷gogo」は、ファロワーが22.7万人近くおり、投稿いいね数が19.5万を獲得しているアカウントです。
このアカウントにMARS（マーズ）の店舗を設け、二次元ファッションのファン向けに、毎日10時間のライブ販売を実施しています。
③Tmall国際
アリババグループが運営する中国最大の越境ECプラットフォーム「Tmall国際」でも購入することができます。
消費力ある若い世代のユーザーにフォーカス
中国の若者は経済の不透明感を背景に、以前のような「爆買い」から変化し、より合理的でパーソナルな価値観に基づいた消費行動を取る傾向にあります。中国の市場において、「95後（1995年から1999年生まれ）」と「00後（2000年代生まれ）」が徐々に消費の中心層になり、消費の新たな変革を引き起こしています。
こうした中国の若者の消費傾向として、「低欲望」時代でも「自分のため」にはお金を使うという特徴があります。お小遣いという範囲の中で、自分の満足度を最大限に高めるための消費を追求しているのです。全体的な消費マインドが減退している中でも、中国の若者は自己満足や生活の質を高めるための消費には積極的です。スキンケア、フィットネス用品、趣味(アニメ、ゲームなど)、旅行、ヘルスケアなど、自分を楽しませたり、ストレスを解消したりする商品やサービスへの支出が顕著になっています。
インアゴーラ社は、今後もより多くの日本商品を海外のお客様に紹介し、日本の商品とライフスタイルを楽しんでいただく場をお届けしていくとのことです。
株式会社モナリザ洋装店 概要
本社所在地 ：東京都新宿区新宿３丁目２２番６号
会社設立 ：1947年7月
代表取締役社長 ：内海 美穂
事業内容 ：レディースファッションの企画・販売
Inagora株式会社 概要
本社所在地 ：東京都港区芝四丁目１番２８号PMO田町IIIビル 2F
会社設立 ：2014年12月15日
代表取締役 CEO ：翁 永飆
「ショッピングに国境はない」をスローガンに、日本の優れた商品やサービスをインターネットを通じて中国向けに展開する越境EC事業、および上記に伴うコンテンツ制作、物流、海外マーケティング、など複合的な付帯事業を行っています。
インアゴーラ社は、日本企業が海外進出を検討する際に必ず課題となる「情報の越境」「物流の越境」「決済の越境」のすべてを解決する、ワンストップソリューション型のB to B to C越境ECプラットフォーム「豌豆（ワンドウ）プラットフォーム」を運営しています。商品の翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応、他チャンネル展開などの全工程を担うことで、日本企業と中国消費者間の文化的ギャップを吸収し、日本企業の中国進出をサポートしています。日本の企業はインアゴーラ社の日本国内倉庫に商品を配送するだけで、国内ECショップを1店舗追加するよりも簡単に、巨大な中国市場に進出することが可能です。
出典元：インアゴーラ株式会社 プレスリリース
