ASEAN市場へのライブコマース進出を支援する「AGENTS」サービス開始、100名超の現地ネットワークを活用した新越境EC戦略

SOCIAL AGENT UNIVERSAL SDN. BHD.(本社:マレーシア セランゴール州)が、ASEAN地域に向けた新しい越境EC支援サービス「AGENTS」の提供を開始しました。このサービスでは、ライブコマース配信者やKOL(キー・オピニオン・リーダー)、アフィリエイターなど100名を超える現地ネットワークを活用し、日本企業のASEAN市場進出を包括的に支援するとのことです。

【事業背景と概要】ASEANにおけるライブコマースの可能性

現在、世界的にライブコマース市場が急成長しています。特にASEAN地域では2030年に市場規模が10兆円に達すると予測されており、主要な購買手段として確固たる存在感を示しつつあります。EC化が着実に進行し、日本ブランドへの信頼も厚いASEAN市場において、ライブコマースを起点とした販路拡大は、日本企業にとって非常に有望な機会となっています。

「AGENTS」では、現地の100名以上の配信者やKOLなどと連携することで、製品の販売活動と市場調査、そして口コミ形成を同時に実現しているとのことです。このサービスの効果は既に実証されており、導入初月で月商300万円を超える成果を上げた中小美容ブランドも登場しているそうです。

AGENTSワークフロー
AGENTSワークフロー

【課題】ASEAN越境ECの実情と構造的な問題

ASEAN市場への越境ECは、参入のハードルが下がったものの、期待通りの成果を得られずに撤退する日本企業が少なくありません。従来型の市場参入アプローチには、以下のような構造的な課題が存在しているとされています:

  • ECモールでは強いブランド力がない商品は目立ちにくく、集客施策も限定的である
  • モール内の広告はタグ設定やリターゲティングの制限が多く、効果検証や改善のPDCAサイクルが回しづらい
  • 自社ECサイトを構築する場合、広告費の高騰が初期投資の大きな負担となる
  • ライブコマースも配信者やプラットフォーム選定を誤ると十分な成果が得られない

これらの課題を踏まえ、「AGENTS」では"まず売ることで市場を知る"という考え方を起点に、リサーチ・販促・拡販・投資判断を段階的に展開するモデルを提案しているとのことです。このアプローチにより、実際の市場反応を確認しながら効率的な展開が可能になるとしています。

主な機能と支援内容

1. セラーネットワークの活用

「AGENTS」では、ASEANを中心にライブ配信者、KOL、アフィリエイター、マイクロセラー、ドロップシッパーなど100名を超えるセラーと提携しているそうです。これにより、商品特性やターゲット層に合わせた最適な販路設計が可能になります。各セラーの特性や強みを活かし、商品に最適なマッチングを行うことで効果的な販売戦略を構築するとのことです。

2. 販売起点での市場調査とニーズ把握

まず実際の販売活動を通じて市場の反応を測定し、現地消費者の嗜好や購買動機を定量・定性の両面から分析するとしています。この手法により、机上の調査だけでは見えにくい「市場の実感値」を得ながら販路を構築することができるとのことです。実際の顧客の声や購買行動をもとに、より効果的なマーケティング戦略を立案することが可能になるとされています。

3. 成果報酬型の販売モデル

「AGENTS」では、販売実績に応じたコミッション設定で提携セラーへ販売を依頼する成果報酬型モデルを採用しているとのことです。このモデルにより、大きな初期投資を必要とせずスモールスタートが可能となり、リスクを抑えながら市場参入できるとしています。成果に連動した報酬体系は、セラー側のモチベーション維持にも効果的だと説明されています。

4. 口コミ・UGCの醸成

提携セラーによるSNS投稿や配信を通じて、ユーザー生成コンテンツ(UGC)を形成していくとのことです。このUGCは信頼性が高く、単なる認知獲得だけでなく、広告素材として二次利用することで中長期的なマーケティング効果につながる重要な資産となるそうです。実際のユーザーの声が反映されたコンテンツは、新規顧客の獲得にも大きな影響力を持つとされています。

5. フルフィルメントから売上回収まで対応

「AGENTS」では、在庫の輸入や販売許可の取得から商品発送・フルフィルメント・返品管理・顧客対応まで一括代行しているとのことです。これにより、海外向け物流の手間を最小化し、スムーズな販売体制を構築することができるとしています。煩雑な越境物流の課題を解決することで、企業は本来の商品開発やマーケティング戦略に集中することが可能になるそうです。

6. TikTok Shopや現地ECモール店舗の構築・運用代行

TikTok Shopや東南アジア主要ECモールへの出店・店舗設計・運用代行にも対応しているとのことです。「売れる商品ページの作り方」から日々の投稿・運用改善まで一貫してサポートし、プラットフォームごとの特性を活かした最適な運用を実現するとしています。現地の消費者の購買行動や各プラットフォームの特性を理解した専門家のサポートにより、効果的な店舗運営が可能になるとのことです。

「AGENTS」のサービス特長とメリット

「AGENTS」は、従来の越境EC支援と異なり、現地の人的ネットワークを最大限に活用した新しいアプローチを提案しているそうです。このサービスの主な特長とメリットには以下のようなものがあるとのことです:

  • リアルタイムの市場反応を見ながら戦略を調整できる柔軟性
  • 現地セラーのネットワークを活用した口コミマーケティングの実現
  • 成果報酬型モデルによる初期投資リスクの軽減
  • 現地消費者の嗜好を直接把握できる生きた市場調査機能
  • 物流からアフターサポートまでの一貫したサポート体制
  • 各国・地域の規制や商習慣に精通した専門家によるバックアップ

これらの特長により、ASEAN市場に挑戦する日本企業は、効率的かつリスクを抑えた形で市場参入と拡大を図ることができるとされています。特に、ブランド認知度がまだ低い中小企業や、初めて海外市場に挑戦する企業にとって、「AGENTS」は貴重なパートナーとなるでしょう。

ASEAN市場の可能性と今後の展望

ASEAN市場は、経済成長と中間層の拡大により、消費市場としての魅力が年々高まっています。特にデジタル化の進展が著しく、モバイルインターネットの普及率の高さとSNSの浸透により、ライブコマースやソーシャルコマースが急速に普及しているとのことです。

こうした市場環境の中、「AGENTS」は日本企業にとってASEAN市場への効果的な参入口となることが期待されています。特に、以下のような分野で高い成果が期待できるとされています:

  • 美容・化粧品分野(日本製品への信頼度の高さを活かせる)
  • 食品・健康食品(安全性や品質へのこだわりがアピールポイントになる)
  • 生活雑貨・インテリア(日本のデザイン性や機能性が評価される)
  • ファッションアイテム(日本のトレンドへの関心が高い層にアプローチ可能)

今後は、AIやデータ分析技術の活用により、さらに精度の高いマーケティング戦略の立案や、効率的なセラーマッチングが可能になると考えられています。また、各国の規制環境や市場特性に合わせたカスタマイズサービスの拡充も進められる予定だということです。

「AGENTS」の展開により、これまでASEAN市場への参入を躊躇していた企業にとっても、リスクを抑えた形での市場開拓が可能になり、日本企業のグローバル展開を後押しする重要なサービスとなることが期待されています。

出典元:SOCIAL AGENT UNIVERSAL SDN. BHD. プレスリリース

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