越境EC未実施のお土産店での外国人観光客の購買動向 再購入希望の声とオンライン販売のニーズ

ショッピージャパン株式会社(本社:東京都中央区)は、日本国内の越境ECを行っていないお土産屋での外国人観光客の購買行動を探るために、月に数回以上外国人観光客を迎えるスタッフ100名に対して実態調査を実施しました。この調査の結果についてお伝えします。

調査概況

  • 01|約80%のスタッフが、外国人観光客から再購入や追加購入に関する問い合わせを経験したと回答
  • 02|主な問い合わせ内容としては「オンラインでの購入は可能か?」(55.8%)や「母国でも販売されているか」(37.7%)が見られました。
  • 03|外国人観光客からの需要に対応するために最も求められるアクションは「オンラインでの商品販売の開始」であり、その割合は46.0%に達しました。

調査の詳細

  • 調査名称:お土産屋における外国人観光客の購買動向調査
  • 調査方法:IDEATECH提供のリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」を基にしたインターネット調査
  • 調査期間:2025年1月23日~同年1月24日
  • 効果的な回答者数:外国人観光客が月に数回以上訪れる越境EC未実施のお土産屋に勤務するスタッフ100名

※1|合計を100%とするため、一部数値について丸め処理が行われています。従って、実際の計算値とは多少の差異が生じることがあります。

≪注記≫

出典元として「Shopee」を明記していただく必要があります。

観光客によく売れる商品のトップは「食品・お菓子」で35.0%

「Q1. あなたの店舗で、外国人観光客によく売れる商品カテゴリーを一つ教えてください。」(n=100)という質問に対して、「食品・お菓子」が35.0%を占め、「伝統工芸品」が15.0%、「医薬品・サプリメント」は13.0%となりました。

Q1. あなたの店舗で、外国人観光客によく売れている商品カテゴリーを一つ教えてください。

・食品・お菓子:35.0%

・伝統工芸品:15.0%

・医薬品・サプリメント:13.0%

・文房具:8.0%

・アパレル・ファッション小物:7.0%

・日用品:6.0%

・化粧品・美容グッズ:5.0%

・地域限定商品:4.0%

・その他:2.0%

・わからない/答えられない:5.0%

売れ筋商品の特徴:特に「価格が安い」「品質が良い」が上位

「Q2.Q1で回答した商品によく見られる特徴について教えてください。(複数回答)」(n=95)という質問では、「母国に比べ価格が安い」が40.0%、「品質が高い」が37.9%、「パッケージデザインが魅力的」が30.5%でした。

Q2.Q1で回答した商品によく見られる特徴について教えてください。(複数回答)

・母国に比べ価格が安い:40.0%

・品質が良い:37.9%

・パッケージデザインが魅力的:30.5%

・日本でしか購入できない商品:26.3%

・持ち帰りやすい:22.1%

・日本らしさが感じられる:21.1%

・SNSで話題になっている:14.7%

・友人・知人へのお土産として適している:9.5%

・母国でも人気がある:6.3%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:0.0%

体感として多い観光客の国や地域:特に「中国本土」、「韓国」、「東南アジア」が多いと回答

「Q3. 体感として、どの国・地域のお客さんが多いと思いますか。(複数回答)」(n=100)という問いに対し、「中国本土」が38.0%、「韓国」が35.0%、「東南アジア(タイ、シンガポール、マレーシアなど)」が29.0%であるとのことでした。

Q3. 体感として、どの国・地域のお客さんが多いと思いますか。(複数回答)

・中国本土:38.0%

・韓国:35.0%

・東南アジア(タイ、シンガポール、マレーシアなど):29.0%

・台湾・香港:29.0%

・欧米(アメリカ、イギリス、フランスなど):25.0%

・オセアニア(オーストラリア、ニュージーランドなど):9.0%

・中東:6.0%

・その他:1.0%

・わからない/答えられない:2.0%

約80%のスタッフが、「再購入や追加購入に関する問い合わせ」を受けた経験あり

「Q4.外国人観光客から、商品の再購入や追加購入に関する問い合わせはありますか。」(n=100)という問いに対して、「よくある」との回答は28.0%、「時々ある」は49.0%でした。

Q4.外国人観光客から、商品の再購入や追加購入に関する問い合わせはありますか。

・よくある:28.0%

・時々ある:49.0%

・あまりない:16.0%

・全くない:6.0%

・わからない/答えられない:1.0%

再購入や追加購入希望で多い問い合わせ内容「オンライン購入は可能か」

Q4で「よくある」または「時々ある」と答えた方に対して、「Q5.どのような問い合わせが多いですか。(複数回答)」(n=77)という問いを投げかけたところ、「オンラインで購入できないか」が55.8%、「母国でも販売しているか」が37.7%、「母国の友人・知人に送れるか」が31.2%との結果が得られました。

Q5.どのような問い合わせが多いですか。(複数回答)

・オンラインで購入できないか:55.8%

・母国でも販売しているか:37.7%

・母国の友人・知人に送れるか:31.2%

・また日本に来た時に購入したい:26.0%

・別の色やサイズがほしい:20.8%

・商品の使い方について詳しく知りたい:19.5%

・定期的に購入したい:6.5%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:0.0%

64.0%が外国人観光客のリピーター確保が「できていない」と感じている

「Q6.お勤め先では、外国人観光客のリピーター確保ができていると思いますか。」(n=100)の質問に対し、「全くできていないと思う」との回答が16.0%、「あまりできていないと思う」が48.0%を占めました。

Q6.お勤め先では、外国人観光客のリピーター確保ができていると思いますか。

・全くできていないと思う:16.0%

・あまりできていないと思う:48.0%

・ややできていると思う:20.0%

・かなりできていると思う:10.0%

・わからない/答えられない:6.0%

リピーター確保の主な課題は「海外発送の対応が難しいこと」

Q6で「全くできていないと思う」または「あまりできていないと思う」と回答した方には、「Q7.外国人観光客のリピート購入促進に向けて、課題に感じていることを教えてください。(複数回答)」(n=64)という質問をしたところ、「海外発送の対応が難しい」(50.0%)、「言語でのコミュニケーションが難しい」(32.8%)、「決済手段が限られている」(31.2%)が主な課題として挙げられました。

Q7.外国人観光客のリピート購入促進に向けて、課題に感じていることを教えてください。(複数回答)

・海外発送の対応が難しいこと:50.0%

・言語でのコミュニケーションが難しいこと:32.8%

・決済手段が限られていること:31.2%

・再来店までの期間が長いこと:23.4%

・顧客情報の管理が難しいこと:23.4%

・海外での商品PRが難しいこと:6.2%

・その他:0.0%

・特にない:0.0%

・わからない/答えられない:1.6%

外国人観光客の購入に向けた取り組みとして約半数が「オンラインでの商品販売の開始」に意欲

「Q9.今後、外国人観光客からの購入(リピートも含む)に向けて、取り組みたいことを教えてください。(複数回答)」(n=100)という問いに対して、「オンラインでの商品販売の開始」が46.0%、「国際配送サービスの開始」が36.0%、「お客様の購入履歴データベースの作成」が31.0%との結果を得ました。

Q9.今後、外国人観光客からの購入(リピートも含む)に向けて、取り組みたいことを教えてください。(複数回答)

・オンラインでの商品販売の開始:46.0%

・国際配送サービスの開始:36.0%

・お客様の購入履歴データベースの作成:31.0%

・海外決済サービスの導入:22.0%

・商品の魅力を伝えるSNS発信:18.0%

・海外からの問い合わせ対応体制の整備:13.0%

・海外向けの商品ラインナップの拡充:5.0%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:6.0%

調査のまとめ

本調査では、越境ECを実施せず、月に数回以上外国人観光客が訪れるお土産屋について、100名のスタッフを対象に実施いたしました。調査結果によれば、約80%が外国人観光客からの再購入や追加購入に関する問い合わせを受けた経験があることが分かりました。特に多い問い合わせは「オンラインでの購入は可能か」で、55.8%に達しました。

また、外国人観光客のリピーター確保については、64%が「できていない」と感じており、その理由として「海外発送の対応が難しい」(50%)等が挙がりました。加えて、今後の取り組みとして「オンラインでの商品販売の開始」や「国際配送サービスの開始」が必要との意見が多く寄せられました。

調査結果から、観光地のお土産店において外国人観光客からのリピート購買のニーズが増えているものの、そのニーズに応じた対応が不足していることが浮き彫りとなりました。2024年には訪日外国人旅行者数が3,687万人を超えるとの予測があり、訪日需要は今後も増加していく見通しです。この需要を的確に捉えるためには、越境ECプラットフォームを活用した販売チャネルの拡充や、海外発送、言語対応など継続的な観光消費の確保が欠かせません。

出典元:ショッピージャパン株式会社 プレスリリース

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