
紫外線が強まる季節が近づき、肌へのダメージが気になる時期となってきました。近年、男性の間でも美容への関心が高まっており、「メンズ美容」や「男性化粧品」といった言葉とともに、様々な商品やサービスが広がりを見せています。この実態を詳しく調査するため、くふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)が、全国の男性1,280名を対象に「美容」に関する意識調査を実施し、その結果を発表しました。
この記事の目次
調査結果サマリー
・6割以上の男性が「美容に関する悩みがある」と回答。悩みのTOP3は「シミ・くすみ」「抜け毛・薄毛」「ヒゲ」
・男性のスキンケア実施率は約6割!洗顔料・化粧水・乳液の使用は珍しくない時代に
・関心のある美容TOP3は「スキンケア」「脱毛」「インナーケア」。月の予算は3000円未満が約半数
調査概要
調査テーマ:「男性の美容」に関する意識調査
調査エリア:全国
調査対象者:家計簿サービス「Zaim」ユーザーの男性1,280名(10代1.7%、20代13.6%、30代20.2%、40代22.0%、50代21.6%、60代17.7%、70代以上3.3%)
調査期間:2025年5月1日(木)〜6日(火)
調査方法:インターネットによる調査
6割以上の男性が「美容に関する悩みがある」と回答。悩みのTOP3は「シミ・くすみ」「抜け毛・薄毛」「ヒゲ」


くふう総研の調査によると、「現在、美容に関する悩みがある」と回答した男性は63.8%に上ることが明らかになりました。
多くの回答者が複数の悩みを抱えており、その中で最も多かったのは「シミ・くすみ」で32.1%の男性が選択したとのことです。この加齢に伴う肌の悩みがトップとなりましたが、1位が突出しているわけではなく、2位以降もさまざまな悩みが僅差で続いていることが報告されています。
肌の悩みには多岐にわたる内容があり、「しわ・たるみ」(27.3%)、「乾燥肌・敏感肌・カミソリ負け」(26.7%)、「ニキビ・吹き出物」(25.6%)、「毛穴の開き・黒ずみ」(24.1%)、「テカリ・べたつき」(18.0%)など、様々な肌トラブルが挙げられています。
さらに、頭髪やムダ毛の悩み、ニオイの悩み、歯の悩みなど、男性の美容に関する悩みは多岐にわたっているそうです。「加齢による劣化を何とかメンテナンスしたい」(50代)といった声に代表されるように、若々しく見られたい、アンチエイジングに取り組みたいという願望を持つ男性も多いことが調査から明らかになっています。
男性のスキンケア実施率は約6割!洗顔料・化粧水・乳液の使用は珍しくない時代に

くふう総研の調査によると、日頃からスキンケアを実施している男性は60.2%に達し、顔の肌のケアを行う男性が多数派となっていることが明らかになっています。

使用しているスキンケア用品については、「化粧水」が69.5%と最も多く、続いて「洗顔料」(61.8%)、「乳液」(49.2%)という結果になったそうです。
また、化粧水・乳液・美容液・クリームなどの役割を一つにまとめた「オールインワン」(24.0%)を利用する男性も一定数おり、美容初心者にも取り入れやすい商品の普及が進んでいることが伺えます。特筆すべきは「フェイスマスク・パック」(10.6%)の使用率で、スキンケアを実施する男性の10人に1人が利用しており、基礎的なケアだけでなくスペシャルケアまで行う美容意識の高い男性層が一定数存在することが示されています。
さらに、スキンケア用品選びにおいては「女性用と男性用の効果の違いを知りたい」(30代)、「エビデンスの確実性が欲しい」(50代)などの意見も見られ、効果や根拠を重視して商品を選択したいという男性の姿勢も明らかになったとのことです。

スキンケア用品の購入先としては、「ドラッグストア」が65.8%で最も高く、次いで「ネット通販」(48.7%)となり、この2つのチャネルが他の購入先を大きく引き離す結果となったことが報告されています。身近な場所で手軽に購入できる利便性や、オンラインでの情報収集と購入の手軽さが男性のスキンケア習慣を支えていることがわかります。
関心のある美容TOP3は「スキンケア」「脱毛」「インナーケア」。月の予算は3000円未満が約半数

現在関心を持っている美容分野を1つ選択してもらったところ、「スキンケア」(26.2%)が最も多く、続いて「脱毛」(15.2%)、「サプリメントや食生活改善によるインナーケア」(13.0%)という結果になったと報告されています。
脱毛に関しては、「ヒゲが濃いので脱毛したい」(30代)といったヒゲの悩み解消を目的とする声が多く見られたとのこと。また、「スネ毛のない大人が増えている気がするので、時流に乗りたい気持ちはある」(40代)といった体のムダ毛に関する関心も寄せられているようです。
「美容医療」(7.9%)にも一定の関心が示されており、特に「シミ取り」に関する施術への関心が多く挙げられたとのことです。クリニックなどでの医療的なアプローチに関心を持つ男性も少なくないことがわかります。

美容にかける月の予算については、「1000円~3000円未満」が約3割と最も多く、「費用はかけない」という回答を除けば、3000円未満と考えている人が約半数を占めることがわかったそうです。手頃な価格帯の製品が男性美容市場の中心となっていることが伺えます。

美容情報の入手先については、「検索エンジン」(36.7%)と「YouTube」(34.5%)が上位を占める結果となったことが報告されています。
「パートナー」(22.5%)や「友人」(12.2%)など身近な人からの情報も重要ですが、「Instagram」(23.2%)、「X」(12.6%)などのSNSからの情報収集も活発に行われていることが明らかになっています。オンラインでの情報収集が男性の美容行動に大きな影響を与えていると考えられます。
美容情報で知りたいこと(アンケートの声より)
・脱毛の効果が実際にどれくらいあるのか。自分の肌・髪質に合う美容品の選び方(30代)
・脱毛クリニック倒産のニュースを見ていると、信用できるクリニックの選び方が大切だと思うので、騙されない選び方があれば知りたい(40代)
・40代50代から気にするべき点や改善方法、こういう場合、こう対処する、こういう化粧品を使用するとこうなるなどわかり易く知りたい(50代)
近年、メディアでも男性の美容に関する話題が取り上げられる機会が増えています。今回の調査から、美容に関心を持つ男性は一部の意識の高い層だけでなく、幅広い年代に広がっていることが判明しました。特にスキンケアの実施率が6割を超えるなど、男性の美容に対する意識や行動は着実に変化してきていることがわかります。
出典元:株式会社くふうカンパニーホールディングス プレスリリース